ストレスだらけ！どうすればいいの？

エリック・D・スナイダー

教会機関誌

ストレスを和らげる救い主の力にあずかるために役立つアイデアを幾つか紹介します。

ストレス。不安。緊張。プレッシャー。トラブル。心配。

どんな呼び方をするかにかかわらず，これはアダムとエバが園を出て以来，死すべき状態の一部となってきました。「ストレスのない生活」を送るための方程式はありません。実際，そのような人生は目的を損なうことになってしまいます！（2ニーファイ2：11－12参照）

ストレスを完全に取り除くことはできないので，対処方法に焦点を当てるべきです。ストレスの原因のほとんどは，二つに分類することができます：

あなたにコントロールできること。
あなたにコントロールできないこと。

1．あなたにコントロールできること

長年，ほかの信仰を持つ多くの人々が，「ニーバーの祈り（平安の祈り）」として知られているものを暗唱することで慰めを見いだしてきました。「神よ，自分には変えられないことを受け入れる平静さと，自分に変えられることを変える勇気と，その違いを見極める知恵をわたしにお授けください。」¹

預言者ジョセフ・スミスは初期の聖徒たちに向けて，直面する多くの試練にどう対処すればよいかについて，似たような助言をしています。「したがって，親愛なる兄弟たちよ，わたしたちの力の限りすべてのことを喜んで行おう。そして願わくは，その後，わたしたちがこの上ない確信をもって待ち受けて，神の救いを目にし，また神の腕が現されるのを見ることができるように。」（教義と聖約123：17；強調付加）

言い換えれば，自分にできることをすべて行い，そこから先は神にお任せするのです。次のような，自分にコントロールできることに焦点を当てましょう：

あなた自身の選択

イエス・キリストの贖いのおかげで，わたしたちは「すでにとこしえに自由となり，善悪を知るようになっている。〔わたしたち〕は……思いのままに行動することができ，強いられることはないのである。」（2ニーファイ2：26）わたしたちは「熱心に善いことに携わ〔る〕」べきです（教義と聖約58：27）。

あなたの態度

アメリカの詩人マヤ・アンジェロウはこう書いています。「気に入らないことがあるときにすべきことは，それを変えることだ。もし変えられないのであれば，自分の考え方を変えることだ。」²人や状況の中に前向きなものを探しましょう。面倒な作業をゲームにしましょう。自分がこの状況をどれほど嫌っているか，自己憐憫にふけっても，状況はよくなりません。

自分にコントロールできないことに対するあなたの反応

ハリケーンを防ぐことはできなくても，その影響を受けた人々を助けるために時間やお金や労力をささげることはできます。友人が教会を離れるのを止めることはできなくても，これからも彼らを愛し，良い模範を示すことはできます。だれかにひどいことを言われるのはどうしようもなくても，それにどう反応するかは選ぶことができます。

そしてこのすべてを通して，常に行える一つのことを忘れないでください：祈ることです。自分にできないことを行ってくださるよう，自分に変えられないことを変えてくださるよう，神に願い求めましょう。どのような結果になったとしても，救い主はあなたが平安を感じられるように助けてくださいます。

2．あなたにコントロールできないこと

これは対処するのが最も簡単な事柄です。方法がシンプルだからです：

もし自分にコントロールできないなら，それについては心配しないでください。

代わりに，イエス・キリストを信じる信仰を働かせ，自分にコントロールできることに焦点を当てましょう。心配しすぎて心が疲れ切らないようにしてください。

もちろん，言うは易く行うは難し，です。（「心配」のオンとオフを切り替えられるスイッチがあればいいのにと思いませんか？）

でも，それは自分のコントロールの及ばない問題だと受け入れることは，ストレスで参ってしまわないようにするための第一歩です。そして，イエス・キリストを信じる信仰を持ってください。

自分でコントロールできない事柄は，一般的に次の二つの項目のどちらかに当てはまります：

自然現象

飢饉，干ばつ，自然災害。パンデミック。身体的な制限や健康状態。人間の行動によってこれらの事柄に影響を及ぼすことは可能であり，それに備えたり，その影響を減らしたりするために，たいていわたしたちにできることがあります。でも，日常的にコントロールすることはできません。

ほかの人の選択

人々のオンライン上での振る舞い。友人が教会にとどまるかどうか。人々があなたのいないところで言うこと。裁判所や政府が下す決定。テレビで放送されること。物事の費用。あなたは自分の意見を言うことはできますが，最終的には，あなた以外の人が行う選択はすべて，あなたのコントロールの及ばないものです。

コントロールできないもう二つの事柄（ですからそれについて心配しないようにしましょう）：

過去。起きてしまったことは起きてしまいました。それを変えることはできませんが，そこから学ぶことはできます。

将来。計画し，準備し，祈ることができます。将来善いものを得ることにつながっていくであろう選択を，今，することができます。ニーファイはそれを「幸福の習わしに従って暮ら〔す〕」（2ニーファイ5：27）と呼んでいます。でも，何が起こるかをコントロールすることや，（個人の啓示を受ける神聖な場合を除いて）正確に予測することさえもできません。ですから，気にしすぎないでください。明日どうなるかを臆測するよりも，今日の実際の問題に関心を持ちましょう（3ニーファイ13：33－34参照）。