リアホナ
初等協会の歌の力
2024年6月号


デジタル版のみ

初等協会の歌の力

筆者はアメリカ合衆国アイダホ州在住です。

娘が老人ホームで経験したことは,初等協会の音楽が幅広い範囲にわたってすべての人の生活に祝福をもたらすことができるということを理解する助けとなりました。

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『子供の歌集』を見る子供たち

初等協会音楽指導者に初めて召されたとき,わたしは呆然としました。ピアノのレッスンを受け,グループで歌ったことがありましたが,これまでの人生で歌を指揮したことは一度もありませんでした。召しを受けて最初の1か月間,わたしは自分はふさわしくないと感じ,日曜日のその時間に不安を感じていました。

当時,21歳の娘ケナディーは,退役軍人の老人ホームで働いていました。ケナディーは歌うのが大好きで,職場でよく歌いました。入居者が昼食を食べる間,彼女はミュージカルの曲を歌いました。また,昼食時に,彼らが奉仕した軍支部の公式な歌を歌い,リクエストを受けました(ある入居者のために学んだ,最初は知らなかったキリスト教の讃美歌も含む)。

ある女性の入居者は,かつて虐待に満ちた生活を送っていました。彼女は攻撃的で,介護者が食べ物を与えたり,入浴させたり,着がえさせたりするのを拒んでいました。薬を飲むことを拒み,どのような身体検査も受けることに抵抗しました。ある日,霊感に従って,娘は『子供の歌集』から初等協会の歌を歌いました。するとその女性はすぐに落ち着きました。彼女は,聞き覚えのあることを示す光をその目に見せました。職員たちは,ケナディーが初等協会の歌を歌っている間,この女性が協力的になることを知りました。ほとんど悪戦苦闘したり抵抗を受けたりすることなく,服を着せ,お風呂に入れ,食べ物を与え,薬を与えることができたのです。ケナディーは,自分が働いていないときにこの女性を助けることができるように,ほかの職員に初等協会の歌を教えました。

娘の話を聞いた後,初等協会の音楽指導者の召しがとても重要なもう一つの理由に気づきました。人生における最も困難な試練を子供たちが乗り越える助けとなるのは,音楽,特に宗教的な音楽だけかもしれないことをさらに十分に理解するにつれ,わたしの態度が変わりました。わたしはイエス・キリストについての歌を子供たちにできるだけ多く教えるという目標を立てました。子供たちは初等協会や聖餐会の話を一つも覚えていないかもしれません。特定のレッスンを覚えていない子供もいれば,後に聖約の道からそれる子供もいるかもしれません。しかし,学んだ歌や,その歌から感じる気持ちを恐らく覚えていることでしょう。この女性の場合,彼女は自分の家族のことを覚えていなくても,初等協会の歌を思い出しました。この召しがどれほど大切かを知ってください!

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