2010–2019
神とのパートナーシップにおける聖約の女性
2019年10月総大会


12:17

神とのパートナーシップにおいて聖約を交わしている女性

神とのパートナーシップにおいて聖約の女性になることを通して,偉大で善良な神の娘たちは,母親としての務めを果たし,導き,ミニスタリングを行い,仕えてきました。

聖約を交わしている神の娘である皆さんに,このようにお話しする祝福に感謝しています。今晩,お話しする目的は,すばらしい奉仕の業に携わっている皆さんを励ますことです。皆さんはこの業に召されています。そうです。わたしの声を聞いている神の娘である皆さんは,一人一人主イエス・キリストから召しを受けています。

皆さんの召しは,御自身の娘として皆さんを愛し,完全に皆さんのことを御存じであられる神がお選びになった,この世界の特定の場所と時代に生を受けたときに始まっています。霊の状態であった前世において,神は皆さんを御存じで,教えられ,バプテスマフォントへと導かれる機会を得られる場所に皆さんを送られました。それは世界の歴史においてもまれな機会です。その場所で,イエス・キリストから召された僕が宣言する次の言葉を聞くことになるのです。 「わたしはイエス・キリストより権能を受けたので,御父と御子と聖霊の御名によって,あなたにバプテスマを施します。アーメン。」

水から上がったときに,もう一つの奉仕の召しを受け入れました。新たに聖約を交わした神の娘として,皆さんは約束をし,末日聖徒イエス・キリスト教会における割り当てを受けました。そして教会の会員に確認されたのです。そらにイエス・キリストの御名を受けて,主の戒めを守り,主に仕えることを神と聖約しました。

このような聖約を交わす一人一人に対して,主は完全に適した奉仕の召しを与えてくださいます。しかしながら,聖約を交わした神の娘や息子たちには,皆が共有する,重要で喜びに満ちた召しがあります。それは,主のために人に奉仕することです。

主の御業に携わるようにという主の招きについて,ラッセル・M・ネルソン大管長が姉妹の皆さんに伝えている分かりやすいメッセージがあります。ネルソン大管長は皆さんの召しについてこう述べました。「主は言われました。『人の不死不滅と永遠の命をもたらすこと,これがわたしの業であり,わたしの栄光である。』(モーセ1:39)そこで献身的な主の娘たちはこう言うことでしょう。『愛する人たちが神の目的を達成できるように助けること,これがわたしの業であり,わたしの栄光です。』と。

ほかの人が昇栄できるように助けることは,女性の神聖な使命の一つです。母として,教師としてあるいは人々を導く聖徒として,女性は生ける粘土を望みの形に作り上げるのです。神とのパートナーシップにおいて,霊の子供たちに物心両面で生命の糧を与えるのが女性の神聖な使命なのです。それこそ女性の創造の目的と言えましょう。すなわち,人の心を高揚させ,啓発するのです。」

皆さんが自分の使命を果たすうえで,母親として,あるいは指導者,ミニスタリングシスターとしての召しにおいて,いつ,どのくらいの期間奉仕することになるのかは分かりません。主は,愛ゆえに,わたしたちの奉仕の割り当ての順番やタイミングや期間を明らかにされません。それでも,聖文や生ける預言者を通して,すべての神の娘に対して,この世または次の世において,これらの割り当てが与えられることを知っています。すべては,神のすべての賜物の中で最もすばらしい賜物である,愛にあふれた家族とともに永遠の命を受ける備えのためなのです。

その最終的な目的を念頭に,今できるすべての努力を惜しまないことは賢明なことです。行うべきことはシンプルです。そのどれもが,多くの共通した備えを必要としているからです。

まず,ミニスタリングシスターになる割り当てについて考えてみましょう。父親が亡くなっている家族の10歳の娘としてその割り当てを受けていたとしても,最近火災による被害を受けた町の扶助協会会長として,あるいは病院で術後の回復を待っている姉妹としてその割り当てを受けたとしても,あなたには,主のミニスタリングを行う娘としての召しを果たす機会が与えられています。

それらは一見,とても異なったミニスタリングの割り当てのように思えるかもしれませんが,すべて,力強く愛深い心と,主が道を備えずに戒めを与えられることはないという恐れのない信仰,そして主のために行って行うという望みを必要としています。

10歳の娘さんは備えられているので,夫を亡くした母親の肩に腕を回して,自分の家族をどのように助けられるか祈り,それを継続します。

扶助協会会長の姉妹は,自分が住んでいる地域で予想もしない火事が起こる前に,ミニスタリングを行う備えができています。彼女は人々を知っており,彼らへの愛を抱いています。 彼女のイエス・キリストに対する信仰は,主へのささやかな奉仕のために助けを求めて祈った結果として長年受けてきた答えによって強められてきました。彼女は長年にわたって備えてきたので,悩みを抱えている人や家族のためにミニスタリングシスターを組織する準備ができており,熱心に取り組みます。

病院で術後の回復を待っている姉妹は,周りにいる患者に対してミニスタリングを行う備えができています。彼女は生涯を通して,主のために,すべての見知らぬ人に対して,自分の隣人や友人であるかのようにミニスタリングを実践してきました。病院にいても,ミニスタリングの召しを心に感じるとき,愛と勇気をもって人々に仕えることで,ほかの患者たちが,彼女があまり早く回復しないように願うほどになりました。

ミニスタリングに備えるのと同じ方法で,主が必要とされるときに,主のために指導者となる召しに備えることができますし,そうする必要があります。恐れることなく人々に主の言葉を教え,導くためには,聖文に対する深い愛に根差したイエス・キリストへの信仰が求められます。そうすれば,聖霊を常にあなたの伴侶とする備えができています。若い女性会長会で,あなたの顧問の姉妹が動揺した声で,「アルバレス姉妹が病気でお休みなの。だれが彼女のクラスを教えるの?」と言ってきたら,あなたは熱意を込めて「わたしがやるわ」と言うことでしょう。

主があなたを母親としての役割に召されるすばらしい日のためにも同様の備えが求められます。 しかし,これまでよりもさらに愛深い心が必要となります。これまで心にあったよりもさらに強い,イエス・キリストへの信仰が必要です。そして,これまでに感じられると思ってきた限界を超えて,聖霊の影響や導き,慰めを祈り求めることができるように自分の能力を広げる必要があります。

年齢にかかわらず,男性が母親の必要をどのように知ることができるか疑問に思うかもしれません。もっともな質問です。男性はすべてを知ることはできませんが,神の啓示によって幾つか教えを学ぶことができます。また,わたしたちが目にしていることを理解できるように御霊を求める機会を作るときに,観察することからも多くのことを学べます。

わたしたちが結婚してから57年間,わたしはキャスリーン・ジョンソン・アイリング姉妹を観察してきました。彼女は4人の息子と2人の娘の母親です。今日に至るまで,彼女は100人以上の家族や親戚に母親としての影響を与え,さらに数百人もの人々に対して母親のような愛情を注ぐ召しを受け入れてきました。

母親としての役割を含めた女性の神聖な使命について,ネルソン大管長が述べた言葉をもう一度お伝えします。「母として,教師としてあるいは人々を導く聖徒として,女性は生ける粘土を望みの形に作り上げるのです。神とのパートナーシップにおいて,霊の子供たちに物心両面で生命の糧を与えるのが女性の神聖な使命なのです。それこそ女性が造られた目的と言えましょう。」

わたしが識別できる能力の限りでは,妻のキャサリーンは天の御父の娘たちに与えられたそのような責任を果たしてきました。その鍵は,「神とのパートナーシップにおいて,……生ける粘土を望みの形に作り上げる」という言葉にあるように思います。彼女は強制することはありませんでした。形造ったのです。彼女が愛し,母親として養う子供たちをどのような形にしたいのかという望みには,ひながたがありました。そのひながたはイエス・キリストの福音であることが,長年祈りを込めて見守ってきた経験から分かります。

神とのパートナーシップにおいて聖約を交わした女性になることは,これまでの偉大で善良な神の娘たちが,神が備えられたどのような方法や場所においてでも,母親としての務めを果たし,導き,ミニスタリングを行い,仕えてきた方法です。聖約を守る神の娘として神のみもとに戻れるように努めるとき,皆さんの天の家への旅路において喜びを見いだすことができると約束します。

父なる神は生きておられ,皆さんを愛しておられることを証します。あなたの祈りにこたえてくださいます。神の御子が,細部にわたってこの末日聖徒イエス・キリスト教会を導いています。ラッセル・M・ネルソン大管長は,主の生ける預言者です。そしてジョセフ・スミスは,ニューヨーク州パルマイラの森で,父なる神とイエス・キリストにまみえ,直接言葉を交わしたのです。それが真実だと知っています。またイエス・キリストが救い主であられ,皆さんを愛しているということを証します。そして主の贖いを通して,いつの日か皆さんは高く上げられ,聖なる召しを受けることができるのです。このことを,イエス・キリストの聖なる御名によって証します,アーメン。