使徒2章
聖霊に満たされる
イエスは亡くなられる前に使徒たちに,御自分が去った後,御父が「助け主,すなわち……聖霊」を遣わされると述べられました(ヨハネ14:26)。約束どおり,五旬節の日に聖霊が奇跡的な方法で十二使徒のもとにおいでになりました。この課の目的は,聖霊がどのような方法であなたを祝福してくださるかについて理解を深め,そのような祝福を生活の中に招く方法を学べるようにすることです。
能力を伸ばす
次の言葉に自分がどの程度同意するかを1から7の尺度で判定して,答えを学習帳に書いてください:生活の中で聖霊を感じているときに,それに気づく自信がある。
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聖霊について,どのような疑問がありますか。
学習帳に,「聖霊が助けてくださる方法」という見出しを書いてください。レッスンの間,リストに項目を追加できるようにしておきましょう。
今日,学習しながら,聖霊が人々に生活の中でどのように働かれるかを示す例を見ていきます。あなたの生活の中で聖霊がどのように働かれるかについて,これらの例から何を学ぶことができるか考えてください。これらの例で強調されている一つの真理は,天の御父はわたしたちがキリストのもとに行くのを,聖霊を通して助けてくださるということです。
五旬節の日に聖霊が注がれる
イエスは亡くなる前,弟子たちに,御自分が地上を去った後に御父が聖霊を遣わされるとお教えになりました。聖霊は慰めと導きを与え,主について証すると,主は証されました(ヨハネ14:16,26;15:26参照)。
五旬節は,過越の祭の50日後に行われるユダヤ人の祝日です。周辺の国々のユダヤ人は,その年の初穂を祝うこの祝日のために,エルサレムに向かいました(『聖句ガイド』「五旬節」の項,scriptures.ChurchofJesusChrist.org参照)。使徒2:1-8を読み,使徒たちが聖霊を受けるという救い主の約束がこの日にどのように成就したかを見つけてください。(3節の「舌のようなものが,炎のように分れて」という言葉は,御霊の臨在が目に見える形で示されたことを指しています。)
4-8節で,使徒たちは異言の賜物を経験していました。これは「聖霊の賜物の一つ」で,「霊感を受けた人はこの賜物によって,自分が知らない言語を話したり,理解したり,通訳したりすることができ」ます(『聖句ガイド』「異言の賜物」の項,scriptures.ChurchofJesusChrist.org)。
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聖霊は弟子たちと彼らの話に耳を傾ける人々をどのように祝福なさいましたか。
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異言の賜物によって,人々がキリストのもとに来るのを助ける使徒たちの能力がどのように高められたと思いますか。
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今日,わたしたちはこの賜物をどのように経験することがあるでしょうか。
これまでに研究した聖句から分かったことを,学習帳に作ったリストに追加するとよいでしょう。
ペテロが,イエス・キリストについて証を述べる
ペテロがどのように大胆に教え,証したかに目を向けることによって,聖霊がわたしたちを助けてくださるもう一つの方法が分かります。
使徒2章に描かれている出来事は,イエスが十字架につけられた後間もなく起こっています。そのことを念頭に置きながら,使徒2:22-24,32-33,36を読み,この状況でペテロがイエス・キリストについて勇敢かつ大胆に教えを説くのを聖霊がどのように助けられたかを見つけてください(使徒3:12-20も参照)。
あなたの考えを学習帳のリストに書き加えてください。
ペテロの教えがほかの人々に与えた影響
聖霊は,イエス・キリストについてのペテロの教えを聞いた人々に影響を与えられました。使徒2:37-38,41を読んで,これらの人々を聖霊がどのように助けられたかを見つけてください。37節にある刺されという言葉は,悲しみや自責の念を引き起こすことを意味しており,人々が変わりたいと願ったことを示唆しています。
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これらの節の中で心に残ったのはどの部分ですか。
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「強く心を刺され〔た〕」ことは,これらの人々がイエス・キリストに近づくうえでどのように助けとなったでしょうか(37節)。
ペテロが教えを説いた人々に起こったことを,教義と聖約100:5-8に書かれている,神が御自分の僕たちに与えておられる約束と比較してください。
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イエス・キリストに近づけるよう,聖霊はわたしたちに霊感を与え,変わるよう促してくださいます。わたしたちはどのような変化を遂げるよう促されることがあるでしょうか。
使徒2:37-38,41から分かったことを学習帳のリストに書き加えるとよいでしょう。
研究したことについて深く考える
さらに学びを深める(任意)
聖霊はわたしたちが天の御父とイエス・キリストに近づくのをどのように助けてくださるか
大管長会のダリン・H・オークス管長は,次のように教えています:
「聖霊の使命は,御父と御子について証し(ヨハネ15:26;2ニーファイ31:18;3ニーファイ28:11参照),わたしたちを真理に導き(ヨハネ14:26;16:13参照),なすべきことをすべて示してくださることです(2ニーファイ32:5参照)。この聖なる御霊を介した天の御父との個人的な伝達経路こそ,真理についてのわたしたちの証と,知識と,愛にあふれる天の御父からの個人的な導きの源です。この伝達経路は御父の驚くべき福音の計画に欠かせないものであり,それによって御父の子供たちはそれぞれが真理について個人の証を受けることができるのです。」
(ダリン・H・オークス「二つの伝達経路」『リアホナ』2010年11月号,83)
十二使徒定員会のM・ラッセル・バラード会長は,次のように証しています:
「人は御霊の働きかけを感じるとき,または生活の中で主の愛と憐れみが現れているのを目にするとき,霊的に高められ,強められて主への信仰が増していきます。」
(M・ラッセル・バラード「今が,その時である」『リアホナ』2001年1月号,89)
聖霊とはどのように感じるものであり,どのように招くことができるか
ビデオ「聖霊を感じる」(3:17)では,人々が聖霊をどのように感じるかの例が紹介されています。このビデオはChurchofJesusChrist.orgにあります。