1および2テモテ；テトス；ピレモン

「信者の模範になりなさい」

パウロは，「聖書は……義に導く」（2テモテ3：16）ために与えられたと教えています。これらの手紙を研究しながら，それを子供たちが義にかなった生活を送るためのどんな励みにすることができるか，深く考えてください。

分かち合うよう招く

子供たちに，良い「信者の模範」だと思う人について話してもらいます。その人たちは，良い模範としてどのようなことをしていますか。

教義を教える：年少の子供たち

1テモテ3：1－2；テトス1：7－9

ビショップは，神の僕としてワードを導く。

パウロは，テモテとテトスにビショップ〔訳注—聖書では「監督」〕の重要性について教えました。ビショップの務めについて，子供たちにどう教えることができるでしょうか（支部会長はビショップに置き換えられる）。

活動案

ホワイトボードにワードのビショップの簡単な絵を描きます。ビショップについて知っていることを子供たちに挙げてもらいます。ビショップはどのような人ですか。ビショップは何をしますか。ビショップはワードにどのような祝福をもたらしてくれますか。（ビショップの特質については，1テモテ3：1－2とテトス1：7－9を参照）子供たちが考えたことを発表したら，それを紙に書いて，ホワイトボードの絵の横に貼ってもらいます。

ビショップの務めを一つずつ紙に書きます。ワードの子供や青少年を助ける，什分の一と断食献金を受け取る，召しを伝える，会員と面接する，助けの必要な人に手を差し伸べるなどがあるでしょう。その紙を入れ物に入れ，子供たちに1枚ずつ取ってもらいます。それから，書かれていることを教師と一緒にロールプレーします。ビショップが神から召されているという証を教師がします。
子供たちに，ワードの会員に奉仕しているビショップの絵を描いてもらいます。ビショップにその絵を渡して感謝を伝えることを提案します。わたしたちは，ビショップを助けるために何ができるでしょうか。

「あなたは，年が若いために人に軽んじられてはならない。むしろ，……信者の模範になりなさい。」（1テモテ4：12）

1テモテ4：12

わたしは「信者の模範」になることができる。

子供たちが「信者の模範」になろうと思えるように，何ができるでしょうか。

活動案

子供たちと「わたしのするとおり」（『子供の歌集』146）を歌いましょう。子供たちに，あなたのすることをまねてもらいます。交代で，一人の子供のすることをほかの子供たちにまねてもらいます。1テモテ4：12を読み，人々の良い模範になるために自分には何かできるか，子供たちに尋ねます。
自分がだれかの良い模範になろうとしたときのことや，だれかが自分の良い模範となったときのことにについて，教師が話します（クラスの子供たちのことを話してもよいでしょう）。自分の家族や友達の良い模範となるよう，子供たちに勧めます。

2テモテ3：14－17

聖文はわたしが真理を学ぶのを助けてくれる。

子供たちが聖文を愛するように導くことができれば，聖文の教えが今後何年にもわたって，子供たちの人生を祝福するでしょう。

活動案

聖典を一揃い並べ，それぞれのタイトルページを見せて，子供たちが聖書，モルモン書，教義と聖約，高価な真珠に親しむことができるようにします。あなたが2テモテ3：15－17を読む間，一人の子供にこれらの聖典を持ってもらいます。あなたが聖文を愛している理由を話し，子供たちにも自分たちの気持ちを言ってもらいます。
子供たちに，自分が持っている物の中でいちばん大事なものについて話してもらいます。子供たちはそれを用いてどんなことをするでしょうか。それをどう扱っているでしょうか。子供たちに交代で聖典を持って丁寧にページをめくってもらいます。聖典は，何のためにあるのでしょうか。聖典を大切にしなければならないのはなぜでしょうか。聖文には天の御父がわたしたちに知ってほしいと望んでおられる真理が載っていることを証してください。
「いのりながらみ言葉読む時」（『子供の歌集』66）など，聖文に関する歌に合う動作を，子供たちに考えてもらいましょう。

教義を教える：年長の子供たち

1テモテ4：12

わたしは「信者の模範」になることができる。

テモテは教会の指導者としては比較的若かったものの，パウロは，それでも模範になることができることをテモテに知ってほしいと思いました。あなたは，周りの人たちの良い模範になりたいと子供たちに思ってもらえるよう助けることができます。

活動案

子供たちと一緒に1テモテ4：12を読み，わたしたちが「信者の模範」になれるとパウロが語った5つの分野とは何か，子供たちに尋ねます。子供たちを二人一組に分け，各組に信者の模範となることができるような場面を考えてもらいます。クラスの人たちの前で，その状況をロールプレーしてもらいます。
人々の良い模範になろうとしたときのことを話したい子供がいるか尋ねます。子供たちがあなたにとってどれほど信者の模範となっているかを話し，子供たちが人々の良い模範になっているとあなたが気づいた点を伝えます。

1テモテ6：7－12

永遠にかかわるものはお金よりも貴重である。

世の中では，お金やお金で買えるものが優先されています。天の御父とイエス・キリストのことを常に考えて愛することができるようになってもらうために，子供たちをどう助けることができるでしょうか。

活動案

もし，子供たちが世界中のお金を持っていたとしたら，何を買うか，言ってもらいます。1テモテ6：7－12を子供たちと一緒に読み，お金についてパウロがテモテに教えたことを，子供たちに要約してもらいます。それから，子供たちにもう一度11－12節を読んでもらい，お金よりも価値があるとパウロが言っているものを探してもらいましょう。
この世的なもの（お金，おもちゃ，娯楽など）と，永遠にかかわるもの（家族や神殿など）の写真を並べます。子供たちに，これらの写真を二つの山に分けてもらいます。わたしたちをキリストに近づけてくれるものと，キリストよりも愛すると，わたしたちをキリストから遠ざけるものです。なぜ，「金銭を愛することは，すべての悪の根」なのでしょうか。イエス・キリストのことを常に考えると，なぜわたしたちは幸せになるのでしょうか。

2テモテ3：14－17

天の御父は，わたしたちが誤りではなく真理を知るために聖文を与えてくださった。

聖文について教えるとき，子供たちが神の言葉を心に深く学ぶ経験ができるように励ます方法を探してください。

活動案

子供たちに2テモテ3：15－17を読んでもらいます。4つの標準聖典のそれぞれに記されている物語に関する絵を見せ，何人かの子供たちに，そのうちの1枚の絵を手に取って，その物語を話してもらいます。（絵は，『福音の視覚資料集』や『わたしに従ってきなさい』の資料から見つかります。）その聖典についてほかに何でも知っていることを，子供たちに分かち合ってもらいます。聖文はどのようにして，「救に至る知恵を〔わたしたち〕に与え」てくれるでしょうか。
好きな聖句を教師が分かち合ってください。または，聖句が天の御父とイエス・キリストを信じる信仰を築くのを助けてくれた経験を話しても，結構です。子供たちに，好きな聖句か自分の経験を分かち合ってもらいます。
一人の子供にモロナイ10：4－5を声に出して読んでもらいます。この聖句で，モロナイはどのような約束をしているでしょうか。聖文が真実であるという証をどのようにして得たか，子供たちに尋ねます。定期的に聖文を読んだり，聞いたりして，それが真実であるか神に尋ねるよう子供たちに勧めます。

家庭で学ぶよう励ます

聖文について学んだことを家族に分かち合ってもらい，（必要であれば親の助けを得て）来週クラスで分かち合える聖句を一つ見つけてくるように勧めます。

教え方を改善する

必要に合わせて活動を調整する。この概要を，従わなくてはならない指示として捉えるのではなく，あなたの教える子供たちに何が必要なのかをあなたが深く考えるときに，さらなる霊感をもたらしてくれるアイデアの宝庫として活用してください。教える子供たちの年齢に合わせて，活動をアレンジすることができます。