家庭学習レッスン
ヒラマン1-9章(単元22)
はじめに
争いと悪事が増していく中で,ニーファイは息子たちにイエス・キリストを信仰の基とするように教えた。悔い改めと,主の預言者の言葉に耳を傾けるようにというニーファイの教えは,人々の幸福に不可欠なものであった。
教え方の提案
ヒラマン1-5章
ニーファイ人,争いと悪事のために敗北する。ニーファイとリーハイが福音を
崩壊する建物もあれば長期間にわたって立っている建物もあるのはなぜか,生徒に考えてもらう。その後,次の質問をする。「建物に頑丈な土台が欠かせないのはなぜでしょうか。」
一人の生徒にヒラマン5:12を読んでもらう。これはマスター聖句なので,何人かの生徒に暗唱してみてもらう。たとえ完全に覚えていなくても,暗唱してみるように勧める。その後,次の質問をする。
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この聖句では,人生をイエス・キリストの基の上に築く人にどのようなことが約束されていますか。(次のような答えが挙がっていることを確認する。「わたしたちがイエス・キリストの上に基を築くならば,サタンはわたしたちを支配する力を持つことがない。」)
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イエス・キリストの基の上に人生を築くために,あなたはどのようなことをしてきましたか。
生徒に,救い主についての証が,誘惑に耐えたり試練を堪え忍んだりする助けとなったときのことを話してもらう。イエス・キリストの基の上に人生を築くことで受けてきた霊的な強さについてあなたの証を述べる。キリストの岩の上にさらにしっかりと人生を築くために努力することを一つ以上考えるよう生徒に勧める。
ヒラマン6-7章
レーマン人はより義にかなった民となるが,ニーファイ人はより邪悪な民となる。ニーファイ,邪悪なニーファイ人に教えを説き,悔い改めるように命じる。
多くのレーマン人が悔い改め,福音にあって強くなった一方で,ニーファイ人は邪悪な生活を送り,聖なる御霊が彼らから去ったことを生徒に思い起こしてもらう。生徒に,自分の選択のために御霊が去るのを感じたときのことについて考えるように言う。
次のことを説明する。ニーファイは自分の民の状態を見たとき,「悲しみで胸が詰ま〔った〕」(ヒラマン7:6)。ニーファイは自分の庭にある塔の上に行って祈り,人々の悪事を嘆き悲しんだ。大勢の人々が周りに集まって来たので,ニーファイはその機会を利用して彼らを教えた。
一人の生徒に前に出て来てもらい,塔の上のニーファイの役を演じてもらう。その生徒にヒラマン7:15-22,26-28を読んでもらい,残りの生徒には聖句を目で追うように言う。読んでもらう前に,クラスを半分に分ける。半分の生徒には,ニーファイ人はどのような罪を犯しているとニーファイが教えているかを探すように言い,もう半分の生徒には,ニーファイが,ニーファイ人が悔い改めなければどのような結果を招くことになると証しているかを見つけるように言う。その後,見つけたことを発表してもらう。
生徒に答えてもらった後,この話から学べる原則を言ってもらう。生徒は様々な原則を挙げるかもしれないが,次のことが挙がっていることを確認する。「もし罪を悔い改めるのを拒むならば,わたしたちは主の守りと永遠の命の祝福を失うことになる。」
生徒がこの原則を理解できるように助けるため,次の状況において人々がどのような結果を招く可能性があるかを生徒に説明してもらう。(1)ある若い男性は,ポルノグラフィーへの依存状態を悔い改めようとしません。(2)ある若い女性は,両親から教えられていることに反して,有名になり人気を得ることを何よりも優先しています。(3)ある若い男性は,聖文を調べて祈るようにという預言者の教えに耳を傾けてきましたが,どちらも行おうとしません。
生活の中で,主の強さをさらに受けられるようにするために,悔い改める必要のあることがないか深く考えるよう生徒に勧める。
ヒラマン8章
ニーファイ,預言者は皆イエス・キリストについて証すると教える
ホワイトボードに「受け入れる」および「否定する」と書く。この二つの言葉の違いを生徒に説明してもらう。一人の生徒にヒラマン8:13を読んでもらい,ほかの生徒には,人々は何を否定しているとニーファイが言っているかを見つけるように言う。見つけたものに印を付けるよう生徒に勧めるとよい。
生徒に「モーセと青銅の蛇」の絵を見せる(『福音の視覚資料集』16番)。生徒に,ヒラマン8:14-15を読み,モーセが救い主について教えたことを見つけるように言う。学んだことを発表してもらう。その後,次のように尋ねる。
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信仰をもって救い主を仰ぎ見る方法として,どのようなものがあるでしょうか。
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「悔いる霊」を抱くとはどういう意味でしょうか。(へりくだり,悔い改め,主の
御 心 を受け入れようとすること。)救い主を仰ぎ見るときにこのような態度が欠かせないのはなぜでしょうか。 -
救い主の
贖 罪 について知ることは,悪に抵抗し,罪を犯したときに悔い改めるうえでどのような助けとなるでしょうか。
この聖句から学べる一つの原則を生徒に言ってもらう。生徒は異なる言葉を用いるかもしれないが,次の原則が挙がっていることを確認する。「イエス・キリストに心を向けて主を信じる信仰を働かせるならば,わたしたちは永遠の命を受ける。」
一人の生徒にヒラマン8:16を読んでもらい,ほかの生徒には,救い主の使命について教えたほかの人たちを見つけるように言う。生徒に,ヒラマン8:17-22に目を通し,キリストについて証したほかの預言者たちの名前を探してもらう。救い主の使命と
救い主の贖罪が自分の生活においてどのような意味を持っているかを生徒に証してもらう。あなたの証を述べてもよい。
次の単元(ヒラマン10-16章)
生徒に,自分が主に求めることはどんなことでも行うと主が自分に約束してくださっていると想像してもらう。ニーファイはとても忠実だったので,主はニーファイにそのように約束し,結び固めの力を授けられた。生徒に,今週ヒラマン10-11章を研究するとき,ニーファイが主から授かった力を自分の民を助けるためにどのように用いたかに注目するように勧める。また,ヒラマン13-16章に記されているレーマン人サムエルの預言を研究しながら,イエス・キリストの降誕と死のしるしを幾つ見つけられるか探してみるように勧める。