創世37－41章

「主がヨセフと共におられた」

創世37－41章を読む中で，聖句と自分の人生にどのようなかかわりがあるか分かるよう，聖霊の助けを祈り求めてください。得られた洞察を書き留めましょう。

印象を書き留める

時として，善良な人々に悪いことが起こります。人生は間違いなく，その教訓を教えてくれるものです。ヤコブの息子，ヨセフの人生においてもそれは同じでした。ヨセフは神が先祖たちと交わされた聖約を受け継ぐ者でしたが，兄弟たちに憎まれ，奴隷として売られました。ポテパルの妻に言い寄られたとき，自身の高潔さを損なうことを拒んだヨセフは，そのために投獄されました。忠実であればあるほど，苦難に直面するように思われました。しかし，こうした逆境はどれも，神のとがめを受けていることのしるしではありませんでした。実に，そのすべてを通じて「主が彼と共におられ」たのです（創世39：3）。ヨセフの生涯は，神がわたしたちをお見捨てになることはないという，重要な真理を示すものでした。「救い主に従ったとしても，試練のすべてが取り去られるわけではありません」と，ディーター・F・ウークドルフ管長は教えています。「〔しかし〕，天の御父が与えたいと思っておられる助けと，皆さんとの間にある障害は取り除かれます。神は皆さんとともにいてくださいます。」（「帰郷―切なる望み」『リアホナ』2017年11月号，22）

個人の聖文研究のためのアイデア

創世37：1－28；39章；41：9－45

逆境にあっては「主がヨセフと共におられた。」

幾度となく，ヨセフは幸運に見捨てられたかのように思われましたが，主がヨセフを見捨てられることは決してありませんでした。ヨセフの話を読みながら，次のような質問について深く考えてください：試練にあるとき，主に近くあるうえで，ヨセフはどんなことをしていたでしょうか。主はどのように「ヨセフと共に」おられたでしょうか（創世39：2－3，21，23）。

あなたも，自分の人生について似たような問いを投げかけるかもしれません。試練にあるとき，主に見捨てられてはいないという証拠を目の当たりにしたことはありますか。自分の経験を家族や後の世代の人々に分かち合う方法を考えてみましょう（1ニーファイ5：14参照）。今後試練に直面するとき，忠実であり続けられるよう自らを備えるうえで，今できることは何でしょうか。

ヨハネ14：18；ローマ8：28；アルマ36：3；教義と聖約121：7－8；D・トッド・クリストファーソン「聖徒たちの喜び」『リアホナ』2019年11月号，15－18も参照してください。

創世37：5－11；40章；41：1－38

忠実であれば，主はわたしを導き，霊感を与えてくださる。

デビッド・A・べドナー長老は次のように教えています。「啓示は様々な方法で与えられます。例えば，夢や示現，天の使いとの対話，霊感などです。」（「啓示の霊」『リアホナ』2011年5月号，88）主は夢を用いて，ヨセフ，パロの給仕役の長と料理役，パロに真理を明らかにされました。主はさらに，これらの夢をどのように解き明かすべきかについてもヨセフに示されました。主から啓示を受け，それを理解することに関して，創世37：5－11；40：5－8；41：14－25，37－38から何を学べますか。例えば，啓示が理解しにくいと思えるとき，ヨセフの模範からどのような学びが得られるでしょうか（創世40：8；41：16参照）。

夢を解き明かす獄中のヨセフ — 「給仕役と料理役の夢を解き明かすヨセフ」François Gérard画

主はあなたに対して，御自分の御心をどのように明らかにしておられるでしょうか。深く考えてみてください。主が与えてくださった啓示に従って行動できるように，あなたはどんなことをしていますか。主からのさらなる導きを，どのように求めていますか。

ラッセル・M・ネルソン「教会のための啓示，わたしたちの人生のための啓示」『リアホナ』2018年5月号，93－96；ミッシェル・クレーグ「霊的な能力」『リアホナ』2019年11月号，19－21も参照してください。

創世38章；39：7－20

主の助けにより，わたしは誘惑から逃れることができる。

誘惑を受けるとき，ヨセフの模範は励ましと力をもたらしてくれます。創世39章にあるヨセフの経験を読む中で，誘惑を退けるためにヨセフが行ったことに注目してください。例を挙げましょう。

言い寄るポテパルの妻を「拒ん〔だ〕」（8節）
罪を犯すと，神やほかの人々に背くことなると認めた（8－9節）
誘惑が「毎日」続いても，それを「聞きいれ」なかった（10節）
自分の「着物を……残して外にのがれ出た」（12節）

ヨセフの模範を念頭に置きながら，誘惑を避け，退けるための計画を立ててください。例えば，自分が直面する誘惑を思い浮かべ，避けるべき状況を書き出し，誘惑を受けたときに天の御父に頼るための計画を作るとよいでしょう（2ニーファイ4：18，27－33参照）。

誘惑：

避けるべき状況：

対応計画：

誘惑に直面しても確固としていたヨセフの話に先立って，兄のユダに関する，ヨセフとは大違いの話が創世38章に記されています。37章，38章，39章は総じて，純潔についてどのようなことを教えているでしょうか。

1コリント10：13；1ニーファイ15：23－24；3ニーファイ18：17－18も参照してください。

家族の聖文研究と家庭の夕べのためのアイデア

創世37章あなたがヨセフの兄弟たちの一人であったとしたら，嫉妬のせいでヨセフとの関係が弱まることのないように，どんなことができたでしょう。互いに「穏やかに……語る」ことは，わたしたちにとってどのような助けとなるでしょうか（4節）。

創世39章ビデオ“The Refiner’s Fire”（「精錬する者の火」）や“After the Storm”（「嵐の後で」）（ChurchofJesusChrist.org）は，試練にあって主に頼ることで強さを見いだした人々の経験を紹介しています。どちらか一つを視聴したうえで，ヨセフが自分の経験を描いたビデオを作るとしたら，どんなことを言うと思うか話すとよいでしょう。「イエス様のように」（『子供の歌集』40－41）を一緒に歌い，試練に直面するヨセフに分かち合えたであろう助言を家族で探してみてください。

4:58

5:15

創世39：7－12これらの聖句を読むことで，家族と純潔の律法について話し合う機会を持つことができます。話し合いに役立つリソースを幾つか挙げます：モルモン書ヤコブ2：28；アルマ39：3－9；「性的な清さ」（『若人の強さのために』35－37）；“Sexual Intimacy Is Sacred and Beautiful” (in Help for Parents [2019], AddressingPornography.ChurchofJesusChrist.org)

創世41：15－57主がヨセフを通してエジプトの民をどのように祝福されたか，これらの聖句からどのようなことが分かるでしょうか。将来の緊急事態に備えることについては，どのような学びが得られますか。家族として，よりよく準備するためにどんなことができるか話し合いましょう。さらなるアイデアについては， “Emergency Preparedness”（「緊急時への備え」） topics.ChurchofJesusChrist.orgを参照してください。

子供を教えるためのそのほかのアイデアについては，『わたしに従ってきなさい―初等協会用』の，今週の概要を参照してください。

歌の提案：「イエス様は友逹」『子供の歌集』37

個人学習を改善する

聖文を自分の生活に当てはめる。聖文に出てくる話や教えが自分の生活にどう当てはまるか，読みながらよく考えてください。例えば，エジプトにおけるヨセフの忠実さは，逆境にあっても主に忠実でいるよう，あなたをどのように鼓舞してくれるでしょうか。