Abraham on the Plains of Mamre,（「マムレ平原のアブラハム」） by Grant Romney Clawson

11月18－24日

ヤコブの手紙

「御言を行う人になりなさい。……ただ聞くだけの者となってはいけない」

ヤコブの手紙には，あなたが教える子供たちを祝福する多くの真理が含まれています。御霊に従い，どの真理を子供たちと分かち合うか決めてください。この概要にあるアイデアも役に立つでしょう。

印象を書き留める

分かち合うよう招く

子供たちに，前の週の間に家族と一緒に，または前の日曜日に初等協会で学んだことから，覚えている福音の原則を分かち合ってもらいます。それぞれの子供が分かち合った後，その内容をクラスの別の子供に要約してもらいましょう。

教義を教える

年少の子供たち

ヤコブの手紙1：5－6

何が真実かを学べるよう，わたしは天の御父に助けを求めることができます

あなたの教える子供たちが，知恵を求めるうえで，天の御父に頼ることができると理解できるように助けてください。子供たちが難しい質問に直面するとき，大いに祝福となるでしょう。

活動案

• 子供たちが次の言葉を学べるように助けます。「あなたがたのうち，知恵に不足している者があれば，……神に，願い求めるがよい」（ヤコブの手紙1：5）。わたしたちは，神にどのように質問しますか。神はどのように答えてくださるでしょうか。

• 「最初の示現」の絵（『福音の視覚資料集』90番）を見せ，ジョセフ・スミスがヤコブの手紙1：5を読んで，天の御父に尋ねるように促されたいきさつを話してください（ジョセフ・スミス—歴史1：1－15参照）。神は祈りにこたえてくださることについてあなたの証を述べ，子供たちも質問があれば，神に祈ることができると証します。ヤコブの手紙1：5を読んで天の御父に祈るジョセフ・スミスの絵を，子供たちに描いてもらいます。

ヤコブの手紙3：1－13

わたしは良いことを口にすることができます

ヤコブが証したように，人々に対して思いやりある言葉だけを言うようにするなら，イエス・キリストに近づくことができます（ヤコブの手紙3：2）。

活動案

• 甘いものとすっぱいものを持って行き，子供たちに味見してもらいます。自分の舌を，甘い（思いやりのある）ことを言い，すっぱい（不親切な）ことを言わないように用いるべきであることを，子供たちが理解できるように助けます（ヤコブの手紙3：10）。人にかける良い言葉の例を考えられるよう，子供たちを助けてください。

• 人が話をしている場面の簡単な絵を，それぞれの子供に渡します。子供たちに，あなたが自分の舌を使って良いことを言う（真実を話す，褒める，助けを申し出るなど）ときに手元の絵を掲げてもらい，言うべきでないことを言う（うそをつく，ほかの人の悪口を言う，親に従うことを拒むなど）ときには絵をさげるように言います。

• 「自分から始めよう」（『子供の歌集』83）など，親切に関する歌を一緒に歌い，ヤコブの手紙3：1－13のメッセージを補強します。「親切の瓶」を作るよう子供たちに提案します。だれかに何か良いことを言う度に，小石などの小さな物を入れましょう。

ヤコブの手紙5：7－11

神の祝福には，忍耐を必要とするものもあります

とりわけ子供たちにとって，大抵の場合，忍耐することは容易ではありません。あなたの教える子供たちが忍耐を学ぶうえで，ヤコブの勧告を用いてどのように助けられるかを深く考えてください。

活動案

• 心から欲しいもののために，待たなければならなかったときのことを子供たちに考えてもらいます。忍耐するとは，自分が欲しいものを文句を言わずに待つことであると説明してください。

• あなた自身の言葉でヤコブの手紙5：7を要約し，種または苗の絵（または写真）を見せます。植物を育てるとき，忍耐が必要なのはなぜですか。早く生長させようとして苗を引っ張ると，どうなるでしょうか。神はわたしたちのために多くの祝福を備えておられますが，祝福の中には忍耐を必要とするものもあることを証します。

• 忍耐の例として，ヤコブの手紙5：11に登場するヨブの話を分かち合います（第46章：ヨブ『旧約聖書物語』165－169，またはLDS.orgの該当するビデオを参照）。忍耐強くあったことで，ヨブはどのように祝福されたでしょうか。

教義を教える

年長の子供たち

ヤコブの手紙1：5－6

助けを求めるなら，天の御父はわたしが真理を学べるように助けてくださいます

あなたの教えている子供たちは幼く思えるかもしれませんが，彼らはジョセフ・スミスがヤコブの手紙1：5を読み，祈りを通して天の御父に近づくよう霊感を受けた年齢よりほんの数歳若いだけです。知恵に欠けるとき，神が助けてくださるという信仰を築けるよう，どのように子供たちを助けられるか深く考えてください。

活動案

• 子供たちに，ジョセフ・スミスの最初の示現の物語を自分の言葉で話してもらいます（ジョセフ・スミス—歴史1：5－19；LDS.org上のビデオ「ジョセフ・スミスの備え—最初の示現」も参照）。ヤコブの手紙1：5は，ジョセフにとってどのような助けとなりましたか。聖典の中から，祈りのこたえを受けた人々の例について，子供たちに考えてもらいます（ニーファイ〔1ニーファイ11：1－6〕，ヤレドの兄弟〔エテル2：18－3：9〕など）。わたしたちは祈りの中で，天の御父にどのようなことを尋ねることができますか。

• 子供たちと一緒にジョセフ・スミス—歴史1：10－14を読み，ジョセフが質問のこたえを受けるために行ったことを子供たちに見つけてもらいます。質問があるとき，わたしたちはジョセフ・スミスの模範にどのように従うことができるでしょうか。

ヤコブの手紙1：22－27；2：14－26

「行いを伴わない信仰」は，死んだものです

信仰と行いとの関連性を子供たちが理解できるよう，どのように助けられるでしょうか。

活動案

• 電池の入っていない懐中電灯，芯のない鉛筆といった，何ら役に立たない物を子供たちに見せます。ヤコブの手紙2：14－17を子供たちに読んでもらいます。聖句において，これらの役に立たない物はどのような真理を表していますか。

• 子供たちに，ヤコブの手紙1：22－27；2：14－26を黙読してもらいます。それから，自分が御言葉を行う者であることを示すためにできることを分かち合ってもらいます。例えば，子供たちは病気や孤独を抱えた，訪問できそうな人を知っているでしょうか。あるいは，さらに家族に奉仕することを決心できるでしょうか。今日の聖餐会で聞いた言葉を思い起こしてもらうこともできます。わたしたちはどうすれば，これらの言葉を行う者になれるでしょうか。

ヤコブの手紙3：1－13

わたしは自分の言葉を制することができます

わたしたちが互いに交わす言葉はさほど重要ではないように思えるかもしれませんが，ヤコブが証しているように，言葉には良くも悪くも強い影響力があります。

活動案

• ワードの中か，教えている子供たちの中に，馬を扱う仕事に就いている人，またはボートについて知識のある人はいるでしょうか。その人を招いて，ヤコブの手紙3：3－4に書かれている，優しい言葉遣いをすることに関するヤコブの教えについて洞察を述べてもらうとよいでしょう。あるいは，あなた自身の洞察を述べることもできます。これらの例から，舌を制することについてどのようなことを学べるでしょうか。

• 子供たちに，ヤコブの手紙3：1－13を読み，舌を制することについて見つけた教えを表す絵を描いてもらいます。絵と学んだことを，子供たちに分かち合ってもらいましょう。

• ヤコブの手紙3：1－13を一緒に復習した後，『若人の強さのために』（20－21）に載っている言葉遣いに関する標準について確認します。ほかの人に対する話し方を改善するためにできることを考えるように子供たちを助けます。個人の目標を立てるように励ましてください。

家庭で学ぶよう励ます

子供たちに，天の御父に質問について祈る，あるいは次の週の間さらに忍耐強くあるよう勧めます。次のクラスで，それぞれの経験を分かち合ってもらいましょう。

レッスンを改善する

子供たちが積極的に参加できるように助けてください。「子供たちを教える際には，子供たちが何かを作り，描き，色を塗り，書き，創造することを取り入れてください。これらはただの楽しい活動以上のものであるばかりか，子供たちの学びに必要不可欠なものなのです」（『救い主の方法で教える』 25）。