暗闇の中での信仰

ジャン・E・ニューマン

中央日曜学校会長会第二顧問

疑問や疑いに対処する助けになった幾つかの提案を紹介します。

写真／Getty Images

わたしは幼いころ，家族でよくアメリカ合衆国ネバダ州のグレートベースン国立公園に行きました。その公園内で特筆すべき場所は，リーマン洞窟です。

ツアーガイドがあなたを洞窟の奥深くに導き，ある時点ですべてのライトを消します。ほんとうに真っ暗になります。不安を感じ，何の光もない中で洞窟から出口を探すことを考えるだけで圧倒されそうになります。幸いなことに，ガイドはいつも再び明かりをつけて，安全に導き出してくれます。

わたしたちは時折，教会や自分の証に対する疑問や疑念に直面します。暗い洞窟の中にいるように，重くて確信が持てない気持ちがします。

疑問や不安を抱くこと自体は問題ではありません。最大の違いをもたらすのは，それにどう対処するかです。

わたしにとって助けとなった幾つかの提案を紹介します。

信仰を働かせる

信仰を持ちながら疑問や懸念に対処するなら，常に前進する道を見いだすことができると分かりました。「信仰とは物事を完全に知ることではない。」（アルマ32：21）また，「たとえ信じようとする望みを持つだけでもよい。……その望みを育ててゆけ。」（アルマ32：27）

科学的な基準で何かを証明できないとしたら，それは真実ではないと世の人々は言うでしょう。これは救い主の方法ではありません。復活された救い主の傷を自分で触れなければ信じようとしないトマスに，救い主が語られたように，「信じない者にならないで，信じる者になり〔ましょう〕。」（ヨハネ20：27）

求めよ，捜せ，門をたたけ

「求めよ，捜せ，たたけ」という言葉は，聖文で繰り返されています。（マタイ7：7；教義と聖約88：63）わたしたちが疑問に対処できるよう助ける主の方法は，主に質問を尋ねることです。

わたしたちは次のように勧められています。「あなたがたのうち，知恵に不足している者があれば，……神に，願い求めるがよい。」（ヤコブの手紙1：5）すべての真理の源に直接うかがうのです。神はあなたを愛しており，助けてくださいます。

真理を求める者となる

心から，謙遜に真理を求める人は，やがて疑問に対する答えを見いだすことがよくあります。一方，あら探しをしようとしている人は，真理から次第に遠ざかるだけです。

真理を求める者となってください。真理は存在し，皆さんはそれを見いだすことができます。

「後で答えを得る」ボックスを作る

では，謙遜に心から答えを求めても答えが来ないように思える場合，どうしますか。

繰り返しになりますが，信仰をもって対処します。わたしは，自分の心の中の棚に，美しい宝箱のような小さな箱を作りました。それには，「後日答えを受ける」という言葉が書いてあります。

解決できない疑問や懸念があるときはいつでも，想像上の紙に書き，丁寧に折りたたんで，その箱の中に入れます。それから箱を棚に戻します。

そうすることで，いつか主がこたえてくださるという信仰をもって行動することができます。主はこたえてくださるかもしれませんし，そうされないかもしれません。それは主の無限の知恵によります。

ところで，わたしの質問の幾つかは答えられました。しかし，多くの質問の紙がまだ箱の中に入っています。でも，大丈夫です。

ともにキリストを信じる愛する友人の皆さん，真理を求める者となりましょう。

信仰が増すにつれ，主は皆さんとともにいてくださるのです。信仰をもって主に近づくとき，主は皆さんが適切なときに知る必要のある事柄を明らかにしてくださいます。