マタイ 13章；ルカ8章； 13章

「耳のある者は聞くがよい」

これらの章を読みながら，クラスの参加者がたとえのメッセージを理解しようとするときに抱く可能性のある疑問について考えてください。理解するのが難しいかもしれないのは，どのようなことでしょうか。あなたの研究は，彼らの疑問に答えるために，あなたをどのように備えてくれるでしょうか。

印象を書き留める

分かち合うよう招く

「わたしに従ってきなさい—個人と家族用」の「個人の聖文研究を改善するためのアイデア」をクラスで復習してください。クラスの参加者に，マタイ 13章とルカ8章； 13章を研究するために使った方法を分かち合ってもらってください。

教義を教える

マタイ13：1－23

神の言葉を受け入れるために心を備えなければならない。

あなたが教えている人々が種まきのたとえのメッセージを視覚化する助けとして，幾らかの種と，土を入れた植木鉢と，小石を入れた植木鉢をクラスに持って行くとよいでしょう。クラスの参加者の一人に，土を入れた植木鉢と小石を入れた植木鉢にそれぞれ一つずつ種を植えてもらいます。どちらの種の方がよく生長するでしょうか。それはなぜですか。この実物を使ったレッスンは，マタイ13：1－23のたとえとどのように関連しているでしょうか。神の言葉を受け入れるために，自分の心をどのように備えることができるでしょうか。
神の言葉を受け入れるために心を備えるようクラスの参加者を促すために，種まきのたとえをどのように使えるでしょうか。ホワイトボードに，「弟子たち」と「ほかの人々」と書きます。クラスの参加者に，マタイ13：10－17を読んで，救い主が弟子たちとたとえを聞いたほかの人々との違いをどのように述べておられるかを探してもらいます。その後，クラスの参加者に，18－23節を調べて，わたしたちの耳が「聞えにくく」なる，あるいは目が霊的な事柄に対して閉じる原因は何かを探してもらいます。わたしたちは，この時代に，神と神の僕たちからどのような指示を受けていますか。わたしたちはどのような方法で「良い地」を耕しているでしょうか（23節）。
クラスの参加者の何人かに，ダリン・H・オークス長老のメッセージ「種まきのたとえ」（『リアホナ』2015年5月号，32－35）からそれぞれ一項目ずつ教える準備をしてくるよう依頼するとよいでしょう。オークス長老のメッセージによって，このたとえについてのわたしたちの理解がどのように深まるでしょうか。

マタイ13：24－35，44－53

イエスのたとえは，主の教会の発展と行く末と価値について理解する助けとなる。

マタイ 13章にあるイエスののたとえで教えられている教会に関する真理をクラスの参加者が理解できるよう，あなたはどのように助けられるでしょうか。ホワイトボードに幾つかのたとえを書き上げるとよいでしょう（「わたしに従ってきなさい—個人と家族用」の今週の概要と『歴代大管長の教え—ジョセフ・スミス』293－303を参照）。クラスを小グループに分けて各グループに一つのたとえを割り当て，教会の発展と行く末について分かることを探してもらいます。各グループからのすべての意見をまとめる一つの方法として，ホワイトボードに大きな円を描き，その表題を「キリストの教会（「天国」）」とします。各グループは，発表しながら，教会の発展と行く末について分かったことをその円の中に書きます。

天の王国は漁師の網のようなものである。
マタイ13：44－46に記されている，畑にある宝のたとえと高価な真珠のたとえから，教会の一員であることの価値について何を学べるでしょうか。クラスの参加者（あるいは彼らが知っている人々）の中には，多少にかかわらず，教会の会員となるために犠牲を払った人たちがいるかもしれません。クラスの参加者に，教会の一員となるために自分が払った犠牲，あるいはほかの人々が払った犠牲について話してもらいます。その結果として，どのような祝福を与えられたでしょうか。「その他のリソース」にある海軍将校についてのゴードン・ B・ヒンクレー大管長の話を紹介するとよいでしょう。クラスの参加者に，教会のために何を犠牲にするよう促しを感じるか，考えてもらいます。

マタイ13：24－30，37－43

世の終わりに，主は義人を集め，悪人を滅ぼされる。

クラスの参加者が末日聖徒として忠実な生活を続けるのに助けとなる教訓を麦と毒麦のたとえから得られるように，あなたはどのように助けることができるでしょうか。最初に，クラスの参加者の一人に，このたとえとその解釈を要約してもらいます。また，『わたしに従ってきなさい—個人と家族用』の今週の概要にある麦と毒麦の絵を見せると助けになるかもしれません。このたとえには，わたしたちの時代に当てはまるどのような教訓があるでしょうか。主が刈り入れの時まで聖徒と悪人を「両方とも育つままに」されるということを知ることは，なぜ重要でしょうか（マタイ13：30）。悪事が至る所に見受けられるこの状況の中で，どうすれば信仰を強く保てるでしょうか。教義と聖約 86章によれば，このたとえは末日に関するものであるということがさらに分かります。
「その他のリソース」にあるL・トム・ペリー長老の言葉によれば，毒麦はわたしたちの生活に入り込んでくる「邪悪でこの世的な方法」を表しています。クラスの参加者がこのような霊的な毒麦を見分けることのできる方法について深く考える助けとして，幾つかの福音の真理と，偽りのこの世的な考え方や習慣を小さな紙に一つずつ書き，その紙を一つの箱に入れます。その後，クラスの参加者に，幾つかの紙を選んで，どれが真理でどれが偽りか話し合ってもらいます。（これらの真理と偽りの多くは，総大会の話の中で明らかにされています。あなたはそこからアイデアを得られるでしょう。）生活の中で「良い麦を育て」るようにというペリー長老の勧告に，わたしたちはどのように従えるでしょうか。

家庭で学ぶよう励ます

次週の読書箇所には，イエスに従っていたがその後「もはやイエスと行動を共にしなかった」人々のことが述べられているということを伝えるとよいでしょう（ヨハネ6：66）。クラスの参加者に，彼らやほかの人が救い主に忠実に従い続けるために助けとなる事柄を見つけることができると告げてください。

その他のリソース

マタイ 13章；ルカ8章； 13章

「福音は真実です。違いますか。」

ゴードン・ B・ヒンクレー大管長は，アジア出身の最近教会に加入したばかりの海軍将校と語り合った経験について語っています。

「わたしが彼を知ったのは，彼が祖国に帰る直前のことです。〔福音の真理について語り合った後〕わたしはこう言いました。『故国の人々は，キリスト教徒ではありませんね。キリスト教徒として，特にモルモン教徒として帰国されることで，何か支障はありませんか。』

彼は顔を曇らせ，こう語りました。『家族はがっかりするでしょう。家から追い出し，わたしを死んだものと見なすかもしれません。仕事の上でも将来的にあらゆる機会から見放されると思います。』

わたしはこう尋ねました。『福音のためにそれほど大きな代価を，喜んで払うおつもりですか。』

すると，黒い瞳に涙を浮かべたこの青年は……〔顔を〕輝かせ，こう言いました。『福音は真実です。違いますか。』

わたしはこのような質問をしたことを心に恥じながら答えました。『そのとおりです。確かに真実です。』

『それなら，ほかのことを気にする必要はないのではないでしょうか』という言葉が返ってきました。」（「福音は真実です。違いますか」『聖徒の道』1993年10月号，4参照）

良い麦を育てなければならない

L・トム・ペリー長老はこのように教えています。「いにしえより存在するあの全人類の敵は，思いつく限りたくさんの方法を使って，至る所に毒麦をまいています。様々な方法を使って，神聖なわたしたちの家庭内に毒麦を入り込ませているのです。邪悪でこの世的な方法が蔓延していて，その影響を取り除く現実的な手段はないかのように見えます。その影響は，有線や無線の回線を経て，まさにわたしたちの教育と楽しみのために開発された様々な機器に侵入して来ます。麦と毒麦は近くで一緒に成長しています。この畑を管理する僕は，全力を尽くして良い麦を育て，それを強く美しくし，結果的に，毒麦がわたしたちの目や耳に何の影響力も持たないように，養わなければなりません。」（「永続する平安を見いだし，永遠の家族を築く」『リアホナ』2014年11月号， 44）

レッスンを改善する

教義を中心に教えてください。聖文にある基本的な教義に焦点を当ててクラスの話し合いを進めてください。そのために，生徒に前もって聖典を読んでおくように伝え，聖文を中心にした話し合いを行い，また，真実の教義について証を分かち合ってもらいます。（『救い主の方法で教える』20－21参照）