「イエス・キリストを信じる信仰」『歴代大管長の教え—ラッセル・M・ネルソン』
第4章
イエス・キリストを信じる信仰
イエス・キリストを信じる信仰は,すべての信念の基盤であり,神の力を引き出します。
ラッセル・M・ネルソンの生涯から
1985年,ラッセル・M・ネルソン長老は,エズラ・タフト・ベンソン大管長からヨーロッパにおける教会の最初の窓口となる割り当てを受けました。イエス・キリストの福音をこの地域に広めるために,ネルソン長老は訪問を重ね,教会員を強め,政府の指導者との関係を築き,教会が正式に認められるよう働きかけました。
ネルソン長老はイエス・キリストを信じる信仰を働かせ,この地域の教会員が示した信仰を目の当たりにしました。例を挙げると,チェコスロバキアの教会を承認する書類は,1990年2月21日に署名されましたが,この祝福は,イジー・スネデルフレルとオルガ夫人の忠実な努力のおかげでもあったのです。
「〔教会の〕認可の申請はチェコスロバキア人の教会員でなければ提出できない」のだと,ネルソン大管長は言っています。「わたしたちは,スネデルフレル夫妻の自宅を訪問し,宗務会議議長から知らされたばかりの情報を説明しました。チェコスロバキア人の指導者や思想家たちが,宗教的あるいは反体制的な思想のために,投獄されたり殺されたりしていることを知っていたわたしたちは,『教会指導者としてあなたにそのような依頼をすることはできませんし,するつもりもありません』と,スネデルフレル兄弟に言いました。しかし,スネデルフレル兄弟は,ほんの一瞬考えただけで,謙虚に言ったのです。『わたしは行きます。わたしがしましょう。』それを聞いた妻のオルガ姉妹は涙を流しました。彼らは抱き合い,こう言いました。『わたしたちは,必要なことは何でもします。これは主のためですし,主の御業は,わたしたちの自由や生命よりも大切なのですから。』
数カ月後,書類が整うと,スネデルフレル兄弟は自ら足を運んでそれを提出しました。彼とほかの教会員はそれ以来,当局の厳しい監視の目にさらされることになりました。聖徒たちは勇気と信仰を堅持して定期的に断食と祈りを繰り返し,求められていることはすべて守って,あの栄えある認可の日を迎えたのです。スネデルフレル兄弟姉妹をはじめとする雄々しい会員たちに,心から敬意を表します。彼らは度重なる事情聴取や危険を耐え抜いたのです。」
ラッセル・M・ネルソンの教え
永遠の意味を持つ祝福はすべて,イエス・キリストを信じる信仰から始まる
イエス・キリストを信じる信仰は,すべての信念の基盤であり,神の力を引き出します。使徒パウロは言っています。「信仰がなくては,神に喜ばれることはできない。なぜなら,神に来る者は,神のいますことと,ご自身を求める者に報いて下さることとを,必ず信じるはずだからである。」〔ヘブル11:6〕
人生における良いことのすべて—永遠にわたって重要な祝福となり得ることすべて—は,信仰から始まります。生活の中で神に勝利を得ていただくことは,まず神は喜んで導いてくださると信じる信仰から始まります。真の悔い改めは,イエス・キリストはわたしたちを清め,癒し,強くする力をお持ちであると信じる信仰から始まります。
預言者モロナイはこう断言しています。「神の力を否定しないようにと勧めたい。神は……人の子らの信仰に応じて力をもって働かれる。」〔モロナイ10:7;強調付加〕わたしたちの生活の中に神の力を解き放つのは,わたしたち自身の信仰です。
どうかこのことを知っておいてください。たとえあなたが信頼するすべてのことや世のすべての人に裏切られても,イエス・キリストとその教会があなたを失望させることは決してありません。主はまどろむことも,眠ることもありません。主は「昨日も,今日も,〔明日も〕変わらない御方〔です〕」〔モルモン9:9〕。御自分の聖約や約束,御自分の民への愛を捨てることはなさいません。今日,奇跡を行われており,明日も奇跡を行われます。
わたしたちが,信仰,すなわち山をも動かす信仰について語るとき,その信仰は一般的な意味での信仰ではなく,主イエス・キリストを信じる信仰を指します。主イエス・キリストを信じる信仰は,わたしたちが主について学び,わたしたちの宗教を実践するときに強まります。イエス・キリストの教義は,わたしたちが信仰を増すことができるよう,主が用意してくださったものです。……
わたしたちは自らにこう問うべきです。自分の信仰はどこにあるだろうか。スポーツチームだろうか。ブランドだろうか。有名人だろうか。最強のチームですら負けます。有名人もいなくなります。信じる対象として常に安全な御方は御一方しかおられません。それは主イエス・キリストです。
時間を割き,救い主とその贖いの犠牲について学んでいると,主の力を受けるうえで鍵となる,別の要素へ携わるように導かれます。すなわち主を信じ,主に従う選択をするということです。
主を信じる力強い信仰を持つ人は,完全な改心をする
福音の第一の原則は,主イエス・キリストを信じる信仰から始まります。パウロはこのように述べています。「信仰とは,望んでいる事がらを確信し,まだ見ていない事実を確認することである。」〔ヘブル11:1〕また,「信仰によって,キリストがあなたがたの心のうちに住み,あなたがたが愛に根ざし愛を基として生活することにより……キリストの愛を〔理解し,〕知」〔エペソ3:17-19〕るように切に求めています。さらに,パウロは「信仰の一致と〔神の御子〕を知る知識の一致とに到達」〔エペソ4:11-13〕するよう熱心に勧めています。
モルモン書ではこう教えています。「わたしたちは信仰により,キリストによって生かされている。……わたしたちはキリストのことを話し,キリストのことを喜び,キリストのことを説教し,キリストのことを預言し,また,どこに罪の赦しを求めればよいかを,わたしたちの子孫に知らせるために,自分たちの預言したことを書き記すのである。」〔2ニーファイ25:25-26〕……
主を信じる力強い信仰を持つ人は,完全な改心をし,主の神聖な業に全力を尽くします。……主を信じる力強い信仰を持つ人は改心します。そして,心の中に大きな変化が生じます。〔アルマ5:12-14参照〕 この世的な考え方から離れ,神の教えに従う考え方をするようになります。そして,「十分に固い決意をもって」 〔2ニーファイ31:13〕悔い改めるようになります。アルマはさらにこう述べています。「悔い改めと主イエス・キリストを信じる信仰についてこの民に宣べ伝えなさい。謙遜になるように,また柔和で心のへりくだった者になるように教えなさい。主イエス・キリストを信じる信仰をもって,悪魔のあらゆる誘惑に立ち向かうように教えなさい。」〔アルマ37:33〕……
イエス・キリストを信じる信仰は,この世の生活に祝福をもたらすだけでなく,わたしたちの永遠の救いと昇栄に不可欠です。
わたしが見てきた最も深遠な真理は,神とその御子イエス・キリストを信じる信仰があると,人生はほかに匹敵するものがないほど大きく変わるということです。献身的な信者であり,僕である人の人生には,精錬された気高い強さと意味が見いだせるようになります。これに匹敵するものは,何もありません。
信仰を増し加えるために今日から始める
信仰を行使するのは難しく思え圧倒されることもあります。どうしても必要としている祝福を受けるのに十分な信仰を奮い起こすことが,果たして自分にできるだろうかと思うことが,時にはあるかもしれません。しかし主は,モルモン書の預言者アルマの言葉によって,そのような恐れを取り払ってくださいました。
アルマは,「たとえ信じようとする望みを持つだけでもよい」ので,ただ御言葉を試し,「ごくわずかな信仰でも働かせ〔る〕」〔アルマ32:27;強調付加〕ようにと求めています。……
主は,御自分の完全な力にあずかるために,わたしたちが完全な信仰を持つようにとは要求しておられませんが,信じることを求めておられます。……信仰を増し加えるために今日から始めてください。皆さんの信仰によって,イエス・キリストは,皆さんが自分の人生の山を動かす能力を高めてくださいます〔1ニーファイ7:12参照〕。個人的なチャレンジが,たとえエベレスト山のように大きく立ちはだかっているとしてもです。
その山は,孤独や不安,病気,その他の個人的な問題であるかもしれません。一つ一つの山は異なるものの,それぞれの問題に対する解決策は,自分の信仰を増し加えることです。……
……主を信じる信仰と信頼を増し加えるためには努力が必要です。信仰と信頼を増し加える助けとして,5つのことを提案させてください。
第1は,研究することです。熱心に学ぶ人になってください。聖文に没頭して,キリストの使命と務めについて理解を深めてください。キリストの教義を知り,あなたの生活に及ぶその力を理解するようにしてください。イエス・キリストの贖罪があなたに適用するという真理を自分のものにしてください。主はあなたの苦悩,あなたの過ち,あなたの弱さ,あなたの罪を御自身に負われました。主は代価を払って,あなたが直面するあらゆる山を動かす力をあなたのために準備されました。あなたは信仰と信頼,また主に従う意欲でその力を得るのです。……
救い主について学べば学ぶほど,主の憐れみ,主の無限の愛,主の力づけと癒し,主の贖いの力を信頼するのが容易になります。信仰をもって山に向かうとき,あるいは登っているときほど,救い主が近くにおられることはありません。
第2は,イエス・キリストを信じることを選ぶことです。父なる神と愛する御子について,また回復の妥当性について,あるいはジョセフ・スミスの預言者としての神聖な召しの信ぴょう性について疑う気持ちがあれば,信じることを選び〔2ニーファイ33:10-11参照〕,忠実であり続けてください。疑問の答えを,主とそのほかの正確な情報源に求めてください。……霊的な発見の旅を主に導いていただけるようにしてください。……
第3は,信仰をもって行動することです。あなたにもっと信仰があれば,何をするでしょうか。考えてみてください。それについて書いてください。その後,何か信仰をもっと必要とすることを行うことによって,信仰をもっと深めてください。
第4は,ふさわしい状態で神聖な儀式に参加することです。儀式はあなたの人生に神の力を解き放ちます〔教義と聖約84:20参照〕。
第5は,イエス・キリストの御名によって,天の御父に助けを求めることです。
信仰には努力が必要です。啓示を受けるには努力が必要です。しかし,「すべて求める者は得,捜す者は見いだし,門をたたく者はあけてもらえ」〔マタイ7:8〕ます。あなたの信仰を増し加えるために何が助けになるかを,神は御存じです。求め,そしてまた求めてください。
救い主の力を生活に取り入れるための一つの要素は,信仰をもって救い主に助けを求めることです。それには熱心で,ひたむきな努力が必要です。……
おぼれかかった人が空気を求めてもがくように,生活の中に主の力を求めて必死で手を伸ばすなら,イエス・キリストからもたらされるその力は,あなたのものとなるでしょう。救い主の助けを得たいというあなたの心からの望みを救い主が理解されるとき,生活に救い主の力を取り入れるというあなたの心の最大の望みを救い主が感じられるとき,あなたは聖霊に導かれ,なすべきことをはっきりと知ることができます〔教義と聖約88:63参照〕。
信仰は常にわたしたちを神の力に近づけてくれる
不可能を可能にする条件として,……第一の条件は信仰です。……
主は自らこの真理を弟子たちに教えられました。「もし……信仰があるならあなたがたにできない事は,何もないであろう。」〔マタイ17:20〕
あなたがすでに持っている信仰を過小評価しないでください。教会に加わり,忠実であり続けるためには,信仰が必要です。評論家や世論ではなく,預言者に従うには,信仰が必要です。パンデミックの間に伝道をするのには,信仰が必要です。神の純潔の律法は今や時代遅れだと世の人々が叫ぶときに,清い生活を送るには,信仰が必要です。世俗的な世の中で子供たちに福音を教えるには,信仰が必要です。大切な人の命を助けてほしいと懇願するには信仰が必要であり,さらに,期待外れの答えを受け入れるにはもっと信仰が必要です。……
わたしたちの人生の山は,自分が望む時に望むように動くとはかぎりません。しかし,信仰は常にわたしたちを前進させてくれます。信仰は常にわたしたちを神の力に近づけてくれるのです。……
イエス・キリストを信じる信仰は,この人生でわたしたちが得られる最大の力です。信じる者には,どんなことでもできます〔マルコ9:23参照〕。
イエス・キリストを信じるなら,信仰がなければしないであろうことを行うようになります。わたしたちを行動へと駆り立てる信仰によって,主の力をより受けられるようになります。
信仰は人生の問題を回避するものではなく,物事がうまくいかないときに助けとなるものである
サタンの攻撃に立ち向かうには,主と主の福音を信じる真の信仰がなければなりません。肉体的にも霊的にも,神の御心に添わないものをすべて拒むようにと,強くお勧めします〔モロナイ10:32参照〕。福音の鉄の棒をしっかりとつかんでください。
……イエス・キリストの福音は,個人の信仰を築くことのできる確かな土台です。わたしたちの中には弱い人もいれば,強い人もいます。「風の吹くままに揺れ動く海の波のように」(ヤコブの手紙1:6)優柔不断になることもできますし,霊的な鋼のコードで自分をつなぎとめ,福音の永遠の真理に根ざして揺るがずにいることもできます〔エペソ3:17-19;コロサイ2:6-7;ヒラマン5:12〕。
そのような信仰で人生の問題を防ぐことはできませんが,物事がうまくいかないときに助けとなります。善良な人にも悪いことは起こります。思いもよらないことも起こります。結婚しても子供に恵まれない夫婦がいます。この世で結婚することのない人もいれば,結婚した相手が神の戒めを守らない人だったことが後になって分かる人もいます。主はこのような状況を御存じです。神は忠実な子供たちのために用意しておられるすべての祝福を,御自身の方法で,御心にかなったときに授けてくださいます〔教義と聖約130:20-21参照〕。義にかなった生活をし,忍耐強くあり,常に永遠の観点から物事を見てください。そうすれば,守られます。
なぜそのような確固とした信仰が必要なのでしょうか。困難な時代が来るからです。将来,忠実な末日聖徒でいることは容易でなくなり,大衆に好まれることもほとんどないでしょう。一人一人が試しを受けます。使徒パウロは,末日には主に熱心に従う人々は「迫害を受ける」〔2テモテ3:12〕と警告しています。まさにその迫害により,打ちひしがれて黙り込んでしまう可能性もあれば,それをきっかけに奮い立ち,日常生活でもっと模範と勇気を示す人になることもできます。
人生の試練にどのように対処するかは信仰の成長に大きく影響します。自分には神の属性,すなわち無限の価値を持つ受け継ぎがあるということを覚えているとき,強さが生じます。……
……わたしは証します。神はわたしたちの御父であられ,イエスはキリストであられ,主の教会は地上に回復されています。主の真理,聖約,儀式があるので,わたしたちは恐れに打ち勝ち,信仰をもって将来に臨むことができるのです。
信仰をもって将来を待ち望む
わたしたちには待ち望んでいることがたくさんあります。主がこの時代に皆さんを送られたのは,末日の最後の時期の困難に対処する能力が皆さんにあることを御存じだったからです。皆さんが主の業の壮大さを把握してそれを成し遂げる強い意志を持っていることを,主は御存じでした。
行く手に困難がないと言っているわけではありませんが,備えができていて,主の御手に使われる者としての備えを怠らない人には輝かしい未来が待っていることを,わたしは約束します。
……今のこの時期を,ただ堪え忍ぶのではなく,信仰をもって将来を待ち望もうではありませんか。激動の時代は,霊的に成長するチャンスです。平穏な時代よりもそうした時代に,わたしたちの影響力は人の心を貫きます。
防御の場所を作り,神に忠実になるよう心を備え,備えの手を緩めなければ神が祝福してくださることを,わたしは約束します。主は「わたしたちを救〔い〕,……わたしたちの霊に平安を告げ,わたしたちに大いなる信仰を授け,また主によって解放されるという望みをわたしたちに抱かせてくださ〔いま〕す。」〔アルマ58:11〕
信仰をもって将来を待ち望めるよう備えるならば,この約束は必ず成就します。
イエス・キリストの力はわたしたちを癒し,強め,慰め,新たな者としてくれるのです。……イエス・キリストを信じ,忠実に主に従おうとするならば,主から癒され,力を頂いて,人生の山を動かすことができるようになります。
明日何が起こるかは,わたしたちには分かりません。不安や恐れを抱くことがあるかもしれません。ほかの問題もそうですが,このような問題の確実な解決策は一つしかありません。わたしたちの先祖を行動へと駆り立てたのと同じ解決策です。それは,イエス・キリストがわたしたちを御存じで,助けてくださるという,常に成長する揺らぐことのない信仰です。
わたしたちは,世界史上最も活気に満ちた時代に生きています。わたしは毎朝目が覚めると,今日はどのような冒険が待っているのかとわくわくします。命という賜物に対して,皆さんにも同じ熱意を感じてもらえたらと思っています。世界には深刻な問題が多々ありますが,わたしは将来を楽観的に見ていますし,人は根本的には善良なのだと信じています。
教会が発展していく中で,回復されたイエス・キリストの福音の明るいメッセージを聞く機会が全地に住む人に訪れてほしいと願っています。なぜなら,回復された福音には,今日人が直面している最も切実で困難な問題の答えがあると,わたしたちは宣言しているからです。イエス・キリストと福音に信仰を持っていれば,世の中の状態や個人的な状況がどうであれ,楽観的に喜びをもって将来と向き合うことができることを,わたしは約束します。
愛する兄弟姉妹の皆さん,これから実に多くのすばらしいことが起こります。近いうちにわたしたちは,これまで世界が見たこともないような,救い主の最も偉大な力の現れを目にすることでしょう。今から,主が「力と大いなる栄光とをもって」〔ジョセフ・スミス—マタイ17:36〕戻られるときまでの間に,主は忠実な人々に数え切れないほどの特権と祝福と奇跡を授けてくださいます。
招きと約束
イエス・キリストはあなたが人生の山を動かす能力を高めてくださる
信仰を増し加えるために今日から始めてください。皆さんの信仰によって,イエス・キリストは,皆さんが自分の人生の山を動かす能力を高めてくださいます〔1ニーファイ7:12参照〕。個人的なチャレンジが,たとえエベレスト山のように大きく立ちはだかっているとしてもです。
その山は,孤独や不安,病気,その他の個人的な問題であるかもしれません。一つ一つの山は異なるものの,それぞれの問題に対する解決策は,自分の信仰を増し加えることです。……
わたしたちの人生の山は,自分が望む時に望むように動くとはかぎりません。しかし,信仰は常にわたしたちを前進させてくれます。信仰は常にわたしたちを神の力に近づけてくれるのです。
主の力を求める
おぼれかかった人が空気を求めてもがくように,生活の中に主の力を求めて必死で手を伸ばすなら,イエス・キリストからもたらされるその力は,あなたのものとなるでしょう。救い主の助けを得たいというあなたの心からの望みを救い主が理解されるとき,生活に救い主の力を取り入れるというあなたの心の最大の望みを救い主が感じられるとき,あなたは聖霊に導かれ,なすべきことをはっきりと知ることができます〔教義と聖約88:63参照〕。
サタンの攻撃に立ち向かう
サタンの攻撃に立ち向かうには,主と主の福音を信じる真の信仰がなければなりません。肉体的にも霊的にも,神の御心に添わないものをすべて拒むようにと,強くお勧めします〔モロナイ10:32参照〕。福音の鉄の棒をしっかりとつかんでください。……
そのような信仰で人生の問題を防ぐことはできませんが,物事がうまくいかないときに助けとなります。善良な人にも悪いことは起こります。思いもよらないことも起こります。結婚しても子供に恵まれない夫婦がいます。この世で結婚することのない人もいれば,結婚した相手が神の戒めを守らない人だったことが後になって分かる人もいます。主はこのような状況を御存じです。神は忠実な子供たちのために用意しておられるすべての祝福を,御自身の方法で,御心にかなったときに授けてくださいます〔教義と聖約130:20-21参照〕。義にかなった生活をし,忍耐強くあり,常に永遠の観点から物事を見てください。そうすればあなたは守られます。
信仰をもって将来を待ち望む
備えができていて,主の御手に使われる者としての備えを怠らない人には輝かしい未来が待っていることを,わたしは約束します。
……今のこの時期を,ただ堪え忍ぶのではなく,信仰をもって将来を待ち望もうではありませんか。激動の時代は,霊的に成長するチャンスです。平穏な時代よりもそうした時代に,わたしたちの影響力は人の心を貫きます。
防御の場所を作り,神に忠実になるよう心を備え,備えの手を緩めなければ神が祝福してくださることを,わたしは約束します。主は「わたしたちを救〔い〕,……わたしたちの霊に平安を告げ,わたしたちに大いなる信仰を授け,また主によって解放されるという望みをわたしたちに抱かせてくださ〔いま〕す。」〔アルマ58:11〕
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どの問題についても,答えは信仰を強くすることである
The Answer to Each Challenge Is to Increase Faith | Russell M. Nelson | Segment
Segment from President Russell M. Nelson’s April 2021 general conference message “Christ Is Risen; Faith in Him Will Move Mountains,” in which he said, “The answer to each of [our] challenges is to increase [our] faith.” #shorts
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