1 さて見よ,わたしの愛する同胞よ,あなたがたはその道によって入ってからどのようにすればよいのか,多少心の中で深く考えていると思う。しかし見よ,なぜこれらのことを心の中で深く考えているのか。
2 あなたがたは,聖霊を受けたら天使の言葉で語ることができるとわたしが言ったことを覚えていないのか。また,聖霊によらなければ,どうして天使の言葉で語ることができようか。
3 天使は聖霊の力で語る。したがって,天使はキリストの言葉を語る。さて,わたしは,キリストの言葉をよく味わうようにあなたがたに言った。見よ,キリストの言葉はあなたがたがなすべきことをすべて告げるからである。
4 さて,わたしがこれらのことを述べても,あなたがたが理解できないとすれば,それはあなたがたが求めもせず,また,門をたたきもしないためである。それゆえ,あなたがたは光の中に導かれず,闇の中で滅びてしまうに違いない。
5 見よ,わたしは,もう一度あなたがたに言っておく。あなたがたがその道によって入り,聖霊を受けるならば,聖霊は,あなたがたがなすべきことをすべてあなたがたに示されるであろう。
6 見よ,これがキリストの教義である。キリストが肉にあってあなたがたに御自身を現される時まで,これ以上の教義は与えられない。そして,キリストが肉にあってあなたがたに御自身を現される時には,あなたがたはキリストが言われることを行うように努めなければならない。
7 さて,わたしニーファイはこれ以上言うことができない。御霊がわたしの語るのを止められるからである。わたしは,人々が不信仰で,邪悪で,無知であり,強情であるのを悲しく思う。彼らは知識を求めようとしない。また,偉大な知識を分かりやすく,可能なかぎりはっきりした言葉で教えられても,それを理解しようとしない。
8 さて,わたしの愛する同胞よ,わたしはあなたがたがまだ心の中で深く考えているのを承知している。そして,このことについてあなたがたに述べなければならないのは,わたしにとって悲しいことである。あなたがたは,祈るように人に教えてくださる御霊に耳を傾けるならば,祈らなければならないことが分かるであろう。悪霊は祈るようにとは人に教えず,かえって祈ってはならないと人に教える。
9 しかし見よ,わたしはあなたがたに言っておく。あなたがたは気を落とさずに常に祈らなければならない。そして,主があなたがたの行うことを神聖にしてくださり,あなたがたの行うことが自分自身に幸いをもたらすものとなるように,キリストの名によってまず御父に祈らずには,主のためにどんなことも行ってはならない。