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第83課-アルマ19-20章


第83課

アルマ19-20章

はじめに

ラモーナイ王は心の変化を経験し,その結果,彼の妻と民の多くの者が改心するに至った。その後,アンモンとラモーナイ王は,投獄されているアンモンの兄弟たちを救い出すためにミドーナイへ向かった。その途中で彼らは全地の王であるラモーナイの父に出会った。その王はラモーナイとアンモンの言葉,アンモンの強さ,ラモーナイに対するアンモンの愛に驚き,その心を和らげた。そして,アンモンの兄弟たちがろうから解放されるようにした。また彼は,息子とアンモンから聞いた言葉についてもっと学びたいと述べた。

教え方の提案

アルマ19章

ラモーナイ王と多くの民,悔い改めてバプテスマを受ける

生徒に質問する。

  • 水たまりに石を落とすと,水に何が起こりますか。

生徒が水に落とした石の影響について述べるとき,ホワイトボードに次のような図を描く。ただし,言葉は書かない。

画像:水の中に石を落としたときの波紋

ホワイトボードに次のように書く。

「わたしたちはあかしを伝え,義にかなった模範を示すことによって,______ができる。」

生徒に,レッスンの間中この文を心に留めておき,どのようにこれを完成させることができるか考えてもらう。

  • 人の行動はどのような点で水に落とした石に似ているでしょうか。(石が水に落ちたときに生じる波紋のように,人の行動はほかの人々に影響を及ぼすということを,生徒が理解するように助ける。)

図の最初の波紋に「アンモン」と書く。

  • アンモンは最初にだれを教えましたか。(生徒がこの質問に答えるのに助けが必要であれば,アルマ18章の始めにある章の概要を復習するように勧めるとよい。図の第2の波紋に「ラモーナイ王」と書く。

アルマ18:40-43と19:1-5の要約として,以下を説明する。ラモーナイ王はアンモンの教えを聞いたとき自分の罪の深さと救い主の必要性に気づいた。ラモーナイ王は主にあわれみを叫び求め,その後,地に倒れた。王が死んだと思った僕たちは,王を王妃のもとに運んで行き,床の上に横たえた。2日2晩たって,僕たちは王の遺体を墓に葬ろうとしたとき,王妃はアンモンと話をしたいと言った。王妃はラモーナイが死んだとは考えておらず,アンモンに来てもらいたいと思った。

生徒に,アルマ19:6を黙読し,ラモーナイの経験が特によく述べられていると思う言葉を探してもらう。何人かの生徒に,選んだ言葉を読み上げてもらう。また,その言葉を選んだ理由を尋ねる。

図の次の波紋に「王妃」と書く。生徒に,アルマ19:7-11を調べ,この経験が王妃にどのように影響を及ぼしたかを見るように言う。

  • これらの節から,王妃についてどのようなことを学べるでしょうか。(答えとして,王妃は夫を愛しており,アンモンを信頼しており,深い信仰を持っていたことが挙げられるとよい。)

一人の生徒に,アルマ19:12-14を読んでもらう。残りの生徒に,その聖句を目で追って,ラモーナイの信仰の表明に特に注意を払ってもらう。

  • ラモーナイは前の2日間にどのような真理を学びましたか。

  • ラモーナイと王妃とアンモンは,「たまに強く感じ」,「喜びのあまり力を失って」しまいました。あなたが御霊の影響力を強く感じたのは,いつでしょうか。大きな喜びを感じたのは,いつでしょうか。

図の次の波紋に「ラモーナイの僕たち」と書く。一人の生徒に,アルマ19:15-16を読んでもらう。クラスの生徒に,この僕たちが神に立ち返っていた証拠を探してもらう。

  • 僕たちが神に立ち返っていたことを示す,どのような言葉がありますか。

次の波紋に「エービシ」と書く。一人の生徒に,アルマ19:17を読んでもらう。クラスの生徒に,これらの出来事がエービシに及ぼした影響を探してもらう。

  • エービシは何をしましたか。彼女は自分が行うことで何が起こってほしいと思いましたか。

生徒に,アルマ19:18-28を要約する機会を与えるとよい。これらの節を黙読する時間を与える。その後,希望者に,その話を自分の言葉で述べてもらう。ほかの生徒に手伝ってもらう。必要な場合,次の内容が含まれるように助ける。人々はエービシから知らせを聞いた後,王の宮殿に集まった。そして,気を失っているアンモンと王,王妃,僕たちを見ると,彼らに間に大きな論争が起こった。一人の男がアンモンを殺そうとしたが,その途端に倒れて死んだ。アンモンは大霊であると言う者もいれば,怪物だと言う者もいた。エービシは自分が人々を集めた結果争いが起こったのを見て,ひどく悲しんだ。

生徒に,自分がエービシであれば何ができたと思うか考えてもらう。その後,一人の生徒に,アルマ19:29を読んでもらう。

  • エービシの行動は彼女の証が強かったことをどのように示しているでしょうか。王妃は証を受け入れたことをどのような行動で示しましたか。

アルマ19:30-36を読む。生徒に,その聖句を目で追って,アンモンの証と模範がほかの人々に及ぼした影響について考えてもらう。

図の最後の波紋に「そのほかの多くのレーマン人」と書く。

生徒に,クラスの始めにホワイトボードにあなたが書いた文を完成してもらう。生徒は次の原則を挙げることができるであろう。「わたしたちは証を伝え,義にかなった模範を示すことによって,ほかの人々が主に立ち返るのを助けることができる。

  • だれかの模範や証からあなたが良い影響を受けたのは,いつでしょうか。

生徒に,彼らの証と模範によって家族,友人,地域社会にどのような影響を及ぼせるか考えてもらう。生徒に,次の質問に対する答えをノートまたは聖典学習帳に書いてもらう。

  • あなたは周りの人々に良い影響を及ぼすために,今日きょう,何ができるでしょうか。

生徒に,石が池に波紋を作るように,彼らの証と良い模範でほかの人々に影響を及ぼすように促す。後日のレッスン(第85章)で彼らの努力について報告してもらうことを告げる。

アルマ20章

ラモーナイ王の父,福音を学びたいと願い,心の変化を経験し始める

生徒に,彼らが不愉快な扱いや不公平な扱いを受けたと感じたときのことを考えてもらう。

アンモンとラモーナイは不愉快な扱いを受ける状況に直面したことを説明する。その扱いに対する彼らの対応から重要な教訓を学べることを指摘する。

生徒がアルマ20章の話についてよく知る助けとして,アルマ20:1-7を次のように要約する。ラモーナイは,全地を治める王である父に会うためにアンモンを連れて行きたいと思った。主はアンモンに,ラモーナイの父は彼を殺そうとするので行ってはならないという啓示を下された。主はまた,アンモンの兄弟アロンと二人の同僚がミドーナイの地で牢に入れられていることも啓示された。アンモンは彼らを解放したいと思った。アンモンが啓示によってこれらのことを知ったと聞いたラモーナイは,アンモンの兄弟たちを解放する助けをするために出かけた。

クラスが始まる前に,次の表をホワイトボードに書いておくか,各生徒への配付物として準備しておく。

1.アルマ20:8-13

もしもあなたがアンモンの立場にいて,ほかの人からあなたは偽り者あるいは盗人だと言われたら,どのように感じるでしょうか。

2.アルマ20:14-16

ラモーナイの父に対する対応から,どのような教訓を学べますか。

3.アルマ20:17-25

ラモーナイの父はアンモンから殺される可能性があると思ったとき,アンモンに何を申し出ましたか。それに対して,アンモンは何と言いましたか。

4.アルマ20:26-27

ラモーナイに対するアンモンの愛はラモーナイの父にどのような影響を及ぼしましたか。アンモンとラモーナイの言葉はラモーナイの父にどのような影響を及ぼしましたか。

二人一組で行うように生徒を割り当てる。各組で1-2行に挙げられている節を読み,その質問に対する答えについて話し合ってもらう。彼らの答えをクラス全体に発表する準備をしてもらう。

生徒が各組で1-2行について話し合った後,何人かの生徒に,学んだことを発表してもらう。その後,次の質問をする。

  • これらの節からどのような原則を学べるでしょうか。(生徒は幾つかの答えを発表するかもしれないが,次の原則を見つけるように助ける。「ほかの人々から悪いことをするように説得されるときにも,わたしたちは言葉と模範によって証を述べることができる。アルマ20:15の近くにこの原則を書くように勧めるとよい。

各組で,3-4行に挙げられている節を学習し,その質問について話し合ってもらう。生徒に,見つけたことを発表してもらう。その後,次の質問をする。

  • これらの節からどのような原則を学べるでしょうか。(生徒は様々な原則を発表するかもしれないが,次の原則が明らかであることを確認する。「わたしたちが愛を示し,真理を教えるとき,ほかの人々が心を和らげて福音を受け入れるようになる助けをすることができる。」生徒に,アルマ20:26-27の近くにこの原則を書くように勧めるとよい。

生徒に,アルマ20章で見つけた原則の一つが真実であることを示した経験を分かち合ってもらう。あなた自身の経験を紹介してもよい。

最後に,これら二つの原則を生活にどのように応用できるかについて御霊の導きを求めるように生徒に勧める。