「27.生者のための神殿の儀式」『総合手引き—末日聖徒イエス・キリスト教会における奉仕』(2024年)
「27.生者のための神殿の儀式」『総合手引き』
27.
生者のための神殿の儀式
27.0
はじめに
古代から,地上に忠実な民がいるときはいつでも,神は神殿の聖約と儀式により,その民を祝福してこられました。主は時折,奉献された神殿がないときに,神殿以外の場所で聖なる儀式を執行することをお許しになりました(創世28:12-22;出エジプト24章;出エジプト25:8-9;エテル3章参照)。しかし主は,御自身の教会を設立される度に,「〔主の〕名のために」家を建てるように主の民に命じてこられました。そこで主は,主の儀式と主の王国の栄光を明らかにし,救いの道を教えておられます(歴代下3-5章;2ニーファイ5:16;教義と聖約97:10-16;124:29-39参照)。
神殿は主の宮です。わたしたちの心を救い主イエス・キリストに向かわせるものです。神殿内で,わたしたちは神聖な儀式に携わり,天の御父と聖約を交わし,御父と救い主に結びつきます。これらの聖約と儀式は,わたしたちが天の御父のみもとに戻り,家族として永遠に結び固められるための備えとなります。
神殿内で,神の忠実な子供たちは,この世において大いなる祝福を受けることができます。神殿の聖約と儀式には,「神性の力が現れる」のです(教義と聖約84:20)。神殿は,会員が礼拝し,学び,導きと慰めを受けることのできる聖なる場所です(教義と聖約109:13-16参照)。神殿に参入する人は,神の業を成し遂げるのを助けるために,神の力を受けることができます(教義と聖約109:22-23参照。本手引き3.5も参照)。
神殿の聖約と儀式は神聖なものです。神殿の聖約に関連する象徴については,神殿外で話すべきではありません。また,口外しないと神殿で聖約を交わした神聖な情報についても,話すべきではありません。しかし,神殿の聖約と儀式の基本的な目的と教義や,神殿で感じた霊的な気持ちについては話すことができます。
ワードとステークの指導者は,本章にある情報について,エンダウメントや結び固めの儀式を受ける準備をしている会員と話し合います。
27.1
神殿の儀式を受ける
27.1.1
神殿の儀式を受けるために備える
会員は,神殿の儀式を受け,神殿の聖約を交わして守るために自分自身を霊的に備えるべきです。
親には,子供たちが神殿の儀式を受ける備えができるように助けるという主要な責任があります。ステークやワードの指導者,ミニスタリングブラザーやミニスタリングシスター,親族は,親がこの役割を果たすことができるように支援します。
ステークとワードの指導者は,自身の神殿の儀式を受ける備えをするように定期的に会員に勧めます。指導者はまた,神殿の聖約を守り,神殿推薦状を持つにふさわしくあり続けることの大切さを強調します。
会員が神殿の儀式を受ける備えをするのに役立つリソースは,temples.ChurchofJesusChrist.orgで入手できます。
自身のエンダウメントを受ける準備をしている会員や,配偶者との結び固めを受ける準備をしている会員は,神殿準備コースに参加するように勧められています(25.2.8参照)。
会員は以下の場合に,ビショップやステーク会長と会って,生者のための儀式用推薦状を入手します。
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自身のエンダウメントを受けるとき。
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配偶者との結び固めを受けるとき
このような場合の神殿推薦状の発行について詳しくは,26.1および26.3.1を参照してください。
27.1.2
神殿の儀式を予約する
自身のエンダウメントや結び固めを受ける予定の会員は,参入する予定の神殿に,前もって儀式の予約を入れておくべきです。各神殿の連絡先については,temples.ChurchofJesusChrist.orgを参照してください。
27.1.3
身体障害のある会員
身体障害のあるふさわしい会員は,すべての神殿の儀式を受けることができます(38.2.5参照)。このような会員は,援助することのできる,エンダウメントを受けている同性の親族や友人とともに神殿に参入するように勧められています。援助する人は,有効な神殿推薦状を持っていなければなりません。会員が家族や友人と一緒に参入できない場合は,事前に神殿に電話をして,どのような手配が可能か確認することができます。各神殿の連絡先については,temples.ChurchofJesusChrist.orgを参照してください。
介助犬やエモーショナル・サポート・アニマルは,神殿内に入ることができません。ステーク会長は質問があれば,神殿部(TempleDepartment@ChurchofJesusChrist.org)に問い合わせることができます。
27.1.4
翻訳や通訳の支援
翻訳や通訳の支援が必要な会員は,事前に神殿に連絡して,翻訳や通訳が利用できるかどうか確認する必要があります。各神殿の連絡先については,temples.ChurchofJesusChrist.orgを参照してください。
27.1.5
神殿に参入するときの服装
神殿に参入する会員は,聖餐会でいつも着用しているような服装をするべきです。カジュアルな服装や,神殿ガーメントが出てしまうような服装は避けるべきです。また,タキシードのように,過度にフォーマルな服装も避けるべきです。この指示については,会員が神殿で礼拝する備えをするときに,親,ミニスタリングブラザーやミニスタリングシスター,ワードやステークの指導者から教えるのが最適です。
神殿の結び固めに着ていく服装について詳しくは,27.3.2.6を参照してください。
以下については38.5を参照してください。
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エンドメントと結び固めの儀式の間に着用する衣服。
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儀式用神殿衣とガーメントの入手方法,着用の仕方,扱い方。
27.1.6
子供の世話
子供たちが神殿の敷地内にいる場合は,成人による監督が必要です。神殿ワーカーは,以下の場合に限り,子供たちの面倒を見ることができます。
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親子の結び固めを受ける場合
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生存している実のきょうだい,義理のきょうだい,または片親が異なるきょうだいの親子の結び固めに参列する場合
27.1.7
神殿の儀式を受けた会員との面談
会員は,神殿の儀式を受けた後に疑問を抱くことがよくあります。エンダウメントを受けている家族,ビショップ,その他のワードの指導者,ミニスタリングブラザーやミニスタリングシスターは,その会員と会って,神殿での経験について話し合うことができます。
指導者はまた,聖霊の導きを通して疑問への答えを求めるよう会員に勧めます。神殿では,神殿で経験した事柄について,会員が抱くであろう多くの疑問に対して,御霊が答えを与えてくださいます。
質問に答えるのに役立つリソースは,temples.ChurchofJesusChrist.orgで入手できます。
27.2
エンダウメント
「エンダウメント」という言葉は,「贈り物」という意味です。神殿のエンダウメントは,文字どおり,神からの贈り物であり,神はそれによって神の子供たちに祝福を授けられます。エンダウメントは,聖なる神殿でのみ受けることができます。会員が神殿のエンダウメントを通して受ける賜物には,以下が含まれます。
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主の目的と教えに関するさらに深い知識
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天の御父が御自分の子供たちに期待されていることすべてを行う力。
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主や家族やほかの人々に仕えるときに与えられる神の導き。
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さらなる希望と慰め,平安。
エンダウメントで約束される祝福はすべて,この世と永遠にわたって効力を及ぼします。これらの祝福の成就は,イエス・キリストの福音に対する忠実さにかかっています。
エンダウメントは二つの部分に分かれています。最初の部分では,イニシャトリーと呼ばれる,導入の儀式を受けます。イニシャトリーは,洗い,油注ぎ,着衣という3つの儀式から成っています(出エジプト29:4-9参照)。この儀式には,その人の神聖な受け継ぎと可能性に関する特別な祝福が含まれています。
イニシャトリーの中で,会員は神殿ガーメントを着用するように指示されます。ガーメントはイエス・キリストの神聖な象徴です。ガーメントはまた,神殿の聖約を思い起こさせてくれます。会員は,指示されたとおりにガーメントを着用するという神聖な特権を含め,聖約を守るならば,救い主の憐れみや守り,強さ,力をさらに受けることができるでしょう。ガーメントについて詳しくは,38.5を参照してください。
エンダウメントの二番目の部分では,創造,アダムとエバの堕落,イエス・キリストの贖罪を含む,救いの計画について教えを受けます。会員は,主の御前に戻る方法についても教えを受けます。
エンダウメントで,会員は以下の神聖な聖約を交わすように招かれます。
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従順の律法に従って生活し,天の御父の戒めを守る努力をする。
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犠牲の律法に従う。これは,主の業を支援するために犠牲を払い,打ち砕かれた心と悔いる霊をもって悔い改めることを意味します。
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イエス・キリストの福音の律法に従う。それは以下を行うことを意味します。
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イエス・キリストを信じる信仰を行使する。
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日々悔い改める。
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救いと昇栄の儀式を受けることによって神と聖約を交わす。
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聖約を守ることによって最後まで堪え忍ぶ。
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二つの大切な戒めに従って生活するように努める。「心をつくし,精神をつくし,思いをつくして,主なるあなたの神を愛せよ。」「自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ。」(マタイ22:37,39)。
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純潔の律法を守る。これは,神の律法に基づいて,男女間における合法的な結婚以外では性的な関係を持たないことを意味します。
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奉献の律法を守る。これは,地上にイエス・キリストの教会を築き上げるために,会員が主から授けられた時間や才能,その他すべてのものをささげることを意味します。
その見返りとして,天の御父は,神殿の聖約に忠実であり続ける人は,「高い所から力を授けられる」と約束しておられます(教義と聖約38:32,38。ルカ24:49;教義と聖約43:16も参照)。
27.2.1
エンダウメントを受けることのできる人
責任能力のある成人の教会員は皆,自身のエンダウメントのために備え,エンダウメントを受けるように勧められています。会員がエンダウメントを受けるには,事前に必要な儀式がすべて行われ,記録されなければなりません(26.3.1参照)。エンダウメントをいつ受けるか決定することについて詳しくは,27.2.2を参照してください。
27.2.1.1
最近バプテスマを受けた会員
ふさわしい成人の新会員は,確認を受けた日から少なくとも1年たてば,エンダウメントを受けられます(26.5.2参照)。
27.2.1.2
配偶者がエンダウメントを受けていない会員
配偶者がエンダウメントを受けていないふさわしい会員は,以下の条件を満たしている場合に,自身のエンダウメントを受けることができます。
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エンダウメントを受けていない配偶者から同意を得ている。
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会員自身,ならびにビショップとステーク会長が,神殿の聖約に伴う責任が結婚生活の妨げになることはないと確信している。
これらの条件は,配偶者が教会員であるか否かにかかわらず適用されます。
27.2.1.3
知的障害のある会員
知的障害のある会員は,以下の場合に,自身のエンダウメントを受けることができます。
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事前に必要な儀式をすべて受けている(26.3.1参照)。
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儀式に伴う聖約を理解し,交わし,守ることのできる知的能力を備えている。
ビショップは会員本人と,そして適切な場合には,本人の親と相談します。また,御霊の導きを求めます。ステーク会長に相談することもできます。ステーク会長は必要に応じて,大管長会事務局に問い合わせることができます。38.2.4を参照してください。
27.2.2
エンダウメントを受ける時期の決定
エンダウメントを受けるという決断は個人的なものであり,祈りをもって行うべきです。エンダウメントは,受ける備えをしているすべての人に授けられる力と啓示の祝福です。会員が,以下の条件をすべて満たしている場合,自身のエンダウメントを受ける選択をすることができます。
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18歳以上である。
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中学や高校またはそれに相当する学校を卒業しているか退学している。
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確認を受けてから丸1年経っている。
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神聖な神殿の聖約を受け,生涯を通じて守りたいという望みを抱いている。
伝道の召しを受けた会員や,現在神殿で結び固めを受ける準備をしている会員は,エンダウメントを受けるべきです。ビショップは,エンダウメントを受けることを望んでいるその他の成人会員の相談にも乗ります。
ビショップとステーク会長は,エンダウメントを受ける会員に神殿推薦状を発行する前に,その会員が神聖な神殿の聖約を理解して守る備えができていると感じる必要があります。このような資格の判断は,一人一人個別に行います。指導者は,エンダウメントを受ける備えができているかどうかを判断するときに,以下のような一般的な基準は用いません。
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一定の年齢に達している
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大学,就職,または兵役のために実家を出る
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家族や友人の神殿の結び固めへの参列を希望している
27.2.3
エンダウメントの計画と予約
27.2.3.1
生者のための儀式用推薦状を受ける
会員が神殿に参入してエンダウメントを受けるには,生者のための儀式用推薦状を受けなければなりません。これらの推薦状について詳しくは,26.5.1を参照してください。
27.2.3.2
神殿に連絡する
エンダウメントを予定している会員は,事前に神殿に連絡して,儀式の予約をするべきです(27.1.2参照)。予約が取れると,神殿衣についての情報を含め,神殿からの指示が与えられます。
27.2.3.3
エンダウメントを受ける会員の付添人
自身のエンダウメントを受ける会員は,同性のエンダウメントを受けている会員に依頼して,エンダウメントのセッション中に付添人として,助けてもらうことができます。付添人は,有効な神殿推薦状を持っていなければなりません。必要に応じて,神殿が付添人を準備することもできます。
27.3
夫婦の結び固め
「家族は神によって定められたものです。男女の間の結婚は,神の永遠の計画に不可欠なものです。」(「家族—世界への宣言」)神殿の結び固めは,夫と妻をこの世においても永遠にわたっても結び合わせます。神殿で結び固められる夫婦は,永遠にわたる栄光と喜びが約束されます(教義と聖約132:19-20参照)。神殿で交わす聖約に忠実であるならば,これらの祝福を受けることができるのです。この儀式を通して,夫婦の子供たちも永遠の家族の一員になることができます。
教会指導者は,神殿で結婚して結び固めを受ける準備をするように会員に勧めます。神殿での結婚が法的な効力を持たない地域では,神殿の結び固めの前に民事結婚を執り行うことができます(38.3参照)。神殿結婚を行うことにより,神殿の儀式に出席できない親や近親者が疎外感を覚えるような場合も,この手順に従うことができます。
27.3.1
神殿で結び固めを受けることのできる人
責任能力のある未婚の教会員は皆,神殿の結び固めのために備えるように勧められています。すでに民事結婚をしている人は,準備ができたらすぐに,神殿でこの世と永遠にわたる結び固めを受けるように勧められています。会員は,結び固めを受ける前にエンダウメントを受けなければなりません(27.2参照)。
神殿で結び固めを受ける男女は,(1)結び固めを受ける前に民事結婚をしているか,(2)同一の神殿儀式で結婚して結び固めを受けるかのいずれかでなければなりません。27.3.2を参照してください。
27.3.1.1
以前の配偶者と結び固められている会員
38.4.1を参照してください。
27.3.1.2
知的障害のある会員
知的障害のある会員は,以下の場合に,配偶者や婚約者との結び固めを受けることができます。
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エンダウメントを含め,事前に必要な儀式をすべて受けている(27.2.1.3参照)。
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儀式に伴う聖約を理解し,交わし,守ることのできる知的能力を備えている。
ビショップは,会員本人およびその会員の配偶者や婚約者と話し合います。また,御霊の導きを求めます。ステーク会長に相談することもできます。ステーク会長は必要に応じて,大管長会事務局に問い合わせることができます。38.2.4を参照してください。
27.3.2
神殿の結び固めの計画と予約の作成
27.3.2.1
生者のための儀式用推薦状を受ける
夫婦の結び固めを受ける会員は,生者のための儀式用推薦状を受けなければなりません。これらの推薦状について詳しくは,26.3を参照してください。
27.3.2.2
神殿に連絡する
夫婦の結び固めを予定している会員は,事前に神殿に連絡して,儀式の予約をするべきです(27.1.2参照)。予約が取れると,神殿から指示が与えられます。
27.3.2.3
結婚許可証を取得する
結婚する男女は,結婚する前に,結婚が執り行われる地域で法的に有効な結婚許可証を取得しなければなりません。結婚する男女が,同じ儀式で結婚と結び固めの両方を予定している場合,有効な結婚許可証を神殿に持参しなければなりません。
民事結婚後の結び固めを受ける夫婦は,神殿に結婚許可証を持参する必要はありません。その代わり,記録確認の一環として,民事結婚の日付と場所を証する書面を提示します。
27.3.2.4
花嫁と花婿の付添人
エンダウメントを受けた姉妹は,更衣室で手伝うために花嫁に付き添うことができます。エンダウメントを受けた兄弟も,花婿のために同様のことができます。付添人は,有効な神殿推薦状を持っていなければなりません。必要に応じて,神殿が付添人を準備することもできます。
27.3.2.5
神殿の結び固めの執行者
神殿の結び固めは通常,男女が結び固めを行う神殿で奉仕する割り当てを受けている結び固め執行者が執行します。家族や知人の中に,結び固めを行う権能を持ち,男女が結び固めを行う神殿に割り当てられている人がいる場合,二人はその人に結び固めの執行を依頼することができます。
また結び固め執行者は,自分の直系の子孫(子供,孫,ひ孫)のために,自分が割り当てを受けている神殿以外で結び固めを行う場合,大管長会に承認を求めることができます。そのような結び固めを行うには,毎回大管長会から承認の手紙を受けなければなりません。その手紙は神殿で提示します。
会員が中央幹部に,自分たちの神殿の結び固めの執行を依頼することは奨励されていません。
27.3.2.6
神殿の結び固めに適切な服装
花嫁のドレス。神殿で着用する花嫁のドレスは,白色で,控えめなデザインと生地であり,過度の装飾のないものにするべきです。ドレスは,神殿ガーメントを覆うもので,薄手の生地には裏地をつけるべきです。
花嫁のドレスは,神殿で着用されるほかのドレスと同様に,長袖か七分袖にするべきです。ドレスは,結び固めの儀式の際にピンで留められるものや取り外しのできるものを除き,トレーン(引き裾)がついていないものにするべきです。
必要な場合や要望があれば,神殿がドレスを用意できることもあります。
花婿の服装。花婿は,結び固めの儀式の間,通常の神殿衣を着用します(38.5.1および38.5.2参照)。花婿は儀式後,写真撮影のために神殿の外でフォーマルな服装をすることもできます。
招待客の服装。結び固めの儀式に出席する人は,聖餐会で着用しているのと同様の服装をするべきです。カジュアルな服装や,神殿ガーメントが出てしまうような服装は避けるべきです。また,タキシードのように,過度にフォーマルな服装も避けるべきです。
エンダウメントのセッションから直接結び固めに参列する会員は,儀式用神殿衣を着用することができます。
結婚する男女は,結び固めの前に,招待客にこの情報を伝えておくべきです。
花。結婚する男女や招待客は,結び固めの儀式の間,花を身に着けるべきではありません。儀式の後,写真撮影のために神殿の外で花を身に着けることはできます。結婚する男女は,結び固めの前に,招待客にこの情報を伝えておくべきです。
27.3.2.7
神殿の結び固め後の指輪の交換
指輪の交換は,神殿の結び固めの儀式の一部ではありません。ただし,結婚する男女は儀式の後,結び固めの部屋で指輪を交換することができます。神殿内や神殿の敷地内において,それ以外の時間やそれ以外の場所で,指輪を交換するべきではありません。儀式の妨げになるからです。
結婚と結び固めの儀式を同時に行った夫婦は,神殿の結び固めに出席できない家族のために,後日指輪の交換を行うことができます。この指輪の交換は,神殿の結び固めの厳粛さを保つものであるべきです。またこの指輪の交換では,神殿の結び固めの儀式のどの部分も再現するべきではありません。夫婦は,神殿で結び固めを行った後に,誓いを交わすべきではありません。
神殿の結び固めを受ける前に民事結婚をした夫婦は,民事結婚式か神殿の結び固めの儀式のどちらか,あるいは両方で指輪の交換を行うことができます。
27.3.3
神殿におけるこの世限りの結婚
永遠の儀式を執り行うことが,神殿の目的です。このため,現在この世限りの結婚は神殿では行われていません。
神殿でこの世限りの結婚を行った夫婦の結び固めに関する方針については,38.4.1.7を参照してください。
27.3.4
神殿の結び固めに出席できる人
結婚する男女は,近親者と親しい友人のみを神殿の結び固めに招くべきです。責任能力のある会員が参列するには,エンダウメントを受けており,有効な神殿推薦状を持っていなければなりません。
記録上の会員の中には,知的障害のためにバプテスマを受けていない人もいれば,同様の理由で,バプテスマは受けていてもエンダウメントを受けていない人がいます。以下のような場合,ステーク会長はその人に,生存しているきょうだいの神殿の結び固めに出席する許可を与えることができます。
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18歳以上である。
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儀式の間,敬虔な態度を保つことができる。
ステーク会長は,結び固めに参列することが許可されていることを伝える手紙を書きます。この手紙は神殿で提示します。
会員が自分の親の結び固めに参列するには,エンダウメントを受けており,有効な神殿推薦状を持っていなければなりません。
生存している子供の親子の結び固めに出席できる人については,27.4.5を参照してください。
27.3.5
結婚披露宴
教会の建物で結婚披露宴を開くことについて詳しくは,38.3.4を参照してください。
27.4
生存している子供の親子の結び固め
母親が神殿で夫に結び固められた後に生まれた子供は,その結び固めの聖約の下に生まれた子供です。聖約の子は,親子の結び固めを受ける必要はありません。
聖約の下に生まれていない子供は,実の親や養父母に結び固められることによって,永遠の家族の一員となることができます。このような子供には,聖約の下に生まれた子供と同じ祝福を受ける権利があります。
親子の結び固めに関する方針については,38.4.2を参照してください。
27.4.1
生存している子供を親に結び固めるための推薦状の発行
責任能力のある8歳以上の会員は,両親との結び固めを受ける場合,推薦状が必要です。また,生存している実のきょうだい,義理のきょうだい,または片親が異なるきょうだいの親子の結び固めに参列する場合にも,推薦状が必要です(27.4.4参照)。8歳以上の子供が神殿推薦状を受けるには,バプテスマと確認を受けていなければなりません。少なくとも11歳で,儀式を受ける年に12歳になる男性は,神権を持っていなければなりません。
21歳以上の会員が親子の結び固めを受けるには,エンダウメントを受け,有効な神殿推薦状を所持していなければなりません。
ステーク会長は,知的障害のためにバプテスマやエンダウメントを受けていない人に,親子の結び固めを受ける許可を与えることができます。ステーク会長は,結び固めを受けることが許可されていることを伝える手紙を書きます。この手紙は神殿で提示します。
子供への推薦状の発行について詳しくは,26.4.4を参照してください。
27.4.2
神殿に連絡する
自分の子供との親子の結び固めを希望する夫婦や,亡くなった親との親子の結び固めを希望する子供は,事前に神殿に連絡して,儀式の予約をするべきです(27.1.2参照)。場合によっては,結び固めの前に,ほかの神殿の儀式を行う必要があるかもしれません。
27.4.3
子供の世話
27.1.6を参照してください。
27.4.4
生存している子供の親子の結び固めを執行する人
生存している子供と両親との結び固めは通常,その結び固めが行われる神殿に割り当てられている結び固め執行者が執行します。家族や知人の中に,結び固めを行う権能を持ち,その結び固めが行われる神殿に割り当てられている人がいる場合,家族はその人に結び固めの執行を依頼することができます。
また結び固め執行者は,自分の直系の子孫(子供,孫,ひ孫)のために,自分が割り当てを受けている神殿以外で生存している子供の親子の結び固めを行うことについて,大管長会に承認を求めることができます。そのような結び固めを行うには,毎回大管長会から承認の手紙を受けなければなりません。その手紙は神殿で提示します。
会員が中央幹部に,自分が当事者である,生存している子供の親子の結び固めの執行を依頼することは奨励されていません。
27.4.5
生存している子供の親子の結び固めに参列できる人
エンダウメントを受けていない21歳未満の会員が,生存している実のきょうだい,義理のきょうだい,片親の異なるきょうだいの親子の結び固めに参列するには,聖約の子であるか,親子の結び固めを受けていなければなりません。さらに,8歳以上の子供はバプテスマと確認を受け,有効な神殿推薦状を所持していなければなりません(26.4.4参照)。少なくとも11歳で,儀式を受ける年に12歳になる男性は,神権を持っていなければなりません。
21歳以上の会員が,そのような結び固めに参列するには,エンダウメントを受け,有効な神殿推薦状を所持していなければなりません。
21歳未満の既婚会員は,そのような結び固めに参列するには,エンダウメントを受けている必要はありません。ただし,有効な神殿推薦状を所持していなければなりません(26.4.4参照)。
記録上の会員の中には,知的障害のためにバプテスマを受けていない人もいれば,同様の理由で,バプテスマは受けていてもエンダウメントを受けていない人がいます。ステーク会長はそのような会員に,生存している実のきょうだい,義理のきょうだい,片親の異なるきょうだいの親子の結び固めに参列する許可を与えることができます。ステーク会長は,結び固めに参列することが許可されていることを伝える手紙を書きます。この手紙は神殿で提示します。