「第12課 クラス用準備資料—夫婦関係を育む」『永遠の家族 教師用資料』
「第12課 クラス用準備資料」『永遠の家族 教師用資料』
第12課 クラス用準備資料
夫婦関係を育む
堅固で幸せな結婚生活の夫婦を見て,成功の秘訣は何だろうかと思ったことはありますか。ゴードン・B・ヒンクレー大管長はこう述べています。「良い結婚には時が必要です。努力を必要とします。積み重ねが必要です。養い育てなければなりません。」(「人生の責務」『聖徒の道』1999年5月号,4)この課で教義と原則を学ぶ際,幸せな結婚に自分自身を備えるために,あるいは自分の夫婦関係をさらに養うために,あなたにできることを考えてください。
セクション1
伴侶と,喜びに満ちた永遠の夫婦関係を築くためにはどうすればよいでしょうか。
多くの結婚が困難に陥り,離婚に終わるように見えるこの世にあって,自分は結婚の幸せをほんとうに味わえるのだろうかと考える人がいるかもしれません。十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老は,次の希望のメッセージを与えています。
明白に,きっぱりと,断固として宣言いたします。幸せな結婚というものは存在します。それだけでなく,幸せな結婚は例外ではなく標準です。
ホランド姉妹とわたしは,皆さんが単に幸せになれるだけでなく,きわめて幸せになれることの生きた証です。……
幸せな結婚には努力が必要です。この世界でわたしの知っている良いものはすべて,努力を必要とします。
神は助けてくださいます。神はこの世であらゆることについてあなたを助けてくださいますが,あなたの結婚と家族についても助けてくださいます。なぜなら,それは少なくともあなたにとって大切なのと同じくらいに,神にとって重要な事柄だからです。(“You Asked—They Answered: Marriage and Family,” New Era, Aug. 2016, 3)
七十人の会員として奉仕したL・ホイットニー・クレートン長老の,幸福かつ永遠の結婚に寄与するものに関する次の言葉を読んでください。見つけた原則に印を付けるとよいでしょう。
最高に幸せな結婚では,夫と妻の双方が二人の関係を値段のつけようがないほど貴重な真珠,無限の価値ある宝であると考えていることに気づきました。……結婚ほど喜びをもたらし,善を生み,人を高める人間関係はほかにないことを知っています。
……幸福な結婚生活を見ると,主イエス・キリストを信じる信仰とキリストの教えを守ることが土台となっています〔「家族—世界への宣言」ChurchofJesusChrist.org〕。
……幸福な結婚は悔い改めの賜物に支えられてい〔ます〕。……
悔い改めの本質は謙遜さにあります。謙遜であるとは利己的ではないことです。……謙遜とは,夫と妻の両方が祝福し合い,助け合い,高め合おうとすることです。決断するときには必ず,相手の気持ちを優先することです。……
わたしが見た最高に幸せな結婚では,「ともに愛をもって生活する」〔教義と聖約42:45〕という最高に幸せな戒めの一つに従順であることがすぐに分かります。「結婚—よく見て覚えましょう」『リアホナ』2013年5月号,83,84-85)
セクション2
イエス・キリストの模範に倣うことは,夫婦関係を育むうえでどのように役立つでしょうか。
ラッセル・M・ネルソン大管長は夫婦関係を育むことの重要性について教えています。
結婚には,どのような人間関係にも増して,大きな幸福をもたらす可能性があります。しかし,その幸福を十分享受していない夫婦もいます。そのような夫婦は,恋心が薄れ,互いの存在を当たり前に思い,ほかへの興味や無関心の影を放置しているため,結婚の本来の姿を見失っています。もっと注意深く育めば,結婚生活はさらに幸せなものになります。(「結婚のきずなをはぐくむ」『リアホナ』2006年5月号,36)
使徒パウロがエペソの教会員に与えた教えの中に,結婚に関する勧告が含まれています。
救い主の模範に倣うことは,夫と妻が「互いに愛と関心を示し合う……という厳粛な責任」(「家族—世界への宣言」ChurchofJesusChrist.org)を果たす助けとなります。夫婦関係を育むための努力は大きいものもありますが,最も効果的で意義深い愛の行いには「小さな,簡単なこと」が含まれます(アルマ37:6)。当時大管長会の一員だったディーター・F・ウークトドルフ管長は次のように教えています。「すばらしい結婚は,一生の間,来る日も来る日も,ブロックを一つずつ重ねて建てられるのです。」(「救う人々をたたえ」『リアホナ』2016年5月号,78)
元中央扶助協会会長のリンダ・K・バートン会長は,夫婦関係を育むための自分の努力を評価するために使える,簡単な質問を幾つか教えています。
少し言葉を変えれば,結婚しているかいないか,あるいは家庭状況に関係なく,これらの質問はほとんど全員に当てはめられます。
二人きりのとき,あるいは子供たちの前で,伴侶を褒めたのは,いつが最後だろうか。
伴侶に感謝し,愛を示し,彼または彼女のために信仰をもって熱心に祈ったのは,いつが最後だろうか。
相手を傷つける言葉を口にする前に自分を止めたのは,いつが最後だろうか。
「あなたがこうしていれば」とか「あなたがこうしなければ」と付け加えずに謝罪し,謙遜な心で赦しを求めたのは,いつが最後だろうか。
単に『正しい』ことを求めず,幸福であることを選んだのは,いつが最後だろうか。……
聖霊の助けを求め,愛ある天の父母の聖約の息子娘として補い合う役割において高め合おうではありませんか。(「ともに高め合いましょう」『リアホナ』2015年5月号,31)
セクション3
わたしはどのように伴侶と結びあっているでしょうか。
1831年に授けられた啓示の中で,主は教会員に向けて,行動全般についての律法を与えられました。その中には,次のような命令が含まれていました。「あなたは心を尽くして妻を愛し,妻と結び合わなければならない。その他のものと結び合ってはならない。」(教義と聖約42:22。創世2:24;マタイ19:5も参照)
これらの聖句の中で使われている「結び合う」という言葉は,離れない,接着する,くっつける,接合する,という意味です。「聖典で使われている定義によると,神はわたしたちに,伴侶と『結びあう』,つまり伴侶と離れないよう期待されていることが分かります。」(Matthew O. Richardson, “Three Principles of Marriage,” Ensign, Apr. 2005, 22)
スペンサー・W・キンボール大管長は,「その他のもの」という言葉について,次のように教えています(教義と聖約42:22)。
その他のものという言葉は,すべての人とすべてのものを排除することを意味します。そして伴侶は夫または妻の生活の中で最も大切な存在となり,社交も,職業も,政治も,そのほかのどのような関心事も,人も,ものも,決して伴侶より優先することがあってはならないのです。(The Miracle of Forgiveness [1969], 250)
クレートン長老は,伴侶と結び合うことが,ソーシャルメディアの利用にどのように当てはまるかを説明しています。
幸福な結婚を営む夫婦は互いに「完全に忠実」〔トーマス・S・モンソン「神権の力」『リアホナ』2011年5月号,68;ゴードン・B・ヒンクレー「人生の責務」4参照〕であると預言者は教えています。〔彼らの〕ソーシャルメディアの使い方は,あらゆる点で完全に適切です。隠れてインターネットを使用することはありません。ソーシャルネットワークのパスワードを正直に教え合います。インターネット上で,伴侶の神聖な信頼を裏切るような方法でだれかのプロフィールを見ることはしません。ネット上でも実際の生活でも,少しでも不適切なことを行ったり,口にしたりしません(「結婚—よく見て覚えましょう」84)
伴侶を最優先事項にすることの大切さについて,ネルソン大管長は総大会の神権部会で次のように教えました。この勧告は夫に向けられたものですが,夫婦双方に同様に当てはまります。
妻を愛し,慈し〔んでください]。妻と一つとなり,パートナーとなってください。生活のいかなる関心事も,妻と永遠の関係を築くことより優先させるべきではありません。テレビやモバイル機器,またはコンピューター上のいかなるものも,妻の幸せよりも大切ではありません。時間やエネルギーの使い方を見直してみてください。それによって,自分の心がどこにあるかが分かるでしょう。自分の心を妻の心と調和させられるように祈ってください。妻に喜びをもたらすよう努力してください。(「行いを改善し,より良くなれます」『リアホナ』2019年5月号,68-69)