「第13課 クラス用準備資料—性的な親密さという神からの賜物と神聖な責任」『永遠の家族 教師用資料』
「第13課 クラス用準備資料」『永遠の家族 教師用資料』
第13課 クラス用準備資料
性的な親密さという神からの賜物と神聖な責任
人の性は,救いの計画の中心を成す神聖な賜物です。しかし,性的な画像や矛盾するメッセージであふれるこの世において,ともすると性の意味や目的について不安や混乱を感じがちです。学習する際,天の御父の幸福の計画において性的な親密さが果たす神聖で重要な役割をさらに理解しようと努め,この知識がどのように自分の生活に祝福をもたらすか考えてください。
セクション1
性的な親密さが,結婚の美しく神聖な一部であることを理解することにより,どのような祝福を受けられるでしょうか。
天の御父は,わたしたちに,性的な望みと生殖の力を授けてくださいました。大管長会のダリン・H・オークス管長は,このように説明しています。「この世に生命を送り出す能力は神がその子供たちに賜った至高の力です。」(「『人に幸福を与える偉大な計画』」『リアホナ』1994年1月号,83)十二使徒定員会のデール・G・レンランド長老とルース・リバート・レンランド姉妹は次のように教えています。「性的な望みを適切に表現することによって,神の計画がこの地上と永遠の世で展開することが可能になり,わたしたちは天の御父のような者になります。」(「性的な親密さの神聖な目的」『リアホナ』2020年8月号,14)
天の御父の幸福の計画において,「夫婦間の愛情行為は,美しく神聖なものであるべきです。それは子供をもうけるために,そして夫婦間の愛を表現するために,神によって定められました。」(「総合手引き—末日聖徒イエス・キリスト教会における奉仕」38.6.5,ChurchofJesusChrist.org)十二使徒定員会のデビッド・A・べドナー長老も次のように説明しています。「〔親密な関係〕は現世の生活において人の神聖な特質や可能性を表す最高の方法の一つであり,夫婦間の情緒的,精神的きずなを強める一つの方法です。」(「わたしたちは純潔を信じる」『リアホナ』2013年5月号,42)
性的な親密さは,妻と夫をさらに親しく結びつけるための重要な方法です。親密さとは,知的,情緒的,霊的な親しさを指す場合もあります。
アダムとエバは,エデンの園で結婚における親密さの重要性について学び始めました。
十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老は,結婚において「一体」となることについて,次のように教えています。
人間の性的な交わりは,結婚した男女のために取っておかれています。なぜなら,それは神によって定められた,欠けるところのない一体化,すなわち完全性と一致の究極的象徴だからです。エデンの園に始まり,結婚は一人の男性と一人の女性が,その心,希望,生活,愛,家族,未来,そのほかあらゆるものについて完全に一つとなるということを意味します。アダムはエバを自分の骨の骨,自分の肉の肉と呼び,二人はともに過ごす人生において『一体』となると言いました〔創世2:23-24参照〕。(「個人の清さ」『リアホナ』1999年1月号,84参照)
セクション2
肉体を神と同じように見ることで,純潔の律法に従いたいという望みや決意はどのように増すでしょうか。
性的な親密さは結婚において美しく神聖な役割を果たすよう神が定められたため,「生殖の神聖な力は,法律に基づいて結婚した夫婦である男女の間においてのみ用いるべきです。」(「家族—世界への宣言」ChurchofJesusChrist.org)主は,思いや望み,行いにおいて道徳的に清くあるよう命じておられます。この中には,結婚前の性的な行為を控えることや,結婚生活における完全な忠実さが含まれます(出エジプト20:14;アルマ39:3-5;教義と聖約59:6参照)。この戒めは,純潔の律法として知られています。
わたしたちの肉体が霊と無関係ではないことを心に留めておくことは大切です。主は,「霊と体が人を成す」(教義と聖約88:15)と教えられました。肉体と霊の結びつきについて,ホランド長老は次のように教えています。
肉体は霊にあってきわめて重要な位置を占めています。この特筆すべき,また非常に大切な末日聖徒の教義は,性的な罪がなぜそれほど重大な罪なのかを明らかにしています。わたしたちは次のように主張しています。神が授けられた他の人の肉体を神の承認なくして不当に扱う人は,まさしくその人の霊を傷つけ,人生の中心的な目的と過程……を台なしにしているのです。(「個人の清さ」76)
使徒パウロは,肉体と霊の神聖な結びつきについて説明を加えました。「からだは不品行〔結婚外の性的な活動〕のためではなく,主のためであり,主はからだのためである。」(1コリント6:13)
セクション3
純潔の律法に従う能力を増すために,何ができるでしょうか。
神のあらゆる戒めと同じように,純潔の律法はさらなる平安と幸福をもたらすためのものです。例えば,純潔の律法に従って生活することにより,神の実在に対する確信を増し,情緒的な苦しみや関係が傷つくことから守られ,御霊を失うのを防いでくれることを理解できるよう聖文は助けてくれます(教義と聖約121:45;モルモン書ヤコブ2:31-35;教義と聖約42:23;63:16)。純潔の律法を守ることで,わたしたちは有害な病気から守られ,子供が結婚のきずなの中で生まれることを確かなものとすることもできます。
性的な感情を抱くことは自然なことです。そのような感情を,主が承認される方法へと向かわせる方法を学ぶことは重要です。たとえあなたが最善の意志を持っていたとしても,性的な望みに不適切に屈服するよう誘惑を受けることがあるでしょう。誘惑を感じたら,主に頼ってください。すると主は,「それに耐えられるように,のがれる道も備えて下さ〔います〕」(1コリント10:13。アルマ13:28も参照。)
「イエス・キリスト〔は〕……人の弱さを知っており,誘惑を受ける者たちを助ける方法を知っている」(教義と聖約62:1)ことを覚えておいてください。助けを求めて主に頼るときに,「激情をすべて制し,愛で満たされる」(アルマ38:12)ために実行できる実践的なステップについて導きを求めてください。
ラッセル・M・ネルソン大管長の妻,ウェンディー・W・ネルソン姉妹はこのように教えています。
清さは,真の愛の鍵です。皆さんの思いや,感情,言葉,行いが清ければ清いほど,真の愛を与え,それを受ける能力は高まります。…
…思いと感情,言葉,行いを清く保つために必要なことをすべて行〔ってください〕。御霊を招き,導きと助けを頂きましょう。必ず助けてくださいます。…
…皆さんが清ければ清いほど,夫婦間の親密さはよりすばらしいものとなるのです。(「「愛と結婚」」〔ヤングアダルト対象のワールドワイド・ディボーショナル,2017年1月8日〕 ChurchofJesusChrist.org)
十二使徒定員会のニール・L・アンダーセン長老は,恋愛関係がより真剣なものとなりつつある人に向けて,以下の勧告を与えています。
皆さんは,コントロールし,慎重に抑制すべき,強い肉体的な感情と情熱があることを知っているでしょう。…限界を定めてください。一緒に行うすべてのことに関してその限界を奥深くに植え付け,お互いに対する強い感情を感じたときに,その限界を踏み越えたり,脇に追いやったりしないようにしましょう。(“Complete Honesty, Unselfish Humility” [Brigham Young University–Idaho devotional, Feb. 14, 2017], byui.edu)
純潔の律法を破ったことがあれば,イエス・キリストを信じる信仰と心からの悔い改めを通して,主はあなたを赦し,あなたを再び清くすることがおできになることを心に留めておいてください(イザヤ1:16-18;教義と聖約58:42-43参照)。また,ビショップや支部会長と話をする必要があります。ビショップや支部会長は,あなたが主とともに罪について解決できるよう助ける権能を持っており,さらに助けと支援を提供することができます。