末日聖徒の声
クライアントか召しか
神権の責任を果たそうと努力したとき,主はわたしの経済的な状況を御存じであることを示してくださいました。
写真/Getty Images
2000年にわたしが長老定員会会長に召されたとき,神権会に出席している長老は7人しかいませんでした。また,ホームティーチング(現在ではミニスタリング)の訪問も十分には行われていませんでした。
長老たちが熱心に務めを果たせるよう励ますという大きな課題に直面していることが分かりました。そこでまず,わたしたちは割り当てを再編し,管理の務めにもっと力を入れようと決意しました。
わたしは自営の弁護士なので,出張に出ることが多くあります。多忙の身ではありますが,神権の責任を果たしたいと思っていました。
ある日,わたしはクライアントのフォローアップのため,バスで別の町に行く必要がありました。金銭的に余裕がなかったので,クライアントが前金の支払いに同意してくれることを願っていました。
バス乗り場に向かう途中で,わたしは何人かの定員会会員に会いに行き,担当家族への訪問を促すことにしました。兄弟たちの中には,忘れていたけれども訪問すると決意してくれた人もいれば,その週のうちに訪問すると決意してくれた人もいました。
彼らの決意がとてもうれしかったので,わたしはほかの定員会会員も訪ねて励ますことにしました。気がつかないうちに,正午を過ぎていました。そこで,わたしは町を出るのではなく,事務所に行ってクライアントの案件を再確認することにしました。
事務所に到着すると,驚いたことにクライアントが別の人と一緒に外で立っていました。わたしは,これからあなたの案件を再確認するところで,翌日にあなたのための報告書を用意するつもりだったとクライアントに説明しました。そのクライアントは,わたしに新しいクライアントを紹介すために来たのだと言いました。クライアントの友人とわたしは話し合いの後,わたしが彼の法律問題の解決を手伝うことで得る報酬について合意しました。それから突然,クライアントが前金の支払いを申し出てくれました。
わたしにとって,それは奇跡でした。天の御父は,わたしが御父に忠実であろうとしていたことを御存じでした。わたしが必要としていたものも御存じでした。御父は長い年月にわたり様々な形で祝福してくださってきましたが,このときには経済的な祝福を与えてくださいました。天の御父は御自分に仕える人たちに対する次の聖文の言葉を成就されたのです。「まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば,これらのものは,すべて添えて与えられるであろう。」(マタイ6:33)
一方,長老定員会はどうなったでしょうか。主は心を一つにして前進するわたしたちを祝福してくださいました。わたしたちのホームティーチングはすぐに100パーセントに達し,神権会に出席する忠実な長老も35人に増えました。
わたしたちのだれもが主の業に使われる者となり,人々に仕えることによって主に仕えることで喜びと祝福を見いだせることを証します。