ヒラマン13－16章

「大いなる喜びのおとずれ」

今週，受けた印象を書き留めるときに，ヒラマン13－16章の原則が，聖文で学んできたほかの事柄をどのように裏付け，強調しているかを考えましょう。

印象を書き留める

レーマン人サムエルは初めて「喜びのおとずれ」をゼラヘムラで告げようとしたとき（ヒラマン13：7），心がかたくななニーファイ人に拒まれ，追放されました。これはまるで，サムエルのメッセージを受け入れない頑強な壁を，人々が心の周りに築いたかのように思えるかもしれません。サムエルは，自分が述べた言葉の重要性を理解していたので，「もう一度引き返し……預言するように」という神の戒めに従うことにより信仰を示しました（ヒラマン13：3）。サムエルがそうであったように，わたしたちも皆「主の道を備え」（ヒラマン14：9），預言者に従おうと努めるときに壁にぶつかります。また，サムエルと同じように，わたしたちも「必ず……来〔る〕」イエス・キリストについての証を述べ，「御名を信じる」ようすべての人を招きます（ヒラマン13：6；14：13）。すべての人が耳を傾けてくれるわけではありませんし，声高に反対する人もいます。しかし，キリストを信じる信仰によりこのメッセージを信じる人々は，それが確かに「大いなる喜びのおとずれ」であることを知るでしょう（ヒラマン16：14）。

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個人の聖文研究のためのアイデア

ヒラマン13章

主は預言者を通して警告を与えられる。

聖文の中で時折，預言者は危険を警告する，城壁や塔の上の見張り人にたとえられています（イザヤ62：6；エゼキエル33：1－7参照）。

M・ラッセル・バラード会長はこのように教えています。「何世紀にもわたって，預言者たちはその義務を果たし，人々の前にある数々の危険について警告を発してきました。主の使徒は，人生の疑問に対する答えを求めている人々を見守り，彼らに警告し，手を差し伸べる義務を負っているのです。」（「神が舵を取っておられる」『リアホナ』2015年11月号，25）

ヒラマン13章を研究し，深く考えるときに，サムエルが与えた多くの警告に印を付けるとよいでしょう。例えば，サムエルは悔い改めや謙遜さ，富についてどのようなことを教えたでしょうか。この警告は，わたしたちにどのように当てはまるでしょうか。最近，現代の預言者たちはどのような警告を与えていますか。それらの警告についてあなたは何をするべきだと感じますか。

ヒラマン13－15章

主は，悔い改める人を憐れまれる。

もともと，サムエルは救い主が来られるという喜びの知らせを告げるためにニーファイ人のもとに送られました（ヒラマン13：7参照）。彼らに拒まれたため，サムエルは神の裁きについての厳しい警告とともに戻って来ました。しかし，これらの警告の中には，悔い改めるようにという憐れみ深い招きが常に含まれています。ヒラマン13－15章（特にヒラマン13：6，11；14：15－19；15：7－8参照）の中からそれらの招きを探しましょう。これらの招きは，あなたにどのように当てはまるでしょうか。悔い改めについて，これらの聖句からどのようなことが学べるでしょうか。神の憐れみが悔い改めからもたらされるのを，あなたが経験したのはいつですか。

ヒラマン14章； 16：13－23

しるしや不思議は，心をかたくなにしない人の信仰を強める。

ヒラマン14章の中で，サムエルは，主が救い主の誕生と死のしるしを与えられた理由を説明しています。「イエス・キリストの御名を信じられるようにするため」（ヒラマン14：12）です。ヒラマン14章を研究するときに，1－8節にある救い主の誕生のしるしと，20－28節にある，主の死のしるしに注目しましょう。これらのしるしがイエス・キリストの誕生と死を知らせるうえで効果的な方法であったのはなぜだと思いますか。

主を信じる助けとなる，主から与えられたしるしにはどのようなものがあるでしょうか。例えば，預言者は救い主の再臨の前に現れるしるしを予見しています（「時のしるし」『聖句ガイド』， scriptures.ChurchofJesusChrist.org参照）。これらのしるしの中で，この時代に成就しているものはありますか。イエス・キリストを信じる信仰に至るほかのしるしは，より個人的で，あまり劇的なものではないかもしれません。少し時間を取って，生活の中でどのように主の御手を感じたことがあるか，深く考えてください。

ヒラマン16：13－23では，しるしについてのどのような警告が与えられていますか。これらの節で述べられている人々の姿勢を，あなたはどのように避けられるでしょうか。

アルマ30：43－52；ロナルド・A・ラズバンド「神聖な計らいにより」『リアホナ』2017年11月号，55－57も参照してください。

ヒラマン16章

預言者の勧告に従うことにより，主に近づくことができる。

ニール・L・アンダーセン長老はこのように教えています。「神の預言者の言葉を祈りの気持ちで研究し，注意深く，そして忍耐強く，自分の心を預言者の霊感された教えに霊的に沿わせるとき，主イエス・キリストを信じる信仰が強められることを，わたしは経験を通して知りました。預言者の勧告を無視して自分の知恵に頼ることを選ぶなら，わたしたちの信仰は揺らぎ，永遠の観点は曇ってしまいます。」（「神の預言者」『リアホナ』2018年5月号，26－27）ヒラマン16章のニーファイ人の言動は，アンダーセン長老の教えをどのように裏付けていますか。主の預言者とそのメッセージについて，自分はどのような決意をするべきだと感じますか。

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家族の聖文研究と家庭の夕べのためのアイデア

家族とともに聖文を読むとき，家族の必要を満たすためにどのような原則を強調して話し合えばよいかを，御霊の助けによって知ることができます。幾つかのアイデアを紹介します。

ヒラマン13：3－4

ヒラマン13：3－4の中で，主の命令に対するサムエルの答えのどのような点に，あなたの家族は心を動かされますか。今週家族で研究するときに，「心の中に浮かぶ」印象について話すよう家族に勧めるとよいでしょう。

ヒラマン13：38

幸福は「罪悪を行いながら」見いだせる，という考えは，今日では一般的です。福音に従って生活することは，これまでどのようにわたしたちに幸福をもたらしてくれたでしょうか。

ヒラマン15：3

主が正してくださることは，どのような点でわたしたちへの愛の表れだと言えるでしょうか。向上するために何ができるかを謙遜に主に尋ねるよう，家族に勧めましょう。

ヒラマン15：5－8

これらの節に出てくるレーマン人の改心について，どのようなことが学べますか。わたしたちは彼らの模範にどのように従うことができるでしょうか。

ヒラマン16：1－3

家族でレーマン人サムエルの物語を演じると楽しいでしょう。この話を読んだ後，家族が順番に椅子の上に立ってサムエルの預言を読み上げる間，ほかの家族は，矢を射ったり石を投げたりするふりをすることができます。この活動は，家族がサムエルとニーファイ人の気持ちを理解する助けとなるでしょう。子供たちは，この物語の絵を描いても楽しいかもしれません。サムエルのように，恐れがあっても人々に福音を伝えるにはどうすればよいでしょうか。

子供を教えるためのそのほかのアイデアについては，『わたしに従ってきなさい—初等協会用』の，今週の概要を参照してください。

個人学習を改善する

パターンを見つける。 パターンとは，やるべきことを達成するための指針として使える計画やモデルです。聖典の中には，主がどのように御業を成し遂げられるかを示すパターンがあります。例えば，主の僕を送って人々に警告されることなどです。