トーマス・S・モンソン大管長は主の弟子として,また指導者として歩んだ長い人生の中で,福音の重要な真理を教え,実践しました。 大管長は人々を鼓舞し,その話に耳を傾け,勧告しました。また,人々を信頼し,個人的な経験を分かち合いました。それは常に,主イエス・キリストと主の福音,主の方法を信じる信仰を育むというただ一つの目的のためでした。 この第16代大管長は,わたしたちが学ばなければならない最も重要な教訓は,「大切なこととそうでないことを区別するよう」助けてくれる教訓であると述べています。1
大管長はその独特な話し方で多くの人々に慕われ,人生の教訓を教え,霊的な強さと高潔な人格を身をもって示しました。 「人生の旅路の喜び」へと導く大管長のメッセージの中から,特に5つのテーマが浮かび上がります。
イエス・キリストの贖いを信じる
「キリストがゲツセマネにおいて全人類のためにしてくださったことの重要性を,完全に理解できる人はいないでしょう。それでもわたしは,わたしたちのための主の贖いの犠牲に日々感謝しています。
最後の瞬間,主は背を向けることもおできになりました。 しかし,そうはなさいませんでした。 主は万物を救うことができるように,万物の下に身を落とされたのです。 それにより現世を越えてわたしたちに命を与えてくださいました。 アダムの堕落からわたしたちを引き上げてくださいました。 ……そして救いを約束してくださったのです。」2
常に祈る
「わたしたちは独りで歩くようにこの地上に置かれたのではありません。 実に驚くような力の源,強さの源,慰めの源が一人一人の手に届く所にあります。 わたしたち自身よりもわたしたちのことを御存じの御方が,また,はるかに広い視野をお持ちで,初めから終りまでを御存じの御方が,わたしたちが求めさえすればわたしたちのためにそばにいて助けると約束しておられるのです。 わたしたちにはこのような約束があります。 『常に祈り,そして信じていなさい。……万事があなたがたの益となるようにともに働くであろう。』」3
進んで奉仕する
「わたしたちは皆,主イエス・キリストに仕える奉仕を行うように召されています。 人生の旅路で,皆さんは独りで旅をしているのではないことに気づくでしょう。 皆さんの助けを必要としている人々がいます。 足もとを支え,手を握り,精神を励まし,心を鼓舞する必要がある人々です。皆さんが救うべき人々がいるのです。」4
愛を示す
「最も大切なものとは,たいていは周りの人に関わることです。 わたしたちは,自分が相手をどれほど愛しているか,相手は知っているはずだと思い込みがちですが, 当然そうだと決めてかかってはいけません。相手に分かるようにしなければなりません。 ……優しい言葉をかけたり,愛を示したりしたことを後悔することは決してありません。 むしろ,最も大切な人にそのような行いをしなければ,いつか後悔する日が訪れます。」5
務めを果たす
「わたしたちには責任があります。それは,影響を与えるために召された全ての人に手を差し伸べるという厳粛な義務です わたしたちの義務は,神の日の栄えの王国に彼らを導くことです。 助けと愛が必要な人々を救うために,わたしたちが手を差し伸べることができますように。」6
- トーマス・S・モンソン「人生の旅路に喜びを見いだす」2008年10月総大会
- トーマス・S・モンソン「別れに」2011年4月総大会
- トーマス・S・モンソン「決して独りで歩いているのではない」2013年10月総大会
- トーマス・S・モンソン「堅固な土台」2006年10月総大会
- トーマス・S・モンソン「人生の旅路に喜びを見いだす」2008年10月総大会
- トーマス・S・モンソン「義務の召し」1986年4月総大会