だれもが,時には否定的な考え方をするものです。でも,否定的で不適格な思考パターンにはまり込んでしまうことがあります。それは,多くの場合,最悪の事態を想定したり,結論を急いだりすることから生じるものです。
ゆがんだ思考パターンのリストを紹介します。
- 白黒思考:物事や人を,完全に良い,あるいは完全に悪いものとして見る。いつもまたは決してというような言葉を使ってしまう。
例:「自分はいつも言ってはいけないことを言ってしまう!」 - レッテル貼り:起こった事柄について,大ざっぱあるいは不正確なレッテルを貼るような発言をする。
例:「自分は聖文をよく理解できないので,頭が悪いに違いない。」 - 先読み:他人の考えを勝手に解釈したり,最悪の結果を想定したりして結論を急ぐ。
例:「みんなが自分をあざ笑っているのが分かる。」 - 自己批判:現実には多くの要因が伴う状況なのに自分のせいにする。
例:「彼らが折り返し電話をくれなかったのは,自分に対して怒っているからに違いない。」 - 感情的決めつけ:自分がどう感じるかで状況を判断してしまう。
例:「幸せを感じないのは,自分が間違ったことをしたからに違いない。」 - 過度の一般化:一つの経験をすべての経験に当てはめて一般化する。
例:「応募した仕事に採用されなかったから,今後も採用されないことは明らかだ。」 - 悲観的思考:ネガティブな細部に注目し,それをくよくよと考え続ける。
例:「テストはAだったけど,100点ではなかった。」 - 過小評価:良い経験をしても,たいしたことないと感じるのですべての経験を否定する。
例:「確かに,それは自己ベストだったけど,自分はほかのだれよりもずっと遅いんだ。だからその記録は,実際には意味がないんだ。」 - 拡大解釈:自分の弱点を大げさに言ったり,他人の長所と比較したりする。
例:「コーチはわたしの古い靴を一目見て,チームからわたしを追い出すだろう。」 - べき思考:物事がどうあるべきか,どうあってはならないかを自分に言い聞かせる。
例: 「もっと良く知っておくべきだった。」
自分自身の生活の中で,行っていることに気づいたものがありますか。今週,あなたの考えにさらに注意を払いましょう。来週は,より肯定的な思考パターンを発展するためのアイデアを分かち合います。
自分自身が最高で,すばらしく,優れた人物であることを忘れないでください。それを否定する人を信じてはいけません。わたしたちは皆,成長過程にあるのです。
注:本記事は,情緒的レジリエンスに関する継続的なシリーズの一部で,こちらの手引きを基に作成しています。