セミナリー
3ニーファイ8-10章:暗闇の中の救い主の声


「3ニーファイ8-10章:暗闇の中の救い主の声」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「3ニーファイ8-10章」『モルモン書 教師用手引き』

3ニーファイ8-10章

暗闇の中の救い主の声

イエス・キリストが十字架上で亡くなられた後の3日間の暗闇以来,初めて太陽を感じる盲目の女の子とその家族

アメリカ大陸では,極度の破壊と暗闇が救い主の十字架の刑を知らせました。闇に包まれた3日間に,イエス・キリストは人々に話しかけられました。今も昔も,自然災害,苦難,試練は,イエス・キリストについて学び,イエス・キリストに立ち返る機会となります。この課では,イエス・キリストへのより大きな愛と信頼を感じられるように,イエス・キリストの特質を見つけます。

生徒に,イエス・キリストに心を向けるよう促す。生徒が福音の学習でイエス・キリストに集中できるようサポートしてください。そうすることで,聖霊が生徒の主への理解と感謝を強めます。主の力,憐れみ,贖いの使命の証拠を生徒が見つけられるような質問をするとよいでしょう。

生徒の準備:生徒には3ニーファイ8章を読んでもらい,これらの出来事の間に立ち会っていたことを想像してもらいます。

学習活動案

「大きな嵐」

畑を進む竜巻
雷雨
ハリケーンの雨と風が町を襲う

生徒に,恐ろしく激しい嵐に遭うなどの自然災害を経験したことがあるかを尋ねます。生徒の一人か二人にその経験を分かち合ってもらうか,自分が経験したことを分かち合うとよいでしょう。

エルサレムでイエス・キリストが十字架につけられたとき,アメリカ大陸でひどい嵐と地震が大きな破壊を引き起こしました。こういった出来事は,救い主の死のしるしについてのレーマン人サムエルの預言を成就しました(ヒラマン14:20-27参照)。

これらの破壊的な出来事の詳細については,3ニーファイ8:5-22を読んでください。ビデオ「イエス・キリスト,古代アメリカ大陸を訪れられる|3ニーファイ8-11章」(タイムコード0:00-3:19)を見ることもできます。このビデオはChurchofJesusChrist.orgにあります。

16:42
  • このようなことを経験したら,あなたならどのように考えたり感じたりするでしょうか。

この滅びに至るまでの数年間で,ニーファイ人のほとんどは主から離れ,神が彼らに宣べ伝えるよう遣わされた預言者たちを追い出していました(3ニーファイ7:7-8,14,21参照)。

3ニーファイ8:23-25を読み,これらの破壊的な出来事を経験した後,生き残った人たちがどのように反応したかを見つけてください。

  • あなたならニーファイ人の気持ちをどのように説明しますか。

イエス・キリストについての真理

人々が暗闇の中で嘆き悲しんでいると,イエス・キリストが人々に語られる声が聞こえてきました。イエス・キリストは多くの都市の名を挙げ,それらの都市と人々はその邪悪さのために破壊されたと説明されました。それから,御自分についての多くの重要な真理を教えられました。

次の段落で説明するリストを生徒に作成してもらうだけでなく,第三ニーファイの研究中にクラスの目立つ所に掲示できるようなリストを作成してもよいでしょう。大きな厚紙や紙を使って,以下のかぎ括弧内のタイトルを書いてもよいでしょう。このレッスンと今後のレッスンで,その周りにイエス・キリストについての生徒の発見を記録してください。

これらの真理をまとめられるように,学習帳に「第三ニーファイでイエス・キリストについて学ぶ」という見出しをつけてください。学習帳の何ページかを確保しておき,今後数週間にわたってニーファイ人に対する救い主の教導の業を研究しながら,このリストに真理を追加できるようにするとよいでしょう。

以下の聖句にある救い主の言葉を研究する有意義な経験ができるように,十分な時間を取ってください。生徒が個別に研究できるよう,敬虔な音楽を流すとよいかもしれません。

生徒を少人数のグループに分け,各グループに以下の聖句のうち一つを割り当て,研究して話し合ってもらうのもよいでしょう:3ニーファイ9:13-183ニーファイ9:19-223ニーファイ10:4-73ニーファイ10:8-12。各グループのメンバーに,研究した聖句からイエス・キリストについて学んだことを分かち合ってもらいましょう。

3ニーファイ9:13-2210:4-12を読み,イエス・キリストが人々に御自身について教えられたことを見つけてください。それらの真理を,学習帳の見出しの下に書いてください。

生徒が研究するのに十分な時間を取ったら,学んだことを話し合ってもらいます。複数の生徒に,イエス・キリストについての洞察と気持ちを分かち合ってもらいましょう。この話し合いを導く助けとなるよう,次のような質問を使用します。

  • 救い主が御自分について教えてくださったことで,あなたにとって特に重要なことは何ですか。それはなぜですか。

    生徒には,イエス・キリストについての真理を多く見つけてもらいます。生徒が以下のことに気づくようにするとよいでしょう:イエス・キリストの憐れみの腕がわたしたちに向けて伸べられている 3ニーファイ9:14)。イエス・キリストは世の光と命であられる 3ニーファイ9:18)。イエス・キリストは,わたしたちが打ち砕かれた心と悔いる霊を主にささげるよう求めておられる 3ニーファイ9:20)。イエス・キリストはわたしたちを集めて守ることを望んでおられる 3ニーファイ10:4-7)。

    これらの真理をホワイトボードに書くとよいでしょう。生徒に,自分がイエス・キリストについて特定した真理を主が示された話を,聖文からほかにも一つ以上見つけてもらうとよいでしょう。

    この聖句の救い主の具体的な教えにもっと時間を費やす方法については,「補足学習活動」の項を参照してください。

  • あなたがイエス・キリストについて学んだ真理は,主に対するあなたの愛と信頼にどのような影響を与えるでしょうか。

  • あなたが経験した,または経験しそうな状況で,これらの真理を一つ以上覚えておくことが重要になる状況にはどのようなものがありますか。

今日話し合った真理を証してください。生徒に,ニーファイ人の中でのイエス・キリストの教導の業を学び続け,イエス・キリストについての重要な真理を引き続き探すよう勧めます。