創世18－23章

「主にとって不可能なことがありましょうか」

創世18－23章を読む中で，深く考え，あなたの印象を書き留めてください。この概要にあるアイデアを活用して，これらの章の研究に役立てることができます。あるいは，主がとりわけあなたに向けて用意されたメッセージを聖文の中に探すよう霊感を受けることもあるでしょう。

印象を書き留める

心が痛む出来事，心が温まる出来事，その双方に満ちていたアブラハムの生涯そのものが，アブラハムが示現の中で学んだ真理の証拠となっています。その真理とは，わたしたちが地上にいるのは試されるため，すなわち「何であろうと，主なる〔わたしたち〕の神が命じられるすべてのことを〔わたしたち〕がなすかどうかを見〔る〕」（アブラハム3：25）ためであるということです。アブラハム自身は，忠実であることを証明したでしょうか。アブラハムは，老齢の自分とサラがいまだ子供を授からない状況にあっても，たくさんの子孫を持つことになるという神の約束を信じ続けたでしょうか。イサクが生まれた後，アブラハムの信仰は思いも寄らぬ試練を堪え忍べたのでしょうか。神がアブラハムに命じられたのは，その聖約が成就するうえで欠かせないはずの息子を犠牲にささげるようにということでした。アブラハムは，自身の忠実さを証明しました。アブラハムは神を信頼し，神もまたアブラハムを信頼されたのです。創世18－23章には，アブラハムをはじめとする人々の人生における経験が記されています。神の約束を信じる能力，悪から逃れて決して振り返らない能力，またどんな犠牲を払おうとも神を信頼する能力について，自分の状態を吟味するきっかけとなるでしょう。

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「個人の研究」アイコン

個人の聖文研究のためのアイデア

創世18：9－14；21：1－7

主は御自分の時にかなって約束を成就される。

主は忠実な者たちに輝かしい約束を与えておられますが，わたしたちは時に，人生にあって自分の置かれた状況のために，そうした約束が一体どのように果たされるのだろうかと案じることがあります。アブラハムとサラも，時にはそのように感じていたかもしれません。二人の経験から何を学べるでしょうか。研究を始めるに当たり，主が創世17：4，15－22でアブラハムに約束しておられたことを振り返るとよいでしょう。アブラハムとサラの反応はどのようなものでしたか（ジョセフ・スミス訳創世17：23〔『聖句ガイド』内〕；創世18：9－12も参照。）。アブラハムとサラが主の約束にさらなる信仰を持てるよう，主はどのように応じることで助けを与えられましたか（創世18：14参照）。

信仰を築くうえで助けとなるような事柄を見つけられますか。このほか，主はあなたとの約束を御自分の時と方法にかなって成就されるという信仰が強められた経験はありますか。自分の経験でも，だれかの経験でも構いません。

教義と聖約88：68も参照してください。

創世19：12－29

主は悪から逃れるようわたしたちに命じておられる。

ロトとその家族について読みながら，悪から逃れることについてどんな教訓を得られますか。例えば，ロトとその家族が滅亡から逃れるのを助けた天使たちの言動に関して，印象に残ったことは何ですか（創世19：12－17参照）。あなたと家族が世の悪い影響から逃れ，守りを見いだせるように，主はどのような助けを与えてくださるでしょうか。

ソドムとゴモラの罪について，詳しくはエゼキエル16：49－50とユダ1：7－8を参照してください。

ジョセフ・スミス訳創世19：9－15（『聖句ガイド』内）も参照しましょう。

「ソドムとゴモラを逃れる」Julius Schnorr von Carolsfeld画

創世19：26

ロトの妻は何を誤ったのか。

ジェフリー・R・ホランド長老は次のように教えています。

「ロトの妻が犯した間違いは，単に振り返ったことではなく，心に帰りたいと願ったことのように思われます。ソドムとゴモラで手に入れていたものを町の境を越える前から恋しく思っていたのでしょう。……彼女には信仰がなかったということです。今ある以上のものを与えてくださる神の力を疑ったのです。……

あらゆる世代の人に，『ロトの妻のことを思い出しなさい』〔ルカ17：32〕とわたしは声を大にして言います。信仰は将来のためにあります。信仰は過去の上に築かれますが，決して過去にとどまることを望みません。信仰とは，神がわたしたち一人一人のために多くの偉大なものを用意しておられ，また，キリストは真に『祝福の大祭司』であられることを信じることです（ヘブル9：11）。」（「最善はこれからだ」『リアホナ』2010年1月号，17－18，21）

創世22：1－19

アブラハムが進んでイサクを犠牲にささげようとしたことは，神とその御子のひながたである。

神がアブラハムにイサクを犠牲としてささげるよう命じられたのはなぜか，すべての理由は分かりません。分かっているのは，それが神を信じる信仰の試しであったということです（創世22：12－19参照）。創世22：1－19を読む中で，アブラハムの経験から何を学べますか。

アブラハムが進んで息子を犠牲にささげようとしたことは，「神と神の独り子の相似」（モルモン書ヤコブ4：5）でした。アブラハムの試しと，父なる神が御自分の御子をわたしたちのために犠牲としてささげられたことの類似点について深く考えるとき，あなたは天の御父にどのような思いを抱きますか。

イサクと救い主とにも類似点があります。創世22：1－19を読み返し，そうした類似点を探してみましょう。

「アケダー（イサクの犠牲）」（ビデオ）ChurchofJesusChrist.orgも参照してください。

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家族の聖文研究と家庭の夕べのためのアイデア

創世18：14主にとって不可能なことはないとあなたに教えてくれた話を分かち合えますか。聖文や家族歴史から見つけた話でも，あなたの人生経験でも構いません。

創世18：16－33これらの聖句から，アブラハムの特質についてどのようなことが分かりますか。どうすればその模範に倣うことができるでしょうか（アルマ10：22－23も参照）。

創世19：15－17これらの聖句は，あなたの家族が悪事から逃れる必要があるときに向けて備えるのに役立つでしょう。そうした状況として，どのようなものが挙げられるでしょうか。例えば，不適切なメディアやうわさ話をしたいという誘惑について話し合うのもよいでしょう。どうすれば，そうした状況から逃れられるでしょうか。

創世21：9－20サラとアブラハムに追い出された後，神がハガルとイシマエルになさったことについて，あなたの家族の印象に残ったことは何ですか。

創世22：1－14神がイサクをささげるようアブラハムに命じられた話と，救い主の贖いの犠牲との間には関連があります。家族がそのことを理解できるよう，どのように助けられるでしょうか。この二つの出来事の類似点について，家族で気づいたことを話し合いながら，アブラハムとイサクの絵，および十字架へのはりつけの絵を見せるとよいでしょう（「イサクをいけにえに」『旧約聖書物語』参照）。また，「主はみ子をつかわし」（『子供の歌集』20－21）など，救い主の犠牲に関する賛美歌や歌を歌い，救い主の犠牲について述べている言葉を探すこともできます。

わたしたちは家族として，何を犠牲にするよう求められてきたでしょうか。そうした犠牲は，どのようにしてわたしたちを神に近づけてくれましたか。

子供を教えるためのそのほかのアイデアについては，『わたしに従ってきなさい―初等協会用』の，今週の概要を参照してください。

歌の提案：「神は世を愛し」『賛美歌』107番

個人学習を改善する

御霊に耳を傾ける。研究する中で，心に浮かぶ考えや思いに注意を払ってください。読んでいる内容と関係がないと思われるものでも構いません。このような印象こそ，神があなたに気づいてほしいことかもしれません。