クリスマスの欲しいものリストに御霊の賜物を加える
わたしは昔からグリルチーズサンドイッチを作るのが得意でした。そのおいしい料理に加えてほかの幾つかのレシピのおかげで命をつないできましたし,伝道中とその後かなりの年になるまで,困ることはありませんでした。しかし結婚して子供が生まれると,みんなそれぞれ味の好みが違いました。料理のレパートリーを増やす必要が出てきました。
一方で,料理当番の夜に新しい料理を作るのはかなり大変でした。わたしのような初心者にとって,夕食を作るのは時間がかかってしまいます。いろいろ作ってみたかったのですが,途中で行き詰まってばかりでした。必要な材料をすぐに見つけられなかったり,家になかったりしました。予定していた料理を変更して,素早く簡単にできるもので済ませることの方が多かったと思います。
それでも料理の腕を磨きたいと思っていました。それで,これまでやったことのない経験をしようと決めました。具体的にある霊的な賜物を祈り求めることにしたのです。
一つの賜物,いろいろな生かし方
わたしは具体的に,物事を整理して管理する賜物を祈り求めました。そうです。整理して管理する賜物です。我が家にはすでにスパイス棚がありましたし,調理器具を入れる引き出しもありました。こうした環境が整っていても,わたしは料理をするより探し物をすることに時間を費やしているようでした。
その賜物を求めて常に祈っていると,具体的な発想を得るようになりました。壁に固定されているスパイス棚は,調味料を使いやすいように整理して置いておけますし,マグネットの付いたキッチンバー(これも壁に据え付け)は包丁など金属製の調理器具を整理しておくのに役立ちます。ほかにもアイデアが浮かんで,実際にやってみると料理に費やす労力に大きな違いが生まれました。タイム〔訳注—ハーブの一種〕が必要?ガーリックソルト?ガーリックパウダー?お任せあれ!
それから興味深いことが起こりました。小さなアイデアが次々と浮かんで,生活のほかの分野でも,ささいな方法でもっと整理できるようになっていったのです。例えば,手作りの3段の洗濯棚が家族全員を約束の地まで運んでくれることはありませんが,ニーファイならそれを作った方法を十分理解してくれるでしょう。一つ一つ受けた促しに従って作ったのです。
整理して管理する霊的な賜物によって,わたしの生活だけでなく,家族の生活も予想以上に改善しました。
どれもわたしがその賜物を求めたことによって起こったのです。
賜物は多くあるが,求める者は少ない
使徒パウロはコリントの人々に,受けられる様々な霊的な賜物の中から幾つか教えました。信仰や癒しなどについてです(1コリント12:5-11参照)。そして,「更に大いなる賜物を得ようと熱心に努めなさい」と勧めました(1コリント12:31)。
むさぼること〔訳注—英語では「熱心に努める」という言葉が,通常は否定的な意味で使われる「covet」(むさぼる)となっている〕が良いことだと考えるのは違和感があるかもしれませんが,この場合はそうなります。わたしたちは,目に映るほかの人の霊的な賜物に幾つか注目するよう,そして同じ賜物を授けてくださいと神に求めるよう教えられています。そのように望む目的は,周りの人によりよく仕え,神の王国を築けるようにするためです(教義と聖約46:26-29参照)。
賜物は,聖典に書かれているもの以上にさらに多くあります。忍耐は霊的な賜物です。楽天的であることもそうです。勇敢であったり,場を和ませることもそうです。七十人のラリー・R・ローレンス長老はこのように教えています。「わたしは時々,天にある大きな倉庫を想像します。倉庫は霊的な賜物でいっぱいで,信仰をもって求めるすべての聖徒に与えられます。残念なことに,あまりに多くの人が求めることをしないので,いつも在庫が多すぎるのです。」1
ローレンス長老は慈愛の賜物を求めて祈ることにした友人についてこう述べています。「彼女は次のように書いています。『慈愛を増してくださるようにと,何か月も具体的に祈ってきました。……少しずつ,周りの人への感じ方が変わってきました。……ただ彼らを愛するのではなく,一緒にいて楽しいと感じるようになってきました。以前は距離を置いていましたが,今はすべての人に心から興味を持っています。』」2
準備万端であなたを待っている賜物
霊的な賜物は,物質的な贈り物よりもはるかに価値があります。実に最善の贈り物なのです。聖典の中でわたしたちは「熱心に最善の賜物を求め」るように命じられています(教義と聖約46:8)。
クリスマスの日の朝,どのような贈り物の箱を開けたいと望むかにかかわらず,「最善の賜物」も幾つかあなたに用意されていると想像してみてください。それらの賜物は「包装されて」,あなたと周りの人を祝福する用意ができています。
ですから,祈り求めてください。