2023
言葉と行いでイエス・キリストを証する
2023年11月号


9:45

言葉と行いでイエス・キリストを証する

イエス・キリストの福音に調和した生活をしようと努めるとき,わたしたちの行いは贖い主の生きた証となります。

バプテスマのときにわたしたちが交わす約束の一つは,進んでイエス・キリストの御名を受けるということです。今日わたしは,イエスがキリストであられることを言葉と行いでできるかぎり頻繁に証することにより,進んで御子の御名を受けていることを神に示すことができるということを皆さんに思い起こしていただくためにお話します。

復活されてからアメリカの地で人々を教え導かれていたとき,救い主は次のように宣言されました。

「彼らは,『キリストの名を受けなければならない』という聖文を読んだことがないのか。 キリストとはわたしの名である。終わりの日にあなたがたは,この名によって呼ばれるのである。

わたしの名を受け,最後まで堪え忍ぶ者は,終わりの日に救われるであろう。」1

ラッセル・M・ネルソン大管長はこのように教えました。「救い主の御名を受けるということには,行いと言葉を通して,周りの人にイエスがキリストであられることを宣言し,証することが含まれます。」2

末日聖徒イエス・キリスト教会の会員として,わたしたちはどこにいても,主とその御名の証人となる祝福と特権に預かっています。3イエス・キリストの福音に調和した生活をしようと努めるとき,わたしたちの行いは贖い主とその御名の生きた証となります。さらに,わたしたちがキリストについて信じていること,感じていること,あるいは知っていることを人々と分かち合うことで,言葉でイエス・キリストを証します。

言葉と行いにより,へりくだって主の証を分かち合うとき,誠意を持ち開かれた心と進んで行う精神を持つ人々に4,イエスが確かにキリストであられることを聖霊は確認してくださるのです。5

最近目にした,霊を鼓舞する二つの会員の模範を分かち合いたいと思います。彼らは教会の集会で主について話し,主について純粋な証を述べることで,イエス・キリストの御名を受けていることを神に示しました。

一つ目の例です。2022年に妻のイレインとスペインに行ったとき,教会の小さなユニットの日曜日の集会に出席しました。わたしは壇上に,妻は聴衆の中に座っていて,妻が少しお年の召された女性の横に座っているのに気づきました。聖餐会が終わって,わたしはイレインのもとへ歩み寄り,彼女の新しい友人を紹介してくれるように言いました。妻はこの女性が教会の会員ではなく,2年くらい教会に来ていることも教えてくれました。それを聞いたとき,この神を畏れる女性に,そんなに長い間,何が彼女を毎回教会に戻らせ,集会に出席するようにさせるのかを尋ねました。その女性は愛情をこめて答えました。「ここに来るのが好きなのは,皆さんが集会でイエス・キリストについて話すからです。」

明らかに,スペインのそのユニットの会員たちは,集会でキリストについて話し,教え,証していたのです。

二つ目の例です。ブラジル地域での奉仕を終えると,教会本部で働くという新しい割り当てを受けました。今年の7月にソルトレーク・シティーに引っ越し,わたしたちは新しく,すばらしいワードの日曜日の集会に出席しました。その集会の一つは断食証会でした。敬虔な態度で聖餐を取った後,会員たちは次々と立ち上がって,救い主に対する心からの証を述べました。集会はイエス・キリストを中心としており,御霊をはっきりと感じることができました。わたしたちは教化され,信仰が強められました。もし,心から真理を求めているお友達がその集会にいたのなら,この教会がイエス・キリストの教会であることを認めたことでしょう。

わたしたちがキリストについて証し,御子の御名を受けることに喜びを感じることを神に知らせるのに,教会の集会が最適の機会であるのを見ることができるのはなんという祝福でしょう。

では,行いを通してイエス・キリストについて証を述べることにより主の御名を受けるという,力強い模範について触れていきましょう。

去年の8月,ジョナサン・S・シュミット長老に同行して,ユバシティにあるカリフォルニア州フェザーリバー神殿のオープンハウスに参加しました。そこで,神殿ツアーのガイドを務める祝福にあずかりました。そのうちの一つのグループに,教会員のバージル・アトキンソンと,ほかの信仰を持つ彼の7人の友人がいました。そのツアーも終わりにさしかかり,結び固めの部屋で,アトキンソン兄弟は,その日神殿に来てくれた友人たちたちに対して感情を込み上げながら愛を伝えました。彼が話し終えるとすぐに,その中の1人の女性が立ち上がって次のように言いました。「わたしたちは皆バージルが大好きです。彼は一度も自分の信仰をわたしたちに押し付けたことはありません。だからと言って,自分の信仰を恥じているわけでもありません。バージルはただただ信じていることに従って生活しています。」

長年にわたるアトキンソン兄弟のキリストのような生活が,友人たちにとって力強い証となったのです。彼の模範は,キリストの御名を受けているという力強い証拠です。

最後に,教会の正しい名称を使うことで,どのようにキリストの御名を受けて主について証するか,わたしが学んだ教訓を分かち合いたいと思います。

神の生ける預言者であるネルソン大管長は,2018年の総大会の「教会の正しい名称」と題された説教の中で次のように言いました。「誤りを正すことなのです。これは主がお命じになったことなのです。ジョセフ・スミスを通して回復された教会を,ジョセフ・スミスは命名しませんでしたし,モルモンも命名していません。『わたしの教会は,終わりの時にこのように,すなわち末日聖徒イエス・キリスト教会と呼ばれなければならない』〔教義と聖約115:4〕とおっしゃったのは救い主御自身でした。」6

その日,わたしたちは皆,預言者に従い,それ以後教会の啓示された名称を使おうと決心して総大会を後にしました。わたしは確実に教会の正しい名称を使うよう,細心の注意を払いました。最初の何回かは特に意識する必要があり,以前の表現に戻らないようにしなければなりませんでした。数回試すと,教会の啓示された名称を使うのに少し慣れてきました。確かに何度も教会の名前を早く言おうとしたことは認めます。人々が教会の正式名称にあまり注意を払わず,少し長いと感じるのでは,と心配だったのです。

ですが後で気づきました。意図をもって教会の正式名称を口にするということは,イエス・キリストの御名を口にする貴重な機会を与えてくれます。主の御名を主の教会の名称で宣言することで,実は救い主の証を述べているのです。また,ほかの人に教会の正しい名称を口にしたとき,イエス・キリストをさらに頻繁に覚えることができ,生活の中で主の影響を感じられたことにも気づきました。

預言者に従うことで,教会の正しい名称を使ってさらにイエス・キリストについて証することができ,それにより,主の御名をより完全に受けることができます。

この安息日の朝,わたしは喜んで証します。ネルソン大管長は神の生ける預言者であり,末日聖徒イエス・キリスト教会はキリストの回復された教会です。神の御子とその神性を慎んで証します。主は神の長子であられ,神の独り子,わたしたちの救い主,そして贖い主,インマヌエルであられます。7イエス・キリストの御名により,アーメン。