「第28課 クラス用準備資料:永遠の家族を築くことへの希望を抱く」『永遠の家族 教師用資料』
「第28課 クラス用準備資料」『永遠の家族 教師用資料』
第28課 クラス用準備資料
永遠の家族を築くことへの希望を抱く
本コースで永遠の家族について研究する中で,自分が学んだこと,経験したことについて考えてください。これらの教えは,証や望み,行動にどのような影響を与えたでしょうか。この最後の課を研究する際,自分自身の永遠の家族を築き,強める努力をするうえで,さらに大きな希望を持って生活できるように,何をするよう主が望んでおられるかを考えてください。
セクション1
永遠の家族を築く希望を持つことができるのはなぜでしょうか。
大管長会のヘンリー・B・アイリング管長は,わたしたちは愛に満ちた永遠の家族を築く希望を持つことができると教えています。
わたしたちは皆,愛に満ちた家族とともに生きる喜びにあずかりたいと願っています。わたしたちの中にはそのような喜びを経験したことのない人もいます。そのような喜びがあり得ることを知っていても,体験したことがないのです。ほかの人の生活では目にしたことがあるかもしれません。一方で,子供,母親,父親,兄弟,姉妹,または愛情深い大好きな祖父母と死別したとき,家族の愛というものがもっと現実的で,貴いものであると感じる人もいます。……
……恵まれて回復された福音を見いだせた人は,永遠の命を受けるに必要な資格を得るための聖約を神と交わし,それを守るという選択をすることができます。忠実に堪え忍ぶとき,聖霊は,わたしたちが永遠の命に至る道を歩みつつあり,日の栄えの王国で家族とともに永遠に住むことができるという希望と自信を強めてくださいます。(「永遠の家族の愛にあずかる希望」『リアホナ』2016年8月号,4)
天の御父の計画と御子イエス・キリストを信じる信仰は,永遠の家族を築くことができるという希望を与えてくれます。主はわたしたちを助けたいと願っておられ,主の力を通して,困難を乗り越えることができます。新約聖書には,どのようにエリサベツが出産できる年齢をはるかに超えて妊娠し,おとめマリヤが神の御子の母になったのかが記されています。これらの女性はそれぞれ異なる状況に直面していましたが,二人とも「神には,なんでもできないことは〔ない〕」と理解していました(ルカ1:37)。
セクション2
救い主に従っている強い家族の出身でない場合,どのようにして永遠の家族を築く希望を持つことができるでしょうか。
ヤングアダルトの中には,家庭の中で義にかなった家族の規範を経験したり,目にしたりしたことのない人がいます。離婚により親の結婚生活が破綻するのを見たことがある人もいます。このような困難な状況を経験した人は,ほんとうに永遠の家族を築くことができるのだろうかと疑問に思うかもしれません。
七十人の崔崙煥(チェ・ユーンフワン)長老は,わたしたちの選択が永遠の家族に及ぼす違いについて次のように教えています。
わたしたちは皆永遠の家族の真ん中にいます。わたしたちの役割は,上向きか逆向きに重要な変化が起こる転換点となることです。……
……神の永遠の家族になれるかどうかが,わたしたちがキリストに従うかどうかにかかっている世代が,わたしたちの過去と未来に存在するのです。(「周りを見ないで,上を見なさい!」『リアホナ』2017年5月号,91,92)
預言者アブラハムは,わたしたちが自分の家族にとって良い「転換点」となることを,どのように選ぶことができるかについての力強い模範です。アブラハムの家族の中には,彼自身の父親を含め,主の戒めに背を向けた者もいました。彼らは代わりに,偽りの神々を礼拝することを選びました。(アブラハム1:5-6参照)
邪悪な祭司たちがアブラハムを偽りの神々の犠牲にしようとしたとき,主は奇跡的にアブラハムを救われました。その後,主はアブラハムとその何人かの親戚を別の地に導かれました。彼らがその地にいる間,主はアブラハムに永遠の家族の祝福を含む重要な祝福を約束されました。(アブラハム1:7-18;2:3-4,8-11参照)
アブラハムのように,自分の家族の状況がこれまでどのようなものであれ,永遠の家族の祝福を求め,永遠の家族を築くうえで主の助けを受けることができます。
十二使徒定員会のD・トッド・クリストファーソン長老は次のように証しています。
困難な状況にある家庭の子供たちにお伝えします。そのような状況のために皆さんの価値が損なわれるということはありません。試練は時に,主からの信頼の表れでもあるのです。主は直接に,あるいは他の人を通して,皆さんが直面している事柄に対処できるように助けてくださいます。皆さんは,家族について神が定められた御心にかなう方式が具体化し,皆さんに続くすべての世代に祝福をもたらす,そのような家族の,恐らく最初の世代になることができます。(「父親」『リアホナ』2016年5月号,96)
十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老は,永遠の家族を築くという選択をした自身の経験を分かち合っています。以下の文を読んでください。
たとえ〔教会機関誌〕の表紙に時々載るような末日聖徒の家庭で育ったのでなくとも,皆さんは,主の助けを受けて永遠の家族を作ることができます。常に忘れないでください。それは,あなたから始まるのです。
義にかなった家族の規範を少年時代に経験していないという事実が,かえって強い望みを生み出し,わたしは二人で一緒に作り上げた家庭にそのような規範が常にあるようスーザンと力を合わせて努力しました。夫婦で話し合い,夫婦の祈りで助けを求めるときに,わたしたちは霊感を受け,祝福されて,子供たちが回復された福音の原則を学べるよう助けることができました。わたしたちは確かに完全な親ではなかったかもしれませんが,必要な霊的な賜物を受け,「自分たちの力を超える助け」〔「われ主を愛して」『賛美歌』134番〕を見い出しました。
皆さんもわたしも,過去の経験に囚われてはいけません。わたしたちは現在の状況の全面的な犠牲者でもなければ,環境に囚われた存在でもないのです。聖霊は,過去に経験したことのない家族の義の模範を含め,なすべきことをすべて教えてくださいます。それは,あなたから始まるのです。そして,主の助けがあれば,それができます。
皆さんの中には,家族や尊敬していた指導者が聖なる結婚の聖約を尊ばなかったことで落胆している人がいるかもしれません。こんな疑問を持つかもしれません。「両親や知人夫婦は神殿で結び固められたのに結婚生活がうまくいかなかったのだから,自分の結婚生活が永遠に続くことなど望めるだろうか。」
自分の家庭で離婚のつらさを味わった人や,信頼を裏切られて苦い思いをしたことのある人は,どうか,自分からまた始まることを忘れないでください。皆さんの世代の鎖の中に,壊れた輪が一つあるかもしれませんが,ほかの義にかなった輪や鎖と,残っている輪は永遠に大切なものです。皆さんは自分の鎖を強めることができますし,恐らく,壊れた輪を直す助けもできるでしょう。この鎖は一つずつ,つないでいくものなのです。(「つながりの輪」〔ヤングアダルト対象のワールドワイド・ディボーショナル,2017年9月10日〕broadcasts.ChurchofJesusChrist.org)
セクション3
永遠の家族について研究する中で,何を学び,何を経験してきましたか。
本コースも終わりに近づいているため,天の御父の救いの計画と自分自身の生活における家族の大切さについて学んだことを考えてみましょう。
家族の大切さについて,十二使徒定員会のM・ラッセル・バラード会長は次のように教えています。
兄弟姉妹の皆さん,人生で最も重要な目的は家族です。この目的のために自らをささげるなら,生活のほかのあらゆる面が改善し,わたしたちは一つの民として,また教会として,地のあらゆる民の模範となり,かがり火となるのです。(「道に迷った者が見つかるように」『リアホナ』2012年5月号,98参照)