『わたしに従ってきなさい』
11月25日-12月1日:「信仰によってすべてが成就する」エテル12-15章


「11月25日-12月1日:『信仰によってすべてが成就する』エテル12-15章」『わたしに従ってきなさい—家庭と教会用:モルモン書 2024年』

「11月25日-12月1日エテル12-15章」『わたしに従ってきなさい—家庭と教会用:2024年』

洞穴に入るエテル

「岩の洞穴に隠れるエテル」Gary Ernest Smith画

11月25日-12月1日:「信仰によってすべてが成就する」

エテル12-15章

ヤレドの民に関するエテルの預言は「大いなる驚くべき」(エテル12:5)ものでした。エテルは「人の始まりからの一切のことを……彼らに告げ」(エテル13:2)ました。「キリストの時代」と,末日の新エルサレムを目にしました(エテル13:4)。そして,「もっと良い世界を,まことに神の右に一つの場所を,確かに望むこと」(エテル12:4)について語りました。しかし,ヤレドの民は「現実にそれらのことを見〔ていない〕ので」(エテル12:5),エテルの言葉を拒みました。これは,現代の人々が神の僕たちの預言をしばしば拒む理由と同じです。「大いなる驚くべきこと」について不信仰な人々に預言するために,エテルには信仰が必要でした。同様に,自分では見ることのできないことに関する約束や警告を信じるには,信仰が必要です。モロナイが,「物を書き記す力が弱い」という自分の弱さを主が強さに変えてくださると信頼するには,信仰が必要でした(エテル12:23-27参照)。わたしたちが「しっかりとした不動のもの」になって「いつも多くの善い行いをし,神をあがめるようになる」(エテル12:4)には,このような信仰が必要です。そして,「すべてが成就する」(エテル12:3)にも,このような信仰が必要です。

家庭と教会で学ぶためのアイデア

エテル12章

イエス・キリストを信じる信仰は奇跡をもたらすことができる

エテルの時代と同様,今日でも,人々は神とその力を信じる前に証拠を見たいと思うのが一般的です。エテル12:5-6から,この考えについてどのようなことが学べるでしょうか。

エテル12章を読むとき,「信仰」という言葉を見つける度にメモを取るとよいでしょう。それぞれの箇所が信仰について何を教えているか考えてください。次のような質問が役に立つかもしれません:信仰とは何でしょうか。信仰を働かせるとはどういうことでしょうか。イエス・キリストを信じる信仰の実とは何でしょうか。また,あなたが「信仰が試されてから」(エテル12:6)得た証について,思うことを書き留めてもよいでしょう。

ラッセル・M・ネルソン「キリストはよみがえられた—キリストを信じる信仰は山を動かす『リアホナ』2021年5月号,101-104も参照してください。

人々に分かち合ってもらい,時々教えてもらう。人々は学んでいることを分かち合ったり,正式な場で教えたりする機会があるときに,最もよく学びます。家庭でも教会でも,青少年を含むほかの人々にレッスンの一部を教えてもらうとよいでしょう。

エテル12:1-9,28,32

イエス・キリストは「もっと大きな希望」を与えてくださる

エテル12章には,信仰に関する深遠な理解に加えて,希望についても多くのことが語られています。以下の質問を研究の導きとしてください:

  • エテルが「もっと良い世界を……望む」理由にはどのようなものがあったでしょうか(エテル12:2-5参照)。

  • 錨の目的は何ですか。船にとっての錨の役割に似たこととして,希望はあなたにとってどのような役割を果たしてくれるでしょうか(エテル12:4参照)。

  • わたしたちは何を望むべきでしょうか(エテル12:4モロナイ7:41参照)。

  • イエス・キリストの福音は,どのようにあなたに「もっと大きな希望」(エテル12:32)を与えてきましたか。

モロナイ7:40-41;ジェフリー・R・ホランド「完全な希望の輝き『リアホナ』2020年5月号,81-84も参照してください。

エテル12:23-29

セミナリーのアイコン
イエス・キリストはわたしの弱さを強さに変えてくださる

モロナイの力強い言葉を読んでいると忘れてしまいがちですが,モロナイは,自分は「物を書き記す力が弱い」ので人からあざけられるのではないかと不安に思っていました(エテル12:23-25参照)。もしあなたが自分の弱さについて心配したことがあるとしたら,エテル12:23-29に記されているモロナイの苦悩と救い主の返答について読んでください。イエス・キリストが,あなたが自分の弱さに気づくのを助けてくださり,たとえそれを完全に取り除いてくださらなかったとしても,あなたを強くしてくださったときのことを深く考えてみるのもよいかもしれません。また,あなたが現在もがき苦しんでいる弱さについても考えてください。「弱さを強さに変えよう」(エテル12:27)という救い主の約束を受けるには,何をする必要があるでしょうか。

次の聖句を調べ,聖文の中のほかの人たちがイエス・キリストの恵みによってどのように強さを得たかを見てみるとよいでしょう:

主は光『賛美歌』47番も参照してください。

エテル13:13-2214-15章

主の預言者を拒むことはわたしを霊的な危機にさらす

歴史的に見て,ヤレド人の王とは危険な地位でした。コリアンタマーにとっては特にそうでした。多くの「力のある者たちが……コリアンタマーを滅ぼそうとした」(エテル13:15-16)からです。エテル13:15-22を読み,コリアンタマーが自分を守るために何をしたか,エテルはその代わりに何をするよう勧告したかを,調べてください。エテル書の残りを読みながら,預言者を拒むとどうなるかについて深く考えてください。「主の御霊〔が〕民を励ますのをやめ〔る〕」(エテル15:19)と,民にどのようなことが起こるでしょうか。主はこれらの話から何を学ぶようあなたに望んでおられると思いますか。主の預言者に従うために何をするか考えてください。

その他のアイデアについては,今月号の機関誌『リアホナ』および『For the Strength of Youth—青少年の強さのために』を参照してください。

子供を教えるためのアイデア

エテル12:6-22

信仰とは,見えないことを信じることである

  • エテル12:6から,子供たちに,「信仰とは待ち望んでいながらまだ見ていないものです」と一緒に繰り返してもらうとよいでしょう。エテル12:13-15,19-21で述べられている信仰の例を描いた絵を何枚か見せると楽しいかもしれません(『福音の視覚資料集』7885番,および今週の活動ページ参照)。子供たちに,それぞれの話について知っていることを説明してもらいます。以下は,これらの信仰の例について話し合うのに役立つ質問です:

    • 彼らは何を待ち望んでいましたか。

    • 彼らの信仰はどのように試されましたか。

    • 彼らの信仰によってどのようなことが起こりましたか。

    あなたが信仰を働かせた経験を分かち合ってもよいでしょう。

エテル12:4,32

希望はわたしの心の錨のようなものである

  • エテル12:4が希望について教えていることを理解するために,子供たちと一緒に船と錨の絵を見るとよいでしょう。船にはなぜ錨が必要なのでしょうか。錨のない船はどうなるでしょうか。エテル12:4を一緒に読みながら,錨が船を助けるように,希望がどのようにわたしたちを助けてくれるかについて話し合います。希望についてほかの人に教えられるように,子供たちに船と錨の絵を描いてもらいます。

  • 希望の定義が必要な場合は,子供たちが『聖句ガイド』の「希望」の項(福音ライブラリー)から見つけられるように助けます。この定義と,エテル12:4,32によると,わたしたちは何を望むべきでしょうか(モロナイ7:40-42も参照)。希望と同じ意味の別の言葉と,希望の反対の意味の言葉を,子供たちが考えるのを助けます。自分に希望を与えてくれる福音の真理を互いに分かち合ってもよいでしょう。

エテル12:23-29

イエス・キリストはわたしが霊的に強くなれるよう助けてくださる

  • 子供たちは,モロナイがそうであったように,自分の弱さを感じることが時々あります。モロナイがそのように感じた理由をエテル12:23-25で子供たちが見つけるのを助け,同じような気持ちを感じたことがあるか尋ねます。その後,26-27節を読んで,主がどのようにモロナイを助けられたかを見つけてもらいます。

  • 弱いものと強いものの絵を子供たちに描いてもらうとよいかもしれません。次に,エテル12:23-29から,救い主がどのようにしてわたしたちの弱さを強さに変えてくださるかを教えている言葉を幾つか絵に書き込んでもらいます。自分の弱さについて子供たちに考えてもらい,強くなるために救い主の助けを求めるよう励まします。難しいことをするのに必要な強さを救い主からいただいたときの経験を話すのもよいでしょう。

その他のアイデアについては,今月号の機関誌『フレンド』を参照してください。

洞穴の前でひざまずくエテル

「エテルの預言は驚くべきものであった」Walter Rane画