使徒6－9章

「わたしが何をすることをお望みですか」

はじめに，使徒6－9章を読みましょう。『わたしに従ってきなさい—個人と家族用』に載っている今週の概要は，これらの章を理解するうえで助けとなります。この概要の，年少の子供向けの活動は，年長の子供たち向けに応用することができ，その逆も可能です。

印象を書き留める

分かち合うよう招く

サウロやステパノなど，使徒6－9章に登場する人々の名前を幾つかホワイトボードに書き出します。これらの人物のだれか一人について，知っていることを子供たちに話してもらいます。

教義を教える

年少の子供たち

使徒6－7章

正しいことを擁護することにより，イエス・キリストに従うことができます

子供たちは，イエス・キリストの弟子となることについて，ステパノから何を学べるでしょうか。

活動案

正義を選ぶことに関する歌に合わせた身振りを作るよう，子供たちを助けます（「正しくあれ」『子供の歌集』 81など）。使徒7：51－60から，ユダヤ人の指導者たちを激怒させてまで，イエス・キリストについて教えたステパノの様子を子供たちに話します（「だい57しょう—わるい人びと，ステパノをころす」『新約聖書ものがたり』150－151または該当するLDS.orgのビデオも参照）。ステパノはどのようにして正義を擁護しましたか。
善悪の選択をしなければならない子供たちの事例を書いた紙を，何枚か子供たちに渡します。正義を擁護するために自分ならどうするか，子供たちに尋ねます。

使徒8：26－39

聖霊は，人々に福音を宣べ伝えるよう促してくださいます

ピリポは御霊の促しに従って，聖文の理解に苦しむエチオピヤ人の男を助けました。この物語は，あなたの教える子供たちにどのような教訓を与えてくれるでしょうか。

Philip Teaching the Ethiopian,（「エチオピヤ人を教えるピリポ」）by Robert T. Barrett

活動案

二脚の椅子を合わせて馬車に見立てます。二人の子供に馬車に乗ってもらい，一人にピリポ，もう一人にエチオピヤ人の男の役になってもらいます。それから，ピリポがエチオピヤ出身の男に福音を教えた物語を話しましょう。
ピリポが使徒8：29で経験したように，だれかに福音を伝えるよう聖霊の促しを感じたことがありますか。あなたの経験を子供たちに分かち合ってください。

使徒9：1－20

わたしが過ちを犯すとき，天の御父は悔い改め，変わるよう招かれます

主の教会を迫害するのをやめるようイエスから告げられたサウロは，すぐに悔い改め，変わりました。この物語は，あなたの教える子供たちが，過ちを犯したときにすぐに変わりたいと望むようになるのをどのように助けてくれるでしょうか。

活動案

使徒9：1－20のサウロの改宗の物語を要約します（「だい59しょう—サウロ，イエスについて知る」『新約聖書ものがたり』154－155，または該当するLDS.orgのビデオも参照）。
変化する物のリストを作る，またはそれらの写真や絵を持ってきます。例えば，カエルに変わるオタマジャクシ，季節ごとに異なる樹木の様子などです。サウロはイエス・キリストの訪れを受けてどのように変わりましたか。
分岐した道をホワイトボードに描きます。子供たちに，訪れてみたい場所を挙げ，どちらかの道の上に書き出してもらいます。誤った道に進入してしまったらどうなりますか。悔い改めは，正しい道に戻ってくることとどのような点で似ているでしょうか。
サウロが主に言った言葉，「わたしが何をすることをお望みですか」を子供たちに繰り返してもらいます。主は，わたしたちが何をするように望んでおられるでしょうか。

教義を教える

年長の子供たち

使徒6－7章

わたしはイエス・キリストの証人になります

あなたの教える子供たちが，イエス・キリストの証人となることについてステパノの模範から学べるよう，どのように助けられるでしょうか。

活動案

使徒6：5－15と7：51－60を子供たちと一緒に読みます。ステパノはどのような点でイエス・キリストの証人だったでしょうか。一人または複数の子供を招いて，ステパノの役を演じてもらい，自分が信じていることとその理由を話してもらいましょう。
子供たちに，交代で使徒6：3－10を読み，ステパノのどのような特質が，奉仕するうえで役立ったかを探してもらいます。
子供たちに，イエス・キリストとその福音の証人になることができる状況について考えるのを助けてもらいます。幾つかの状況を選び，ロールプレイができるように助けましょう。モーサヤ18：9を子供たちに読んでもらいます。イエス・キリストの証人になることは，バプテスマで交わす約束に含まれていることを指摘します。
ホワイトボードに「ステパノ」「ピリポ」と書きます。ステパノの名前の下に，人々の模範になる方法を書き出します。ピリポの名前の下に，人々に福音を伝える方法を書き出します。イエス・キリストの弟子としての模範となることは，福音を伝えるうえでどのような助けとなるでしょうか。

使徒8：5－24

神権は神からの貴い賜物です

サタンは，物質的な物が幸福をもたらすという主張を広めています。シモンの物語を用いて，子供たちが神権や，そこからもたらされる祝福といった霊的な事柄を大切にするのをどのように助けることができるでしょうか。

活動案

使徒8：5－24のシモンの物語を要約します（「だい58しょう：シモンとしんけん」『新約聖書ものがたり』152－153，または該当するLDS.orgのビデオも参照）。神権をお金で手に入れることができないのはなぜでしょうか。人は実際，どのようにして神権を受けますか（信仰箇条1：5を参照）。
子供に作り物のお金を渡し，お金で買える物の写真（または絵）を並べておきます。これらのものを買うのに，お金を幾ら払うか子供たちに尋ねます。それから，聖餐や神殿（神殿の祝福を表すものとして），バプテスマ，神権を通して受けるそのほかの祝福の写真や絵を見せます。神から授かるこれらの賜物は貴く，お金では買えないことを説明します。

使徒9：1－20

わたしが過ちを犯すとき，天の御父は悔い改め，変わるよう招かれます

活動案

子供たちに，一枚の紙を半分に折ってもらいます。半分に「前」，もう半分に「後」と書くように言います。子供たちと一緒に使徒8：1－3；9：1－2；9：17－22を読み，サウロが主にまみえた後と前の様子を表している語句を探してもらいます。
一人のワード会員を招き，改宗談を話してもらいます。また，サウロの人生が変わったように，教会員であることによって人生がどのように変わったかを話してもらいます。
「ダマスコへの道」をホワイトボードに描きます。子供たちに，使徒9：6，11，18，20－22を読んでもらい，サウロが悔い改めてキリストに心を向けるために行ったことを探し，それらの行いを道に書き込んでもらいます。さらにキリストのようになる方法について，サウロから何を学べるでしょうか。
子供たちに，サウロの改宗の好きな場面の絵を描き，クラスの皆に見せてもらいます。

家庭で学ぶよう励ます

今日クラスで行った好きな活動と，その活動から学んだことを家族に伝えるよう子供たちに勧めます。

レッスンを改善する

子供たちが聖文から学ぶのを助けてください。年少の子供たちは字をあまり読めないかもしれませんが，聖文から学んでもらうことはできます。例えば，一つの文章を読み，焦点を当てたい語句が聞こえたら，立ったり手を挙げたりしてもらうとよいでしょう（『救い主の方法で教える』20を参照）。