第110課
ヒラマン8-9章
はじめに
人々は悔い改めなければならず,そうしなければ滅びるとニーファイが宣言した後,邪悪なさばきつかさたちはニーファイに対して多くの人々を扇動した。一部の人々はニーファイのことを大胆に擁護した。ニーファイは,彼の
教え方の提案
ヒラマン8:1-10
邪悪なさばきつかさたち,ニーファイに対して民を扇動しようとする
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預言者の言葉を信じないようにあなたを促そうとする影響力には,どのようなものがあるでしょうか。
この質問について話し合う際,生徒たちの答えを一人の生徒にホワイトボードに書いてもらう。
ニーファイが民に向かって大胆に悔い改めのメッセージを伝えたことを生徒に思い出してもらう(ヒラマン7章参照)。数名の生徒にヒラマン8:1-6を順番に読んでもらう。ほかの生徒には,聖句を目で追いながら,さばきつかさたちがニーファイの教えにどのような反応を示したかを見つけるように言う。さばきつかさの一部はガデアントンの秘密の団に属していたことを指摘するとよい。
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さばきつかさたちの人々に対するメッセージは何だったでしょうか。(さばきつかさたちは,人々を説きつけてニーファイに対して腹を立てさせようとしていた。)
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ヒラマン8:4によると,さばきつかさたちがニーファイを罰しようとしなかったのはなぜですか。
もしだれかに預言者の言葉を無視するように説得されたらどうするかについて生徒に考えてもらう。
さばきつかさたちの考えに反対した人々がいたことを生徒に伝える。一人の生徒にヒラマン8:7-9を読んでもらう。群衆の中にいた一部の人々のように,「たとえ人々から良く思われないときであっても,わたしたちは預言者を支持して声を上げることができる」ことを指摘する。
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周りの人が生ける預言者を支持していないときに,自分は預言者を支持すると言って声を上げたことがありますか。そのことによってあなたの生活はどのように変わったでしょうか。ほかの人々にどのような影響を及ぼしたでしょうか。
生徒に,ヒラマン8:10を黙読し,これらの人々の言葉がどのような影響を及ぼしたかを見つけるように言う。
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一部の人々が預言者を支持したことで,どのような影響が生じましたか。
今日 わたしたちがそのように行うことが重要なのはなぜだと思いますか。
一人の生徒に十二使徒定員会のM・ラッセル・バラード長老の次の言葉を読んでもらう。
「『善人が何もしなければ,それだけで,必ず悪が勝利を収める』と語ったエドマンド・バークの言葉を覚えておきましょう〔ジョン・バートレット編,Familiar Quotations, 第15版(1980年),ⅸ〕。この風潮に反対するために,世界中の同じ問題意識を持つ人々とともに声を上げる必要があります。有害なメディアのスポンサーに,『もうたくさんです』と言う必要があります。前向きな,人を高める番組や作品を支持しなければなりません。同じ問題意識を持つ隣人や友人と力を合わせて,スポンサーに明確なメッセージを伝えましょう。」(「声を届かせる」『リアホナ』2003年11月号,18)
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わたしたちを説きつけて預言者の言葉に反対させようとする影響力を,どうすれば退けることができるでしょうか。
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悪の影響力に反対し,預言者の言葉を支持する声を上げる適切な方法として,どのようなものがあるでしょうか。
生徒に,自分や自分の知っている人がそのような影響力に立ち向かったときのことを話してもらう。
ヒラマン8:11-24
ヒラマン,預言者は皆イエス・キリストについて証すると教える
一人の生徒にヒラマン8:13を読んでもらう。ほかの生徒には,聖句を目で追いながら,ニーファイは民が何を否定していると言っているかを見つけるように言う。生徒に「モーセと青銅の蛇」の絵を見せる(『福音の視覚資料集』16番)。生徒に,ヒラマン8:14-15を読み,モーセが救い主について教えたことを見つけるように言う。
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人はどのような方法によって「信仰をもって神の御子を仰ぎ見る」ことができるでしょうか。
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ヒラマン8:15で述べられている「悔いる霊」を抱くとは,へりくだり,悔い改め,主の
御 心 を受け入れようとすることです。救い主を仰ぎ見るときにこのような態度が欠かせないのはなぜでしょうか。 -
救い主の使命を知ることは,悪に抵抗するうえでどのような助けとなるでしょうか。
生徒にヒラマン8:15にある教えを自分自身の言葉で言い換えてもらう。例えば,生徒は次のように言うかもしれない。「イエス・キリストに心を向けて主を信じる信仰を働かせるなら,わたしたちは永遠の命を受ける。」
一人の生徒にヒラマン8:16を読んでもらう。ほかの生徒には,聖句を目で追いながら,ヒラマン8:15で述べられているメッセージを教えたほかの人たちを見つけるように言う。次に,ヒラマン8:17-22に目を通し,キリストについて証したほかの預言者たちの名前を探すように言う。自分がこれまでに読んだり聞いたりした,昔の預言者や末日の預言者のイエス・キリストについての数多くの証について熟考するよう生徒に勧める。
多くの人がニーファイと彼のメッセージを拒んだことを説明する。生徒に,ヒラマン8:24-26を読み,預言者の証を拒んだためにニーファイ人がどのような結果に直面したかを見つけるように言う。
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かたくなに真理を否定し神に背く人々が,そのような重大な結果に直面するのはなぜだと思いますか。
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あなたはこれまでどのようなときに,預言者のメッセージのおかげで主の方を向くことができたという経験をしてきたでしょうか。
救い主によりいっそう心を向けるために,どのようなことができるかを考えるよう生徒に言う。次の一週間で改善しようと思うことを一つ決め,それに力を注ぐように勧める。
ヒラマン8:25-9:41
ニーファイ,大さばきつかさが殺されたことを明らかにする
ヒラマン8:25-28の要約として次のことを説明する。人々が罪深い状態にあることとニーファイが神の言葉を語っていることの証拠として,ニーファイは大さばきつかさが殺されたことを明らかにした。生徒を二人一組にする。各組に,自分たちはこの事件を調べる探偵であり,大さばきつかさを殺した犯人を見つけ出す任務に当たっていると想像してもらう。次の質問をホワイトボードに書くか,配付資料に書いて各組に渡す。
各組に,質問1と2の答えを探すように言う。十分な時間を取った後,次の質問をする。
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5人の者は大さばきつかさが殺されているのを発見したときに,どのようなことを信じましたか。どのようなことを恐れましたか(ヒラマン9:5参照)。
各組に,残りの質問に答えて調査を完了するように言う。その後,次のことを尋ねる。
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セアンタムは自分の罪を認めた後に何と言うだろうとニーファイは告げましたか(ヒラマン9:36参照)。
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ヒラマン9:39-41によると,一部の人々はどうしてニーファイを信じたのですか。
生徒に,預言者の言葉についてヒラマン9章で学んだことを要約してもらう。生徒は様々な異なる考えを述べるかもしれないが,次の原則が挙がっていることを確認する。「預言者の言葉は成就する。」この真理を補強するために,生徒に教義と聖約1:37-38を読んでもらうとよい。
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今日,地上にまことの預言者がいるという証を,あなたはどのような経験を通して強めてきたでしょうか。
預言者の言葉は成就することを証してレッスンを終える。