「25.ワードおよびステークにおける神殿・家族歴史活動」『総合手引き—末日聖徒イエス・キリスト教会における奉仕』(2024年)
「25.ワードおよびステークにおける神殿・家族歴史活動」『総合手引き』
25.
ワードおよびステークにおける神殿・家族歴史活動
25.0
はじめに
家族を永遠に結ぶことは,神の救いと昇栄の業の一環です(1.2参照)。神殿・家族歴史活動は,家族を永遠に結合し,結び固めるための手段です(マタイ16:19参照)。この業には以下のことが含まれます。
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自身の神殿の儀式を受けるときに聖約を交わす(イザヤ55:3;教義と聖約84:19-23)。
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亡くなった先祖を見つけ,神殿で先祖のために儀式を行うことで,先祖が神と聖約を交わすことができるようにする(マラキ4:5-6;1コリント15:29;教義と聖約128:15-18)。
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可能な地域では,定期的に主の宮に参入して神を礼拝し,先祖のために儀式を行う(ルカ24:52-53;教義と聖約109:13-14)。
神殿は主の宮です。神殿の儀式と聖約は,天の御父の子供たちに祝福をもたらします。天の御父は,御自分のすべての子供たちに,神殿の儀式を受ける資格を得て,儀式を受けるように招いておられます。
本章では,教会指導者や会員が,神殿・家族歴史活動を行う際の指針を提示します。詳しくは,「神殿」と「家族歴史」(「トピックと質問」topics.ChurchofJesusChrist.org)を参照してください。
25.1
神殿・家族歴史活動への会員と指導者の参加
教会員には,家族を永遠に結ぶのを助ける特権と責任があります。教会員は,神殿の儀式を受けるときに,聖約を交わすために自らを備え,そしてその聖約を守るために努力します。また,自分の家族が,神殿の聖約を理解し,受け入れ,守るために努力するのを助けます。親には,子供たちが,亡くなった親族のために,神殿・家族歴史の奉仕による祝福を経験できるように助けるという主要な責任があります。
教会員は,神殿の儀式を受けずに亡くなった親族を探し出すように勧められています。その後,会員はその親族のために儀式を行います(教義と聖約128:18参照)。霊界において,亡くなった人々は,自分のために行われた儀式を受け入れるか拒むかを選ぶことができます。
また,会員は家族や友人に,自分の先祖について学び,先祖にまつわる話を見つけるように招きます。
教会の指導者は,以下の方法で会員を支援します。
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神殿の聖約を交わし,聖約を守る努力をすることの大切さを教える。
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自分の先祖について知り,先祖にまつわる話を見いだし,先祖のために神殿の儀式を行うように勧める。
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神殿・家族歴史活動に参加できるように子供たちを助ける際に,親を支援する。
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エンダウメントを受けた会員に,有効な神殿推薦状を持つように,そして状況が許す限り,神殿で礼拝を行うように励ます。
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青少年や新会員,エンダウメントを受けていないその他の成人に,代理のバプテスマと確認のための有効な推薦状を持つように勧め,神殿に参入して死者のためのバプテスマと確認の儀式を受けるように励ます。
神殿推薦状に関する情報については,26章を参照してください。
25.1.1
神殿参入に対する個人の責任
会員は,いつ,どのくらいの頻度で神殿で礼拝を行うかを自分で決めます。指導者は,神殿参入の割り当て数や報告制度を設けてはなりません。
25.1.2
ワードおよびステークの神殿参入
教会の各ユニットには,神殿地区が割り当てられています。ワードまたはステークが割り当てられた神殿地区外にある神殿への訪問を計画することは,奨励されていません。
個々の会員や家族は,希望する神殿に参入することができます。
25.2
ワードにおける神殿・家族歴史活動を組織する
25.2.1
ビショップリック
ビショップリックは,長老定員会と扶助協会の会長会が,ワードの神殿・家族歴史に関する取り組みを進める際に,各会長会と調整を図ります。これらの指導者は定期的に,ともに評議します。
ビショップリックはまた,ワードにおける神殿・家族歴史活動について,以下の責任を負っています。
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神殿・家族歴史活動に関する教義と祝福について学ぶように,個人や家族を励ます。
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神殿・家族歴史活動に関する教義と祝福が,教会で教えられるようにする。
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ワード評議会とワード青少年評議会集会で,神殿・家族歴史活動の調整を行うようにする。
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ワード神殿・家族歴史計画の確認と承認を行う(25.2.6参照)。
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神殿準備コースの開催を監督する(25.2.8参照)。
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神殿推薦状を発行する(第26章参照)。
ビショップリックはステーク会長と相談して,ワード神殿・家族歴史主任を召すかどうか決定します(詳しくは25.2.3参照)。
25.2.2
長老定員会会長会と扶助協会会長会
長老定員会会長会と扶助協会会長会は,ワードで日々行われている神殿・家族歴史に関する取り組みを進めます(8.2.4および9.2.4参照)。長老定員会会長会は,長老定員会の会員のために,これらの取り組みを進めます。扶助協会会長会は,扶助協会の会員のために,この取り組みを進めます。この二つの会長会は,ビショップによる調整の下で,ワード評議会と協力してこれらの取り組みを進めます。
これらの指導者には,以下の責任があります。
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ワード神殿・家族歴史相談員に,最近伝道の召しを受けたワードの会員が亡くなった先祖の名前を見つけ,神殿の儀式の準備をする手助けをするよう依頼する。
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神殿・家族歴史活動に関する教義と祝福について学ぶように,個人や家族を励ます。
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神殿・家族歴史活動に関する教義と祝福が,教会で教えられるようにする。
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会員が神殿の儀式を受け,神殿の聖約を交わす備えができるように助ける。
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状況が許すかぎり頻繁に,神殿で礼拝を行うように会員を励ます。
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自分の先祖について知り,先祖のために神殿の儀式を行うように会員に勧める。
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ワード評議会が,ワード神殿・家族歴史計画を立てて実行できるように助ける(25.2.6参照)。
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ワード評議会やワード神殿・家族歴史調整集会で,神殿・家族歴史活動の計画と報告が行われるようにする。
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ワード神殿・家族歴史主任の働きを導く。ワード神殿・家族歴史主任が召されていない場合,長老定員会会長会の一員がこの役割を果たします(25.2.3参照)。
長老定員会会長と扶助協会会長は,それぞれの会長会の一員に,ワードにおける神殿・家族歴史活動を助け導く割り当てを与えます。この二人は,協力して働きます。二人は,ワード神殿・家族歴史調整集会に出席します(25.2.7参照)。
25.2.3
ワード神殿・家族歴史主任
ビショップリックは,ステーク会長と相談して,ワード神殿・家族歴史主任を召すかどうか決定します。この召しを行うことにした場合,ビショップリックは召す人を決める際に,長老定員会と扶助協会の会長と相談します。この人は,メルキゼデク神権者であるべきです。ワード神殿・家族歴史主任が召されていない場合,長老定員会会長会の一員がこの役割を果たします。
ワード神殿・家族歴史主任は,長老定員会会長会と扶助協会会長会が神殿・家族歴史に関する責任を果たせるように支援します。ワード神殿・家族歴史主任は,以下の責任も負っています。
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青少年の定員会やクラスの会長会を含む,ワード組織の指導者と,神殿・家族歴史の取り組みについて調整する。
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ワード神殿・家族歴史調整集会を導く(25.2.7参照)。
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招待された場合,ワード評議会集会に出席する。
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ワード評議会が,ワード神殿・家族歴史計画を立てて実行できるように助ける(25.2.6参照)。
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ワード神殿・家族歴史相談員を指導する。神殿・家族歴史活動において会員を助けるために,各相談員の取り組みを調整します。
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ワード伝道主任や宣教師と協力して,福音を学んでいる人や新会員,教会に再び集うようになった会員が,神殿・家族歴史活動に取り組むことができるように助ける。
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該当する場合,ワード神殿・家族歴史相談員に,ファミリーサーチセンターで奉仕する割り当てを与える(25.3.6参照)。
25.2.4
ワード神殿・家族歴史相談員
ワード神殿・家族歴史相談員は,ワード神殿・家族歴史主任またはその役割を果たす長老定員会会長会の一員の指示の下で働きます。ビショップリックが,この召しで奉仕する会員を召します。成人や青少年を召すことができます。長老定員会会長や扶助協会会長,若い女性会長は,奉仕できる人を提案することができます。
相談員には,以下の責任があります。
25.2.5
ワード評議会
ワード評議会の各員は,祈りをもってワード神殿・家族歴史計画を立てて実行します。神殿・家族歴史計画について詳しくは,25.2.6を参照してください。
ビショップは,ワード評議会集会にワード神殿・家族歴史主任を招待することができます。
25.2.6
ワード神殿・家族歴史計画
各ワードは,シンプルな神殿・家族歴史計画を立てるべきです。この計画は,子供や青少年を含むワードの会員が,家族歴史活動に携わり,状況が許すかぎり頻繁に,神殿で礼拝を行う備えをするのに役立ちます。
長老定員会と扶助協会の会長は,ワード評議会が計画を立てるのを助けます。ワード神殿・家族歴史主任も手伝います。計画を立てるにあたり,以下を行います。
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現時点で対処できる必要や活用できるリソースについて検討する。
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年内に取るべき行動を特定する。
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計画の実行方法を決め,それに従って割り当てを行う。
計画の内容には,以下のような事柄を入れることができます。
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会員が,FamilySearch.orgやファミリーサーチ・ツリーアプリを使って,自分の家系図を作成できるように支援する(25.4.2参照)。
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新会員や教会に再び集うようになった会員,青少年,子供たちにも家族歴史活動に携わってもらう。
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特定の会員に対して,神殿の儀式を受けるための準備を助ける。
ビショップは計画を確認し,承認します。ワード評議会の各員は,この計画を実行するために率先して行動します。そして,ワード評議会集会で計画の進歩状況について報告します。また,必要に応じて計画を更新します。
25.2.7
ワード神殿・家族歴史調整集会
ワード神殿・家族歴史調整集会は,短い略式の集会を定期的に開きます。ワード神殿・家族歴史主任が召されている場合は,この集会の司会を務めます。召されていない場合は,主任の役割を果たしている長老定員会会長会の一員が司会を務めます。
ほかにも,以下の人々が出席するように招かれています。
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割り当てを受けた扶助協会会長会および長老定員会会長会の一員。
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祭司定員会の補佐。
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若い女性の最年長クラスの会長会の一員。
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神殿・家族歴史相談員。
青少年を含めた出席者全員が,対等の立場でともに評議します。
この集会の目的は以下のとおりです。
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ワード神殿・家族歴史計画を実行するための取り組みについて調整する(25.2.6参照)。
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要請に応じて,特定のワード会員の神殿・家族歴史活動を支援する方法について計画する。
この集会は,直接会って,またはオンラインで行うことができます。調整は,電話や携帯メール,電子メールなど,ほかの方法でも行うことができます。
25.2.8
神殿準備コース
ビショップの指示の下に,会員が神殿の儀式を受ける際に聖約を交わす備えができるように,神殿準備コースを開くことができます。神殿準備コースは,日曜日の定例集会以外で,会員にとって都合のよい時間帯に開きます。このコースは,集会所または自宅で,開くことができます。
ワード評議会の会員は,祈りをもって各コースの参加者として招待する会員を選びます。このコースは,特に以下のような人の助けとなるでしょう。
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新会員
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自身のエンダウメントや結び固めを受ける準備をしている会員
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教会に戻ってきた会員
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長期間神殿推薦状を更新していないエンダウメントを受けている会員
ビショップリックは,神殿準備コースの講師を一人または複数召すことができます。このコースのレッスンや指示は,『高い所から力を授けられ—神殿準備セミナー教師用手引き』に記載されています。参加者には,『聖なる神殿に参入する備え』が配布されます。個人学習用・レッスン用リソースについては,temples.ChurchofJesusChrist.orgを参照してください。
25.3
ステークにおける神殿・家族歴史活動を組織する
ステークの指導者は,ワードの指導者や会員が神殿・家族歴史に取り組めるように支援します。
25.3.1
ステーク会長会
ステーク会長は,ステークにおける神の救いと昇栄の業の鍵を持っています。ステーク会長と顧問は,その業の神殿・家族歴史活動の側面について,以下の責任を負っています。
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神殿・家族歴史活動に関する教義と祝福が,ステークの集会で定期的に教えられるようにする。
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神殿の儀式を受ける際に神聖な聖約を交わす備えができるように会員を助ける。
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自分の先祖について知り,先祖のために神殿の儀式を行うように会員に勧める。
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状況が許すかぎり頻繁に,神殿で礼拝を行うように会員を励ます。
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神殿推薦状の面接を行う(第26章参照)。
ステーク会長会の一員は,各長老定員会会長との定例集会で,ワードにおける神殿・家族歴史活動について話し合います(8.3.1参照)。 長老定員会会長会の顧問と,その定員会担当の高等評議員も,この集会に出席することができます。
25.3.2
ステーク成人指導者委員会
ステーク成人指導者委員会には,以下の人々が含まれます。
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ステーク会長会。
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ステーク扶助協会会長会。
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長老定員会とともに働く割り当てを受けた高等評議員。
これらの指導者は,神殿・家族歴史活動に対する責任について,長老定員会会長会と扶助協会会長会を指導し,支援します(25.2.2参照)。この指導は,グループまたは個人に対して行うことができます。この指導を受けるように,ワード神殿・家族歴史主任を招くこともできます。
この委員会の集会について詳しくは,29.3.8を参照してください。
25.3.3
高等評議員
ステーク会長会は高等評議員に,神殿・家族歴史活動に対する責任について以下の人々を指導し,支援する割り当てを与えることができます。
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長老定員会会長会
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ワード神殿・家族歴史主任
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ステーク神殿・家族歴史相談員
一人または複数の高等評議員に,この取り組みを導くように割り当てることができます。ただし,すべての高等評議員は,自分が担当するワードや定員会に対して,これらの責任を負っています。
高等評議員は,ワード神殿・家族歴史主任がワード神殿・家族歴史相談員を指導するのを助けることができます。高等評議員は,ステーク神殿・家族歴史相談員に補佐してもらうことができます。
ステーク会長会は,高等評議員の一人に,ステークの索引作成に対する取り組みを調整するように割り当てることができます(25.4.3参照)。また,同じ高等評議員に,または別の高等評議員に,ファミリーサーチセンターの働きを管理する割り当てを与えることができます(25.3.6参照)。
25.3.4
ステーク扶助協会会長会
ステーク扶助協会会長会は,ステーク会長の指示の下に,神殿・家族歴史活動に関する責任についてワード扶助協会会長会を指導し,支援を与えます。
25.3.5
ステーク神殿・家族歴史相談員
ステーク神殿・家族歴史相談員は,ステーク全体の神殿・家族歴史活動を支援します。ステーク神殿・家族歴史相談員は,ステーク会長会および神殿・家族歴史活動を担当する一人または複数の高等評議員の指示の下で働きます。
この相談員は,神殿・家族歴史活動についてほかの人々を指導する取り組みにおいて,高等評議員とステーク扶助協会会長会を支援します(25.3.3および25.3.4参照)。ステーク神殿・家族歴史相談員には,以下の割り当てを与えることもできます。
25.3.6
ファミリーサーチセンター
リソースが確保できれば,ステークは一つまたは複数のファミリーサーチセンターを開くことができます。家族歴史センターの目的は,訪れた人が生きている親族と亡くなった親族の両方を探し出して,情報を集め,彼らを結びつけることができるように支援することです。このセンターは,だれでも自由に利用することができます。
ステーク会長は,ステーク神殿・家族歴史相談員の一人に,各ファミリーサーチセンターの働きを監督する割り当てを与えます。各センターには通常,割り当てを受けたステークおよびワードの神殿・家族歴史相談員を配置します。ファミリーサーチセンターは,都合のよい時間帯に開くべきです。
例外として,一部の大規模なファミリーサーチセンターは地域会長会が監督します。
25.3.7
地域神殿・家族歴史アドバイザー
地域会長会は,地域神殿・家族歴史アドバイザーを召すことができます。状況が許す場合,調整評議会ごとに一人の会員または一組の夫婦を召すことができます。アドバイザーは通常,3年間から5年間奉仕します。
地域会長会は地域七十人に,調整評議会でこれらのアドバイザーの働きを調整するように割り当てることができます。アドバイザーの働きは,地域の強調点に沿ったものであるべきです。
アドバイザーは,地域会長会と地域七十人の指示に従い,ステーク会長が神殿・家族歴史活動に対する責任を果たせるように助けます。アドバイザーは,高等評議員やステーク扶助協会会長会,ステーク成人指導者委員会,ステーク神殿・家族歴史相談員に各自の責任について教える取り組みにおいて,ステーク会長を支援します。
アドバイザーは,ステーク会長会が地域内で新たに発表された神殿での礼拝に会員を備えるのを助ける割り当てを受けることができます。その他,神殿・家族歴史活動の原則や実践方法についてステークの指導者を指導する責任があります。これには以下が含まれます。
25.4
家族歴史のリソース
25.4.1
『わたしの家族—わたしたちを一つにする思い出』
『わたしの家族—わたしたちを一つにする思い出』は,人々が親族や先祖を探し出し,彼らにまつわる話を集めるのに役立ちます。この小冊子は,会員が神殿の儀式のために家族の名前を準備し始めるのにも役立ちます。
この小冊子は,ChurchofJesusChrist.orgからダウンロードできます。実際の冊子はstore.ChurchofJesusChrist.orgで注文することができます。
25.4.2
FamilySearch.orgとファミリーサーチアプリ
FamilySearch.org は,神殿・家族歴史活動のための教会ウェブサイトです。以下を行ううえで,ユーザーの助けになります。
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家系図のつながりや関係を構築する。
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先祖や先祖にまつわる話を探し出す。
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家族にまつわる話,写真,歴史を共有し,保存する。
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神殿の儀式のために家族の名前を準備する。
「ファミリーサーチ・ツリー」アプリと「ファミリーサーチ・思い出」アプリを使うと,モバイル機器から神殿・家族歴史活動に参加することができます。
25.4.3
索引作成
索引作成とは,FamilySearch.org上で,書面による歴史記録の情報を検索可能なデータベースに入力する作業のことです。索引作成のおかげで,もっと簡単に自分の先祖を探し出して,先祖のために神殿の儀式を行うことが可能になります。
索引作成には,だれでも参加できます。これは以下の人々にとって,特に実りある経験となるでしょう。
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青少年
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ヤングアダルト
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教会の集会に定期的に出席できない会員
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新会員
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一般の人々
ステーク会長会は,ステーク神殿・家族歴史相談員または高等評議員に,この取り組みを調整する割り当てを与えることができます。
詳しくは,FamilySearch.orgにある「索引作成の概要」を参照してください。
25.5
神殿ワーカーの推薦と召し
25.5.1
神殿ワーカーを推薦する
神殿ワーカー候補者は,以下の方法で見つけることができます。
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ビショップやワードの別の指導者が見つけた会員
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奉仕についてビショップに問い合わせた会員
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神殿会長,メイトロン,その他の神殿指導者から推薦された会員
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宣教師としての奉仕に備えている,または最近帰還した会員(第24章参照)
神殿ワーカー候補者の名前は,「神殿ワーカーの推薦」ツールを使って提出します。このツールは,ビショップ,ステーク会長,神殿会長会が利用できます。名前を提出する手順は,以下の通りです。
神殿会長会の一員が神殿ワーカーの候補者を見つけた場合,「神殿ワーカーの推薦」ツールを使って,その人の名前をビショップに提出します。
ビショップは神殿ワーカーの候補者を見つけた場合や,神殿会長から候補者の推薦を受けた場合,その会員と奉仕の機会について話し合います。また,神殿儀式執行者(25.5.2参照)や神殿ボランティア(25.5.3参照)の要件について確認します。ビショップと会員の双方が,この機会が適切だと感じた場合,ビショップは「神殿ワーカーの推薦」ツールを使って,推薦書に必要事項を入力し,提出します。会員は,この推薦書を提出しても,神殿ワーカーとしての召しや割り当てが保証されるわけではないことを理解しておく必要があります。
ステークに所属する会員の場合,次にステーク会長が,この推薦書を確認します。地方部に所属する会員の場合は,伝道部会長が推薦書を確認します。ステーク会長または伝道部会長が推薦を承認した場合,検討のために,「神殿ワーカーの推薦」ツールを使ってその推薦書を神殿会長に提出します。
神殿ワーカーとしての召しや割り当てを受けた会員は,通常,毎週決まった時間に神殿で奉仕することに同意します。指導者は,神殿で奉仕する能力を妨げるような召しをさらに与えることは避けるべきです。
また,ビショップやステーク会長は「神殿ワーカーの推薦」ツールにより,現在神殿で奉仕している自分のワードやステークの全会員のリストを見ることができます。
25.5.2
神殿儀式執行者の条件
神殿儀式執行者は,神殿で儀式の執行を助けます。儀式執行者として推薦を受けるには,以下の資格を満たしていなければなりません。
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自分が奉仕する神殿の神殿地区内に住んでいる。
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自身のエンダウメントを受け,神殿で交わした聖約を守り,有効な神殿推薦状を所持している。
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回復されたイエス・キリストの福音について,強い証を持っている。
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介助なしで儀式を執行できる身体能力を有している。
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教会や地域社会において,尊敬に値する人である。
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協調性がある。
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信頼でき,健康である。
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会員記録に現在,注意書きが付されていない。
さらに,ビショップは以下のことを確認します。
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会員資格が公式に制限されていた人の場合,制限が解除されてから5年経過していれば儀式執行者として推薦することができる。(32.11.3および32.16.1参照。)
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エンダウメントを受けていない状態で会員資格を取り消された人や会員資格を放棄した人の場合,教会に再加入してから5年経過していれば儀式執行者として推薦することができる。(32.11.4,32.14.9,32.16.1,32.16.2参照。)
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エンダウメントを受けた後に会員資格を取り消された人や会員資格を放棄した人の場合,祝福の回復を受けてから5年経過していれば儀式執行者として推薦することができる。(32.11.4,32.14.9,32.17.2参照。)
上記の出来事から5年が経過していない場合でも,会員が割り当ての資格を満たしていれば,ほとんどの場合,神殿ボランティアとして推薦することができます。
25.5.3
神殿ボランティアの条件
神殿ボランティアは,事務所やランドリーでの奉仕など,神殿の管理業務を手伝います。神殿ボランティアとして推薦を受ける会員は,以下の資格を満たしていなければなりません。
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自分が奉仕する神殿の神殿地区内に住んでいる。
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自身のエンダウメントを受け,神殿で交わした聖約を守り,有効な神殿推薦状を所持している。
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協調性がある。
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信頼でき,健康である。
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会員記録に現在,注意書きが付されていない。
上記の資格の例外として,神殿外でボランティアとして働く会員は,エンダウメントを受けている必要はありません。例として,神殿の敷地内で働く会員が挙げられます。
25.5.4
儀式執行者の召しと任命
神殿会長が,儀式執行者として奉仕する人の推薦書を受け取ったら,神殿会長会の一員か,会長会の一員から指名された人が,本人と面接します。面接を行う人は,霊感に基づいて,儀式執行者として奉仕できる人を召して,任命します。
25.5.5
ボランティアの割り当て
神殿ボランティアは,神殿会長会の一員か,会長会の一員に指名された人から面接を受け,割り当てを受けることができます。ボランティアは召しではなく,割り当てです。そのため,任命を受ける必要はありません。