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天の御父およびイエス・キリストとの関係を保つ
わたしたちはこの世で確固として立つために御二方との関係を保つ努力をすることができます。
それほど昔のことではありませんが,聖文を読んでいると,保つ(英語:preserve)という言葉が目に留まり,これまで気づかなかった形で印象を受けました。心の中に小さな種が植えられたのです。その後,わたしは至る所でこの言葉に遭遇しているように感じました。
次の3つの質問について考えるように御霊の促しを感じました:
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何かを保つとはどういう意味なのか。
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わたしは自分の人生で何を保とうとしているのだろうか。
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それを保つために,わたしはどのような順守するべきステップを踏んでいるのだろうか。
質問1については,予想どおり,わたしは辞書で保つという言葉を調べることにしました。わたしはそこで見つけた言葉が大好きです。保つことの目的を思い描く助けになりました。わたしは,例えば,英語の保つ(preserve)には次のような意味があることを学びました:
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けがや危害から身を守る
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守る,生きた状態あるいは無傷の状態を保つ
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保護する,確保する,防衛する,かくまう,遮蔽(しゃへい)する,避難場所を提供する
最終的に,この活動はわたしにとって幾つかの事柄を明確に強調しました:
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何かを保ちたいという望みは,わたしたちの人生における価値を示しています。
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これらの貴い物は,害や腐敗,浸食,あるいは破壊の影響を受けやすいとわたしたちは知っているので,保ちたいと思っています。
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何かを保ちたいと願うだけでは不十分です。価値のあるものを守り,有害な腐敗を防ぐためには,わたしたちは順守するべきステップを踏まなければなりません。
これを理解することで,主の御霊がわたしに何を告げようとされているのかを見極めることができました。主の御霊はわたしに,何よりも,天の御父と御子イエス・キリストを信じる信仰と御二方との関係をどのように保つことができるかを評価するように望んでおられました。
この特異な質問は,保つことについてわたしが学んでいるすべてのことを天の御父とイエス・キリストとの関係および御二方と交わした聖約に応用するよう求めるものでした。この質問は,わたしが自分の価値観のリストの中で御二方を最も重要な位置に置いてきたかどうかを見極め,生活の中でほかのすべての事柄をその最も大切な関係から来るものにすることを可能にしてくれました。
自分の生活において,御二方をどこの位置に置くかが,わたしたちがほかの関係をすべて守る助けとなります。イエス・キリストとの関係を保つことは,神のすべての子供たちと神の関係を求めるうえで,そうした価値をさらにキリストを中心としたものにすることによって,義にかなった徳を応用する方法を知る助けとなります。
また,わたしは神がわたしたちの生活の中で神を第一にするよう求めておられるように,神はわたしや皆さん,および神のすべての子供たちに対しても同じことをしてくださることも知るようになりました。神は御自分の声にて,次のようにおっしゃいました。「見よ,人の不死不滅と永遠の命をもたらすこと,これがわたしの業であり,わたしの栄光である。(モーセ1:39)」
この聖句やそのほかの聖文(2ニーファイ29:9参照)の中で,神は御自分の最優先事項はわたしたち,すなわち神の子供たちであると言っておられます。神は,わたしたちが神の栄光の中で分かち合い,わたしたちが得るように造られた喜び(2ニーファイ2:25参照)を得,そして,「永遠の命……神のあらゆる賜物の中で最も大いなる賜物」(教義と聖約14:7)を得てほしいと望んでおられます。イエスはその執り成しの祈りの中で,次のように言われました。「永遠の命とは,唯一の,まことの神でいますあなたと,また,あなたがつかわされたイエス・キリストとを知ることであ〔る〕。」(ヨハネ17:3)
神が御自分とわたしの関係を保つために取られるステップを考えるとき,わたしが自分と神の関係を相互に保つことができる方法を教えるパターンをわたしは見極めることができます。
神がわたしたちとの関係を保つために行われる4つの方法
神は,わたしたちの助け手として,御子イエス・キリストを送ってくださった
愛にあふれた賢明な御父は,罪の影響からわたしたちを贖うためにイエス・キリストを遣わし,わたしたちが永遠に神から遠く離れた状態に置かれないようにしてくださいました。代わりに,救い主の神聖な憐れみの賜物を通して,わたしたちは皆,無条件で不死不滅を与えられ,裁きを受けるために神のみもとに戻ることができます(2ニーファイ2:5-10;ヒラマン14:15-17)。ゲツセマネの園とカルバリにおいて,主は御父から与えられた御自分の力を用いて(ヒラマン5:11参照),「すべての人〔のために〕……〔わたしたちが〕悔い改めるならば苦しみを受けることのないように」苦しみを受けられました(教義と聖約19:16)。その後,主はその木の十字架にかかり,わたしたちのために御自分の命を捨ててくださいました(1ペテロ2:24参照)。
では,主がわたしたちのために進んで行われることを力強く示してくださった主との関係を保つために,わたしたちは何をしますか。
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わたしたちはさらに完全に主の献身的な弟子となるのでしょうか。
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もっと完全に主の御名を受けるでしょうか。
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もっと責任を負うようになり,足りないときに悔い改めますか。
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わたしたちは自分の証を養いますか。
神は聖文と現代の預言者と使徒を通して御言葉を送ってくださっている
神がどれほどわたしたちを大切に思っておられるかを示すもう一つの明確なしるしは,わたしたちに神の言葉を保ち,守る力を与えてくださるということです。ニーファイが約束しているようにです。
「だれでも神の言葉に聞き従って,それにしっかりつかまる者は,決して滅びることがなく,また敵対する者の誘惑……も彼らを打ち破って……,滅びに至らせることはない。」(1ニーファイ15:24)
神は,聖文の証を通して,また生ける預言者と使徒たちの口を通して,御自分の生ける言葉をわたしたちに伝えてくださいます。イエス・キリストの教会には,主によって選ばれ,主の御心を主の民に宣言する力と権能を主から与えられた指導者がいます。
神の言葉は,この世的な「文化,習慣,偏見,先入観,疑い」に対するわたしたちの生まれながらのどんな傾向も突き刺すことができます。1わたしたちの義の度合いに関係なく,主の言葉は「心の奥深い部分」に直接語りかけることができます。2「神の言葉は真理と誤りを区別することができ」,わたしたちの考えから,わたしたちの根拠づけと理解を曇らせる可能性のある偽りの教えを「神の分かりやすくて貴い真理」に対して照らし合わせることにより,気づき,取り除くうえで助けとなります。3
では,聖文や神が選ばれた預言者と使徒を通して受けた神の言葉に対する信仰を保つために,わたしたちは何ができるでしょうか。
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わたしたちは彼らの教えにさらに意識的に「耳を傾ける」でしょうか。
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誘惑や試練,あるいは困難に見舞われるとき,打ち負かされることのないように,神の言葉に「しっかりとつかまる」でしょうか。
神は御自分と交わした聖約を通して,深い関係と救いを与えてくださっている
神と交わす最も大切な約束は,聖約を通して交わす約束です。これらの神聖な合意は,神が時の初めから御自分の子供たちと一緒に働いてこられた方法です。創世記(創世6:18参照)から始まり,聖文のごく早い時期から,聖文の歴史全体を通して,神は御自分の聖約の子供たちに対する決意を示しておられることが分かります。聖約を交わして守ることは,わたしたちが行う選択において力強い指針となります。
これらの「大いなる尊い約束」(2ペテロ1:4)は,わたしたちが御子イエス・キリストを通して父なる神と交わす儀式と聖約に関連しています。そして神はわたしたちに,この世の腐敗からわたしたちを守ることができるように,それらの儀式と聖約を受けるように求めておられます。
では,天の御父とイエス・キリストとの聖約を尊ぼうとするときに,天の御父とイエス・キリストとの関係を保つために何ができるでしょうか。
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わたしたちは聖約を通して天の御父とイエス・キリストと一つになることにさらに喜びを求めるでしょうか。
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わたしたちは聖餐を取って聖約を記念し,更新するでしょうか。
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わたしたちは主の宮に入り,そこで受ける聖約を享受するために自らを備えるでしょうか。
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その後,わたしたちは定期的に神殿に戻るのでしょうか。
神はわたしたちとともにいてくださる聖霊を送ってくださった
聖霊は,個人の証と啓示の源であり,聖霊は,わたしたちが決断を下すときにわたしたちを導き,身体的および霊的な危険からわたしたちを守ってくださいます。わたしたちが悔い改め(3ニーファイ27:20参照),救いの儀式を受け,聖約を守るならば,聖霊の力によって,わたしたちは聖められ,任命され,聖くなるのです。
使徒たちとともに過ごされた救い主の最後の晩餐で,彼らが進む道について不安になっていたとき(ヨハネ14:5参照),イエスは彼らに次の約束を与えられました。
「助け主,すなわち,父がわたしの名によってつかわされる聖霊は,あなたがたにすべてのことを教え,またわたしが話しておいたことを,ことごとく思い起させるであろう。」(ヨハネ14:26)
この約束は皆さんとわたしにも与えられています。
では,約束された身体的および霊的な守りを受けられるように,神会の第三の御方である聖霊を常にともにいてくださる伴侶として保つために,わたしたちは何ができるでしょうか。
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神がわたしたちに何をするよう望んでおられるか,またそれを行う力と能力を知るために霊感を求めて祈るでしょうか。
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生活の中で神の声を優先できるように,わたしたちが受ける霊的な促しにさらによく従えるでしょうか。
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わたしたちは,より深い誠心誠意をもって,父なる神とその御子イエス・キリスト,福音の真理と救い主の教会にのみ見いだされる救いの儀式について,御霊による確認の証を求めるでしょうか。
友人の皆さん,皆さんが気づくことができないときであっても,神はいつも皆さんに語りかけようとしておられることを証します。ほとんどの場合,主は皆さんを愛しておられることと皆さんが主の優先事項であることを告げようとしておられるのです。主はこれまで,そして引き続き数えきれない方法で,わたしたちの価値と優先事項を示してくださっています。主をわたしたちの生活の中で最も優先することによって,喜びをもって主の愛を取り戻しましょう。そして,主の弟子として忠実に主に従うことにより,その関係を保ちましょう:すなわち,主の言葉にしっかりとつかまり,主と聖約を交わして守り,聖霊を常に伴侶とするように努めましょう。
イエス・キリストは神の生ける御子であり,わたしたちの命を救い,神の最も大いなる賜物である永遠の命をわたしたちに与えるために,進んで御自分の命をささげられたことを証します。皆さんは主の業であり,主の栄光なのです。