「霊的な知識を得る,第1部:信仰をもって行動する」『モルモン書 教師用手引き』(2024)
「霊的な知識を得る,第1部」『モルモン書 教師用手引き』
導入資料
霊的な知識を得る,第1部
信仰をもって行動する
マスター教義の目的の一つは,霊的な知識を得るための原則を応用して,イエス・キリストを土台にした生活を送ることができるよう学ぶことです。この課は,人生における疑問や懸念への答えを求めるときに,イエス・キリストを信じる信仰をもって行動する助けとなります。
疑問を持つことは良いことですか,悪いことでしょうか
次の質問に対して以下のどの答えが当てはまるかを考えます:
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だれかが福音やイエス・キリストの教会に関して疑問を持っているとしたら,その理由として可能性のありそうなのは次のうちどれでしょうか。
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まだ福音についての証を得ていないから。
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もっと理解したいと思うほど,福音に関心を持っているから。
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かつて持っていた信仰を疑っているから。
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神が教えたいと思っておられることに彼らが意識を向けるように,霊感を与えているのかもしれないから。
答えは,その人の質問に対する姿勢やその理由によって異なります。『マスター教義に関する基本文書』(2022年)の「霊的な知識を得る」の項の第3段落を読み,福音についての疑問に対する取り組み次第で,イエス・キリストに対するわたしたちの信仰がどれほど強くもなり,弱くもなるかを見つけましょう。
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この段落の中で心に残ったのはどの部分ですか。それはなぜですか。
だれにも疑問や懸念はあります。疑問を持っているというだけでその人の信仰を判断しないように注意しましょう。わたしたち自身も疑問を抱いたからといって自分の信仰を疑う必要はありません。わたしたちのイエス・キリストを信じる信仰と回復された福音についての証は,疑問や懸念に対するわたしたちの取り組み次第で,強くもなり弱くもなり得ます。今日聖文を研究するとき,疑問が自分の霊的な成長において果たす役割について考えます。福音やイエス・キリスト教会に関してどのような疑問を抱いていますか。その疑問が,あなたを救い主と主の教会に近づけていると感じますか。
霊的な知識を得る
セミナリーでの経験を通じて,霊的な知識を得るための原則を使用して実践する機会があります。次の3つの原則は,人生において疑問や懸念が生じたときにイエス・キリストに近づくのに役立ちます:
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信仰をもって行動する。
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永遠の視点から概念や疑問について調べる。
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神が定められた情報源を通してさらに理解を深める。
この課の残りは,イエス・キリストを信じる信仰をもって行動するという原則に焦点を当てます。
『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第5-7段落を読み,次の文章を完成させるための幾つかの方法を見つけます。
疑問や懸念が生じたとき,わたしたちは……によってイエス・キリストを信じる信仰をもって行動することができます。
ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「信仰をもって行動する—石工」(4:57)を見せてもよいでしょう。重要な疑問や懸念に直面したときに,ビデオに登場する青少年が救い主を信じる信仰を用いてどのように行動したのかを見つけましょう。
聖典から引用する例
聖文には,イエス・キリストを信じる信仰に関して難しい疑問や懸念に直面した人々についての多くの記述が含まれています。その一人が預言者ニーファイです。ニーファイの生涯から次の例を読み,疑問やそのほかの問題に直面したときに,ニーファイがイエス・キリストを信じる信仰をもってどのように行動したかを見つけてください:
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1ニーファイ2:16-彼の大切な人の中には,父である預言者リーハイが彼らに行うよう求めたことに怒った人もいました。
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1ニーファイ3:7-彼は困難なことを行うよう命じられました。
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1ニーファイ9:5-6-主は,彼には分からない理由で,あることを行うよう命じられました。
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1ニーファイ10:17;11:1-5-彼は,預言者である父が教えたことについて自分自身の目で確かめたいと思いました。
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1ニーファイ11:17-彼は,福音について問われた質問への答えを完全に知っていたわけではありませんでした。
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ニーファイが信仰をもって行動する要素として,最もよい模範はどれですか。