「8月15-21日詩篇49-51篇;61-66篇;69-72篇;77-78篇;85-86篇:『神がわたしのためになされたことを告げよう』」『わたしに従ってきなさい—個人と家族用:旧約聖書 2022年』
「8月15-21日詩篇49-51篇;61-66篇;69-72篇;77-78篇;85-86篇」『わたしに従ってきなさい—個人と家族用:2022年』
8月15-21日
詩篇49-51篇;61-66篇;69-72篇;77-78篇;85-86篇
「神がわたしのためになされたことを告げよう」
この概要では,詩篇のこれらの篇で語られている教義的なテーマを幾つか挙げます。研究をすると,印象に残る言葉や描写,考えが幾つか出てくるでしょう。主はあなたに何を教えようとしておられると感じますか。
印象を書き留める
詩篇の作者たちは,この篇の中できわめて個人的な気持ちを表現しています。落胆,恐れ,悔恨の情について書いているのです。時折,神に見捨てられたような気持ちになっていたと思われることもあり,幾つかの詩篇からは挫折感や絶望が伝わってきます。こうした気持ちをこれまでに経験したことがある人は,詩篇を読むと,それが自分だけでないことを知るでしょう。一方で,そのような気持ちを感じているときに励みになる詩も見つかるでしょう。詩篇の作者たちはまた,主の慈しみたたえ,主の力に驚嘆し,主の憐れみに喜びを感じていたからです。彼らは,世の中が悪事と罪に苦しんでいることを知っていましたが,主が「恵みふかく,寛容であ〔られる〕」(詩篇86:5)ことを知っていました。主を信じる信仰を持ったからといって不安や罪や恐れに苦しむことがなくなるわけでは決してないことを,彼らは理解していました。主を信じるとは,そのようなときにだれを頼ればよいかを知っているということなのです。
個人の聖文研究のためのアイデア
贖いはイエス・キリストによってのみもたらされる。
詩篇49篇には,「低きも高きも,富めるも貧しきも」受けることのできる(2節)メッセージがあります。そのメッセージとは何でしょうか。詩篇62:5-12はそのメッセージにどのようなことを付け加えていると思いますか。
これらの詩を読むと,贖いを求めて救い主でないものに頼る人がいることについて,深く考えたくなるかもしれません(詩篇49:6-7参照)。「神は……,わたしの魂を陰府の力からあがなわれる」(15節)というあなたの証は,あなたの生活にどのような影響を及ぼしているでしょうか。
箴言28:6;アルマ34:8-17も参照してください。
救い主の憐れみのおかげで,わたしは罪の赦しを受けることができる。
詩篇51篇に記された憐れみを求める嘆願は,姦淫や殺人の罪を犯したダビデ王によるものとされています(サムエル下11章参照)。たとえ自分の罪がダビデ王のものほど深刻でないとしても,わたしたちはこの詩で表現されている憐れみが自分にも必要なことを実感することができます。悔い改めることの意味についても,学ぶことができます。例えば,悔い改めに必要な態度について教えているのは詩篇51篇の中のどの言葉でしょうか。救い主の贖いがあなたの生活に及ぼす効力について,どのようなことが分かりますか。
詩篇85-86篇を読みながら,同じ問いについて考えるとよいでしょう。また,主について述べている言葉を探してもいいかもしれません。そのような言葉によって,主に赦していただけるというあなたの信仰はどう強まるでしょうか(例えば,詩篇86:5,13,15参照)。
アルマ36章;ラッセル・M・ネルソン「行いを改善し,より良くなれます」『リアホナ』2019年5月号,67-69;キャロル・M・スティーブンズ「癒し手であられる主」『リアホナ』2016年11月号,9-12も参照してください。
イエス・キリストについてのわたしの証には,ほかの人々がイエスのもとに来るのを助ける力がある。
自分がどのようにしてイエス・キリストとその贖いの力について証を得たか,深く考えてください。次に,詩篇51:13-15;66:16-17;71:15-24を研究しながら,どうすれば「来て,神のみわざを見〔る〕」(詩篇66:5)よう人を招くことができるか考えてください。「ひねもす〔主〕の義を語る」(詩篇71:24)とは,あなたにとってどういう意味ですか。「神が〔あなた〕のためになされたこと」(詩篇66:16)を,あなたはどのようにしてほかの人たちに伝えますか。
モーサヤ28:1-4;アルマ26章も参照してください。
切羽詰まったときに,主はわたしを助けてくださる。
幾つかの章は,神から遠く離れていると感じる状態や,神の助けをぜひとも必要としている状態がどのようなものかを,生き生きとした言葉で描写しています。詩篇63:1,8;69:1-8,18-21;77:1-9から,そのような描写を探してみるとよいでしょう。詩篇63篇;69篇;77-78篇で,詩篇の作者たちを安堵させたものは何だったでしょうか。
それは,あなたが悩み苦しむときに「主のみわざを思い起〔こし〕,いにしえからの〔主〕のくすしきみわざを思いいだす」(詩篇77:11)うえで,どのような助けとなるでしょうか。その「くすしきみわざ」の一部が,詩篇78篇に記されています。それらについて読みながら,あなたが「神に望みをお〔く〕」ことができるよう助けてくれるものについて深く考えてください(7節)。家族歴史活動をしていると,どんな経験が励みになりますか。
家族の聖文研究と家庭の夕べのためのアイデア
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詩篇51:17。打ち砕かれた心を持つことの意味を家族にどう教えたらよいか考えてください。例えば,卵や木の実など,硬い殻があるものを家族に順番に割って,中身を出してもらいます。わたしたちの心は時々どのような点でその殻に似ていることがあるでしょうか。主に対して心を開くにはどうすればよいでしょうか。詩篇51篇を一緒に読むと,アイデアが幾つか得られるかもしれません。
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詩篇61:2-3。家族でこの聖句に出てくる象徴を絵に描いて,イエス・キリストがどのような点で高い「岩」であり,「〔わたしたち〕の避け所」であり,「堅固なやぐら」のようなものであられるかを話し合うと楽しいかもしれません。
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詩篇71:17;78:5-7。主はあなたに,どのようなことを「子孫に教〔える〕」よう望んでおられるでしょうか(詩篇78:5)。家族の一人一人に,聖文に出てくる話,経験,または個人の証など,主の「くすしきみわざ」(詩篇71:17;78:7)の例を分かち合ってもらうとよいでしょう。「神に望みをお〔く〕」ための助けになります。
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詩篇72篇。詩篇72篇は,ダビデが自分の息子ソロモンについて書いたものですが,その多くはイエス・キリストにも当てはめることができます。家族でこの篇を読みながら,イエス・キリストのことを連想させる聖句を見つけたときに救い主の絵を掲げてもらうとよいでしょう。「全地はその栄光をもって満たされるように」(詩篇72:19。教義と聖約65:2も参照)という望みの成就を,わたしたちはどのようにして助けることができるでしょうか。
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詩篇85:11。この聖句を読んで,福音の回復にかかわる様々な出来事について話し合うことができるかもしれません(モーセ7:62も参照)。モルモン書がなぜ「地からはえ〔た〕」真理なのか,天の使者がどのように「天から」やって来たかなどについて話し合いましょう。ビデオ「ジョセフ・スミスの備え—天から教えを受ける」(ChurchofJesusChrist.org)では,これらの出来事が一部描かれています。
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子供を教えるためのそのほかのアイデアについては,『わたしに従ってきなさい—初等協会用』の今週の概要を参照してください。
歌の提案:「絶えず頼り主求む」『賛美歌』53番