幸福への完全な道
わたしは,わたしたちのために備えられた御父の計画という偉大な賜物について証します。それは,平安と幸福へと通じる唯一の完全な道なのです。
このカンファレンスセンターならびに世界各地で集う愛する兄弟姉妹の皆さん,今朝わたしの思いを皆さんにお伝えできる機会に恵まれ,深く感謝しています。
52年前,1964年7月のこと,わたしは万国博覧会が開催されていたニューヨーク市へ行く割り当てを受けました。ある朝早く,わたしはその博覧会に出展していたモルモン・パビリオンを訪れました。到着したのは,「幸福の探求」(Man’s Search for Happiness)という教会の映画が上映される直前のことでした。この映画は救いの計画を描いたもので,以来,教会で長く愛される作品となっています。わたしは,35歳前後と思われる一人の男性の隣に座り,短く言葉を交わしました。彼はわたしたちの教会の会員ではありませんでした。それから場内が暗くなり,映画が始まりました。
わたしたちはナレーターの声に耳を傾けました。ナレーターが,心に訴える,万人が抱くあの問いを投げかけます。—わたしはどこから来たのか。なぜここにいるのか。この世を去った後,どこへ行くのか。その答えを聞こうとすべての人が耳をそばだて,その目は画面にくぎ付けになりました。前世での生活が描き出され,この地上にいる目的が説明されます。それから,一人の年配の男性がこの世を去り,先に霊界へと旅立った愛する人々と,栄光に満ちた再会を果たす感動的な場面を目にします。
天の御父の計画を美しく描き出したこの映画が終わると,観客は静かに会場を後にしました。多くの人がその映画のメッセージに感動していたことは明らかでした。わたしの隣に座っていた男性は立ち上がりません。映画はどうだったかと,わたしは尋ねました。彼はきっぱりと答えました。「これは真実です。」
わたしたちの幸福と救いのために備えられた御父の計画は,宣教師によって世界中で宣べ伝えられています。この神聖なメッセージをすべての人が受け入れ,喜んで従うわけではありません。しかしながら,あらゆる地の男女が,ニューヨーク万国博覧会で出会ったあの若き友のように,それが真理であることを認め,ふるさとへと安全に導いてくれるその道を確固として歩んでいます。そうした人々の人生は永遠に変わるのです。
その計画に不可欠な存在が,救い主イエス・キリストです。主の贖いの犠牲がなければ,すべての人は失われます。しかし,主とその使命を信じるだけでは不十分です。わたしたちは行動して学び,探して祈り,悔い改めて成長する必要があります。神の律法を知り,それに従って生活する必要があります。救いの儀式を受ける必要があります。それこそが,真の永遠にわたる幸福にあずかる唯一の道なのです。
わたしたちは恵まれて,その真理を手にしています。わたしたちには,真理を分かち合う義務があります。御父が持っておられるすべてにあずかることができるよう,真理に従って生活しようではありませんか。御父は,わたしたちのためになることでなければ何事も行われません。主は言われました。「人の不死不滅と永遠の命をもたらすこと,これがわたしの業であり,わたしの栄光である。」1
わたしは心の底から,謙遜の限りを尽くして,わたしたちのために備えられた御父の計画という偉大な賜物について証します。それはこの世と来るべき世において,平安と幸福へと通じる唯一の完全な道なのです。
兄弟姉妹の皆さん,話を終えるに当たり,わたしの愛と祝福を皆さんに残します。わたしたちの救い主,贖い主であられるイエス・キリストの御名により,アーメン。