第81課
アルマ17章
はじめに
モーサヤの息子たちは,レーマン人に福音を
教え方の提案
アルマ17:1-16
モーサヤの息子たち,神の言葉を知り,力をもって教えることができるように,聖文を調べ,祈り,断食をする
クラスが始まる前に,空所がある次の言葉をホワイトボードに書いておく。「奉仕の召しに向けて行う唯一の最も大切な準備は, ことです。」(レッスンの少し後の時間にこれを用いる。)
生徒に,忠実に宣教師としての奉仕を終えて伝道地から帰って来た親戚か友人に会ったことがあるかどうか尋ねる。何人かの生徒に,これらの宣教師が帰って来たときに見られたキリストのような特質について紹介してもらう。
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伝道後,その人はどのように良く変わっていましたか。そのように変わったのは,なぜだと思いますか。
モーサヤの息子たちは,ニーファイの地で14年間福音を宣べ伝えた後,ゼラヘムラに帰り,アルマと再会したことを説明する。アルマとモーサヤの息子たちの話を簡単に復習する必要があれば,次の質問をする。
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アルマとモーサヤの息子たちはどのような関係でしたか。(生徒がこの質問に答えるのに助けが必要であれば,モーサヤ27章の始めにある章の概要を読んでもらうとよい。)
アルマがゼラヘムラの地とそのほかの地のニーファイ人の間で悔い改めを説き,教会を設立していたとき,モーサヤの息子たちはニーファイの地でレーマン人に福音を宣べ伝えていた。そのことを生徒に説明する。(その説明をするときにモルモン書のしおりを参照するとよい。)モーサヤの息子たちの名は,アンモン,アロン,オムナー,ヒムナイである(モーサヤ27:34参照)。アルマ17-26章には,彼らの伝道の経験が述べられている。
一人の生徒に,アルマ17:1-2を読んでもらう。
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アルマは友人たちと再会したとき,どのように感じたでしょうか。なぜそのように感じたと思いますか。
あなたがホワイトボードに書いた空所のある文に生徒の注意を向ける。生徒に,どのような言葉を入れればその文が完全になるか提案してもらう。その後,十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老の言葉を紹介する。「奉仕の召しに向けて行う唯一の最も大切な準備は,伝道に出るずっと以前から宣教師になることです。」(「宣教師になる」『リアホナ』2005年11月号,45)ホワイトボードの文を完成させる。
宣教師になる方法を知る一つの方法は,聖典中の忠実な宣教師の奉仕について学ぶことであることを指摘する。クラスの生徒に,アルマ17:2-4を黙読し,モーサヤの息子たちが人々に真理を知らせることに成功した理由を探してもらう。
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モーサヤの息子たちは何を行ったので,宣教師として成功を収めることができましたか。(「聖文を熱心に調べ」,祈り,断食したなどの答えが挙げられるであろう。)
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彼らは研究し,断食し,祈ったことで,どのような祝福を受けましたか。(生徒がこの質問に答えるとき,次の原則を見つけることができるように助ける。「わたしたちは聖文を調べ,祈り,断食するとき,聖霊を受け,力をもって教えることができる。」)
一人の生徒に,ベドナー長老が述べた次の言葉を読んでもらう。ここでは宣教師になるために行える事柄が強調されている。
「神に仕えたいと望む(教義と聖約4:3参照)気持ちを高め,宣教師が考えるように考え,宣教師が読む書物を読み,宣教師が祈るように祈り,宣教師が感じていることを感じること,これらを始めることはできます。聖霊を遠ざけるような世の影響から離れることによって,霊的な促しに気づき,それにこたえることについて自信をつけていくことができます。ここにも少し,そこにも少しと,教えに教え,訓戒に訓戒を加えることによって,自分が望むような,また救い主が期待しておられるような宣教師に次第に近づいていくことができるのです。……
わたしが述べている準備を必要とするのは,19や20,21歳で伝道に携わる青年だけではありません。……皆さんは生涯にわたる伝道活動の準備をしているのです。……わたしたちは,いついかなるときも宣教師です。」(「宣教師になる」45-46)
ベドナー長老が教えた原則とアルマ17:2-4で教えられている原則を生徒が理解する助けとして,生徒に,奉仕するように召される前に宣教師になるために行いたい事柄をノートまたは聖典学習帳に書くように言う。
生徒に,アルマ17:9を黙読し,モーサヤの息子たちとその同僚たちが祈った事項を見つけてもらう。生徒が見つけたことを発表した後,生徒に,アルマ17:10-12を読んで彼らの祈りに対する主の答えを探すように言う。
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彼らが祈りに対する主の答えを受けたときに心に「勇気を得た」のは,なぜだと思いますか。
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アルマ17:11には,この宣教師たちを主の手に使われる者にするという主の約束が述べられています。この言葉はあなたにとってどのような意味があるでしょうか。わたしたちはどうすれば主の手に使われる者になることができるでしょうか。
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主は「良い模範を示〔す〕」ようにこの宣教師たちに指示を与えられました(アルマ17:11)。良い模範を示すことが伝道活動の重要な一部であるのは,なぜだと思いますか。(生徒が答えを発表するとき,彼らが次の原則を見つけることができるように助ける。「わたしたちが良い模範を示すとき,主はわたしたちを主の手に使われる者にされる。」この真理をホワイトボードに書くとよい。)
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人々はわたしたちの良い模範を見るときに,福音について何を学ぶことができるでしょうか。
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ほかの人々の良い模範があなたの助けになったのは,いつでしょうか。
良い模範を示すことの大切さについて
証 を述べ,周りの人に対して良い模範となるように生徒を励ます。生徒が良い模範を示すのを見たときのことを思い出せれば,その生徒が行った事柄についてその生徒を褒めるとよい。しかし,心がこもっていないと思われる可能性がある一般的な,あるいは漠然とした褒め言葉で言ってはならない。
生徒に,アルマ17:13-16を黙読し,当時レーマン人を教えることは難しい状況であったことを考えてもらう。
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モーサヤの息子たちが自発的に,苦難に遭ってもレーマン人の中に行こうとしたのは,なぜでしょうか(アルマ17:16参照。モーサヤ28:1-3も参照)。
アルマ17:17-39
アンモン,ラモーナイ王の
アルマ17:18-20の要約として,以下を説明する。これらの宣教師たちが別々の地域で福音を宣べ伝えるために別れて出かける前に,アンモンは彼らを教え,祝福した。その後,アンモンはイシマエルと呼ばれた地へ行った。彼はその地へ入ったとき,捕らえられて王の前に連れて行かれた。二人の生徒に,アルマ17:21-25を順番に読んでもらう。
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アンモンが「王の僕になりたいのです」と王に告げたことは,どのような意味で重要だと思いますか(アルマ17:25)。
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あなたが福音を伝える機会となった奉仕を見たのは,いつでしょうか。
アルマ17:26-27の要約として,アンモンが王の羊の群れを見守っていたとき,レーマン人の一団がその群れを散らしたことを説明する。
クラスを3人ずつのグループに分ける。ホワイトボードに次の参照聖句を書く。「アルマ17:28-32;アルマ17:33-35;アルマ17:36-39」各グループの生徒に,グループ内でこれらの聖句を分けてもらう。生徒に,割り当ての聖句を黙読し,次の質問に対する答えを探してもらう。(ホワイトボードにこれらの質問を書くとよい。)
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あなたが担当した話では何が起こりましたか。
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それは人々が福音を受け入れる備えをするのにどのように役立ったでしょうか。
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アンモンはどのような特質を示したでしょうか。
グループで答えについて話し合う時間を与える。その後,次の質問をする。
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この話から何を学べますか。(生徒は様々な答えを挙げるかもしれない。例えば,わたしたちは奉仕することによって人々が福音を受け入れる備えをするのを助けることができる,わたしたちは主の奉仕の業に携わるとき,勇気を得,喜びを味わうことができる,など。これらの原則を各自の聖典に書くように生徒に勧めるとよい。)
福音生活の良い模範を示すために何を行えるか,聖典学習帳に書くように生徒に勧める。若い女性のためには,この目標は,『成長するわたし』の「善い行い」のそのほかの特質の体験を完了するのに役立つ。祭司のためには,この目標は,小冊子『神への務め』の「神権の義務」と「キリストのもとに来るようにすべての人を招く」に挙げられている祭司の義務を学んで果たすのに役立つ。