ヤングシングルアダルトに耳を傾ける

人々が自分は愛されていると感じられるように助けるには，自分は話を聞いてもらえていると感じられるように助ける必要があります。十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老は次のように教えています。「誠実に接してください。心から手を差し伸べてください。この友人たちに，彼らが最も関心を持っていることについて尋ねてください。彼らが最も大切にしているもの，彼らが愛おしいと思っているものについて尋ねてください。それから，耳を傾けてください。……わたしたちが愛をもって耳を傾けるなら，何を言うべきか悩む必要はありません。御霊，そして友人自らが，語るべき言葉を教えてくれることでしょう。」（「わたしの証人」『リアホナ』2001年7月号，15参照）

多くのヤングシングルアダルトが，信仰について悩み苦しんでいます。疑問や疑いを抱いている人もいれば，自分は教会に来るよう望まれていない，あるいは教会に居場所がないと感じている人もいます。ヤングシングルアダルトを助けるための最初のきわめて重要なステップは，働きかけて，耳を傾けることです。教会員として，わたしたちはすべての人の賜物と，霊感と，視点を必要としています。互いを必要としているのです。

委員会としてヤングシングルアダルトの必要を満たすための解決策について評議を始める前に，信仰や証が揺らいでいるかもしれない人たちを含めて，まず彼らを理解するように努めてください。そうするときに，あなたは彼らを愛するようになるでしょう。偏見を持たず，裁かずに耳を傾けてください。あなたと会うヤングシングルアダルトが，自分は話を聞いてもらえている，尊重されている，理解されている，愛されていると感じられるようにするべきです。

YSA委員会で奉仕する間，できるかぎり多くの背景や境遇のYSAたちに耳を傾けてください。実際，これは継続して行われるべきことです。

YSAに耳を傾けるために役立つリソース：

耳を傾けるための原則
耳を傾ける計画を立てる

画像

階段に座っている人たち

耳を傾けるための原則

居心地のよい，堅苦しくない環境を作り，自然で率直な会話を促す場を作ります。自分の口調や服装，会話をする場所などについて考えてください。
彼らのことをよく知ります。彼らの信仰，望み，悩みについて知ってください。彼らを知れば知るほど，より多くの情報を得て，考える際の導きとなり，霊的な促しへとつながるでしょう。
オープンクエスチョン（自由回答形式の質問）を使い，YSAに自分の考えや気持ち，望んでいることや試練などを話してもらいます（「耳を傾ける計画を立てる」の項参照）。話す以上に耳を傾けてください。
性別，年齢，背景，教会への活発さの度合いの異なる様々なYSAたちを含めるようにします。話を聞くYSAたちは多様であればあるほどよいでしょう。彼らに，異なる視点を分かち合ってくれる人を知っているか尋ねてみましょう。
話をしているYSAが苦しみやいらだちについて述べた場合，裁いたり，正したり，プレッシャーを与えたり，解決を試みたりしてはいけません。敬意と，思いやりと，共感をもって耳を傾けてください。正しく理解できたかを確認するために，聞いたことを繰り返して，さらに何かあるか尋ねます。正直に話してくれたことに感謝を述べ，あなたが気にかけていることを知ってもらいます。
解決策を実行し始めてからも，その解決策がYSAたちの経験にどのように影響を与えているかを理解するために，時間を取って彼らに働きかけ，耳を傾けます。
一人の人の経験を，すべての人が感じていることとみなさないように気をつけます。グループで会う場合は，全員の話を聞き，一人か二人が会話を独占することのないようにします（教義と聖約88：122参照）。

画像

日記を書いている女性

耳を傾ける計画を立てる

だれと話したいか

背景，経験，宗教に関する視点，教会での活発さの度合いの異なる様々なヤングシングルアダルトに働きかけます。

何について話し合うか

話し合いのテーマには以下を含めるとよいでしょう：

いつ，どこで，どのように，神とのつながりを最も感じるか
人生のこの段階で直面する宗教に関する試練
生活と福音の関係
友人や家族が教会を離れた理由
自分は必要とされていて，自分の貢献には価値があると，人々が知るのを助ける方法
イエス・キリストの福音と，聖約を守ることがどのようにイエス・キリストを生活の中心とする助けになるか
よりキリストの特質に沿ったコミュニティーを築く助けとなる行いや才能
福音のトピックや価値観の中で，自分たちの世代にとって特に助けになると感じるもの
日曜日や平日に，わたしたち皆をキリストに，そして互いに近づけてくれる活動や経験

いつ耳を傾けるか

短期的な取り組みとして耳を傾けることと，長期的，継続的に耳を傾けることの両方を検討してください。相手の許可を得て，聞いている事柄の記録やメモを取り，今後の委員会集会で分かち合えるようにします。会話を急ぐ必要のない時間を選んでください。

どのように耳を傾けるか

耳を傾けるのに最適な環境は，正直に率直な話し合いができる場所です。グループまたは一対一で話を聞くことができます。家庭で，教会で，またはそのほかの快適で，注意をそらすものができるかぎり少ない場所で耳を傾けるとよいでしょう。