「第3課 クラス準備資料:前世におけるわたしたちの救い主であり指導者であるイエス・キリストを信頼する」『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』(2023年)
「第3課 クラス準備資料」『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』
第3課 クラス準備資料
前世におけるわたしたちの救い主であり指導者であられるイエス・キリストを信頼する
思い出すことはできませんが,皆さんとイエス・キリストとの関係は,皆さんが生まれるずっと前に始まっていました。そうした主との関係と天の御父の計画に関する知識は,この世の生涯に目的と意味をもたらしてくれます。単元2は,天上の大会議,御父の幸福の計画,創造,旧約聖書にあるその他の記述における救い主の重要な役割について,理解を深める助けとなるでしょう。この課の資料を研究しながら,イエス・キリストへの信頼を築くうえで,これらの真理を知ることがどのような助けとなるか考えてください。
セクション1
救いの計画は,人生にどのように目的と平安をもたらしてくれるのでしょうか
森や人混みの中,あるいは大都市で迷ってしまったことはありますか。どんなふうに感じましたか。
森や大都市で道に迷ったときのように,皆さんも人生の意味や目的に迷いを感じた経験や,いつかそんな経験をすることがあるかもしれません。そのようなときの気持ちについて考えながら,十二使徒定員会のロバート・D・ヘイルズ長老(1932-2017年)の次の言葉について,深く考えてください:
「わたしはよく,暗く荒涼とした世界をさまよう神の子供たちの絶望的な状況について考えることがあります。彼らは自分が何者であり,どこから,何のために地上に来て,現世の生涯の後はどこへ行くのか知らないからです。
わたしたちはさまよう必要がありません。神はこうした疑問に答えるために永遠の真理を明らかにされました。……
……救いの計画は,人生の永遠の目的を明らかにしていることから,これまで人類に与えられたきた知識の中でも最も大いなる知識の宝の一つです。」(「救いの計画—わたしたちを導く神聖な知識の宝」『リアホナ』2015年10月号,33-34)
天の御父は,天上の大会議で救いの計画を示されました。そこでわたしたちは,御父の計画に従うならば,御父のようになり,御父のみもとに戻り,「神のあらゆる賜物の中で最も大いなるもの」(教義と聖約14:7)である永遠の命を得ることができると学びました。
また,御父の計画には,わたしたちが肉体の死と霊の死を克服することを可能にする救い主が必要であることを学びました。天の御父は,その救い主としてイエスをお選びになりました(アブラハム3:27参照)。
トーマス・S・モンソン大管長(1927-2018年)は次のように証しています:
「〔救いの〕計画に不可欠な存在が,救い主イエス・キリストです。主の贖いの犠牲がなければ,すべての人は失われます。」(「幸福への完全な道」『リアホナ』2016年11月号,80)
セクション2
わたしたちが前世でイエス・キリストを救い主として受け入れたのはなぜでしょうか
高価な真珠には,アブラハムが惑星や星について学ぶ興味深い記述があります。アブラハムは,支配する最も明るい星がコロブと呼ばれ,神のみもとの最も近くにあるのを見ました(アブラハム3:2-17参照)。
アブラハムはまた,星々に違いがあるように,神の霊の子供たちにも違いがあることを学びました。ほかの霊よりも「英知に優れている」霊もいましたが,主なる神は,「彼らすべてよりも英知が優れて」(アブラハム3:18-19)いました。(注:この聖句にある「英知」とは,個人が得た光と真理のことを指しています〔教義と聖約93:28,36参照〕。)
この文脈において,コロブはイエス・キリストを表していますが(アブラハム3:3,16参照),そこから主についてどんなことが学べるでしょうか。
アブラハムは,神の近くにあることから,コロブは「すべての〔星〕の中で最も大いなるもの〔となり,〕それは〔神〕の最も近くにあるから」(アブラハム3:16)だと学びました。神の子供であるわたしたちについても同じことが言えます。わたしたちの英知,光,栄光は,「神の御座の最も近く」におられる,「同じ系統に属するすべての星を治めるように……置〔かれ〕た」(アブラハム3:2,3)創造主,イエス・キリストに近いかどうかにかかっているのです。
セクション3
イエス・キリストは,どのようにして,周りの邪悪な影響力に打ち勝てるように助けてくださるのでしょうか
イエス・キリストに従い,主の福音に従って生活しようと努めるとき,サタンの反対の力に打ちのめされそうに思えることもあるでしょう。サタンの邪悪な影響力を目にしたり経験したりするのはこれが初めてではないことを思い起こすと,助けになるでしょう。
サタンの背きは,黙示録にある天での戦いと呼ばれるものに端を発しました(黙示12:7参照)。この戦いは,天の御父とイエス・キリストの側に立つ人々と,御二方に背き,サタンに従うことを選んだ人々の間で行われました。
ゴードン・B・ヒンクレー大管長(1910-2008年)は,この戦いについて次のように述べています:
「この熾烈を極める戦いは決して途絶えたことがありません。真理と偽り,選択の自由と強制,キリストに従う者とキリストを否定する者との戦いです。……
……日々の生活の中で,家庭や職場,学校で,絶えず戦いがあります。……子供も青少年も大人も,わたしたちは皆この戦いにかかわっています。」(「終わりなき戦いと確かな勝利」『リアホナ』2007年6月号,4,7参照)
中央若い男性会長会のアーマド・S・コービット兄弟は,悪との戦いを続けているわたしたちに希望のメッセージを伝えています:
「サタンは天の御父の霊の子供たちの3分の1を狡猾にだまし,神の代わりに自分に勝利を得させようと仕向けました。でも皆さんは違いました。使徒ヨハネが見たように,皆さんは『あかしの言葉』〔黙示12:11〕によってサタンに打ち勝ちました。……
……かつてあかしの言葉によって,皆さんがサタンに打ち勝ったことを知れば,今日も,そしていつも,『愛し,分かち合い,招く』助けとなるでしょう。すなわち,来て見てもらい,来て助け,来て交わりに加わるように人々を招くことができます。今もなお,神の子供たちの魂に挑む戦いが続いているからです。」(「イスラエルの集合を助けることができます!」『リアホナ』2021年5月号,61-62)