1コリント14－16章

「神は無秩序の神ではなく，平和の神である」

この概要を読む前に，1コリント14－16章を読んでください。クラスの参加者にとってどの真理が助けとなるかについて受けた印象を書き留め，今週中さらなる御霊の導きを絶えず求めるようにしてください。

印象を書き留める

分かち合うよう招く

クラスの参加者に数分間時間を与えて1コリント14－16章を読んでもらい，特に意義深いと感じた聖句を見つけてもらいます。クラスの中からだれかを選んでもらい，その聖句を分かち合い，それを選んだ理由を説明してもらいます。

教義を教える

1コリント14章

聖徒はともに集うとき，互いに教化し合うよう努力するべきである

1コリント14章の中のパウロの教えを使い，どのような人でも教会で互いに教化し合うこと，すなわち，支援し高め合うことができるということをクラスの参加者に思い起こしてもらうとよいでしょう。この章を復習する簡単な方法として，ホワイトボードに「わたしたちがともに集うとき，何を目標とするべきだろうか」というような質問を書くとよいでしょう。1コリント14章から質問への答えを探してもらいます。ほかの考えについてはモロナイ6：4－5や教義と聖約50：17－23に書かれています。探した答えをクラスの参加者が分かち合うときに，クラスとしてこの目標をどれほど達成できていると思うかを尋ねるとよいでしょう。また，ほかのクラスの参加者が分かち合ったことによって教化されたと感じた経験を分かち合ってもらってもよいでしょう。
預言することを求めるようにという教会員に対するパウロの勧告をクラスの参加者が理解する助けとして，「預言する」という言葉の定義を発表してもらうとよいでしょう。あなたかクラスの参加者がホワイトボードにその定義を一つずつ書き，それから『聖句ガイド』や1コリント14：3，31，39－40でのパウロの勧告における「預言する」という言葉の定義を一緒に確認します。これらのリソースから自分の定義に何を付け加えることができるでしょうか。（黙示19：10も参照。）パウロの教えから，わたしたちは教会や家庭で何を行うよう促されるしょうか。

1コリント15章

イエス・キリストが復活されたのでわたしたちも皆復活する

復活に対するクラスの参加者の証を強めるために，1コリント15章にあるパウロの証をどのように活用することができるでしょうか。一つの方法として，クラスを二つのグループに分け，一方のグループに，イエス・キリストが復活しなかったとしたらどのような結果になっていたかを1コリント15章の中から調べてもらうとよいでしょう。もう一方のグループには，主の復活によってわたしたちが受けている祝福を調べてもらうとよいでしょう。その後，それぞれのグループに学んだことをホワイトボードに書いてもらいます。「その他のリソース」にあるD・トッド・クリストファーソン長老の言葉を読んだ後，学んだことのリストに何を付け加えることができるでしょうか。クラスの参加者がこの話し合いの中で御霊を感じる助けとして，復活した救い主の絵を見せるとよいでしょう（『わたしに従ってきなさい—個人と家族用』の「今週の概要」を参照）。
パウロが復活を信じない人々に答えていたことを踏まえ，同様の状況でロールプレイを行うとよいでしょう。例えば，愛する人の復活に対する信仰をどのようにして強めることができるでしょうか。クラスの参加者は1コリント15章から，イエス・キリストの復活の必要性と証拠について説明する助けとなることとして，どのようなことを見つけたでしょうか。ほかにどのような聖句を用いることができるでしょうか。（例えば，ルカ24：1－12，36－46；アルマ11：42－45参照。）
パウロは手紙の中で復活後の3つの栄光の階級について何度か書いています（1コリント15：40－42と2コリント12：1－2参照）。現代の啓示がパウロの教えをどのように説き明かしているかをクラスの参加者が知る助けとして，クラスを3つのグループに分け，各グループに太陽（教義と聖約76：50－70），月（教義と聖約76：71－80），星（教義と聖約76：81－89）の形の紙を渡すとよいでしょう。教義と聖約76章から関連する聖句を読んでもらい，パウロが説明するそれぞれの栄光を受けるためにする必要のあることを分かち合うよう勧めます。（教義と聖約131：1－4；137：7－10も参照）

「日の栄光があ〔る〕」（1コリント15：41）
1コリント15章は聖文中で死者のバプテスマについて書かれている数少ない箇所の一つです（29節参照；教義と聖約128章：18も参照）。クラスの参加者に，先祖のためにバプテスマやほかの儀式を執り行ったときの経験を分かち合ってもらうとよいでしょう。話し合いの一部として，「その他のリソース」にあるウィルフォード・ウッドラフの経験を分かち合ってもよいでしょう。なぜパウロは復活の証拠として死者のためのバプテスマについて語ったのでしょうか。死者のためのバプテスマがなぜ不可欠なのかについて話し合うことが役に立つ場合，「死者のためのバプテスマ」福音のテーマ，topics.lds.orgを参照してください。

家庭で学ぶよう励ます

クラスの参加者に，自分が受けている試練や持っている弱さについて考えてもらいます。コリント人への第二の手紙を読むときに，パウロにとって何が試練に耐える助けとなり，自分の弱さをどのように捉えていたかを学ぶことができると伝えます。

その他のリソース

1コリント14－16章

復活の重要性

D・トッド・クリストファーソン長老は，次のように教えています。

「ナザレのイエスの真の姿および人生についての哲学的な論ばくや疑問を決定的に解明するうえで，復活の持つ意義について，少しの間考えてみてください。もしイエスがほんとうに文字どおりに復活されたのなら，疑いもなく，主は神なる御方であるということになります。普通の人間が死んだ後に自分の中に再び生きる力を持つことはありません。イエスは復活されたので，単なる大工，教師，律法学者，もしくは預言者であったということはあり得ません。イエスは復活されたので，神，まさに御父の独り子でなければならなかったのです。

それゆえ，主が教えられたことは真実です。神はうそをつくことがおできになりません。

それゆえ，主が言われたように，主は地球の創造主なのです。

それゆえ，主が教えられたように，天と地獄は実在するのです。

それゆえ，主が亡くなられた後に訪れた霊界があるのです。

それゆえ，天使が告げたように，主は再び来られて，自ら地上を統治されるでしょう。

それゆえ，すべての人に復活と最後の裁きとがあるのです。」（「イエス・キリストの復活」『リアホナ』2014年5月号，113）

死者のための儀式：「神の御座から一筋の光」

ウィルフォード・ウッドラフ長老は生きている教会員がすでに世を去った先祖の代わりに救いの儀式を受けられると知ったとき，次のように語りました。「まるで神の御座から一筋の光がわたしたちの心に注がれたようでした。心の中で永遠のごとくに広大な視野が開かれました。」また，このようにも述べています。「神はこの原則を人に明らかにされました。そのことを考えると，神が思慮深く，公平で，誠実な御方であられると感じました。最も優れた属性と，感覚と知識を持っておられると感じました。神は愛と憐れみと正義と裁きにおいて矛盾のない御方であられると感じました。また人生でかつてなかったほどに，主への愛を感じました。……死者のためのバプテスマを明らかにする啓示が出されたとき，わたしはハレルヤと言いたくなりました。……

最初に心に浮かんだのは，霊界にいる母のことでした。母が亡くなったのは，わたしが1歳2か月のときでした。」後にウッドラフ長老は，母を父に結び固める機会を得たときのことを次のように語っています。「母は第一の復活にあずかるでしょう。そしてそのことだけで，わたしの生涯におけるすべての労苦が報われるでしょう。」（『歴代大管長の教え—ウィルフォード・ウッドラフ』185－186参照）

レッスンを改善する

教える人のことを知る。まったく同じ人というのはいません。あなたが教える人には異なる背景，考え方，才能があります。それらを活用して，彼らにレッスンに積極的に参加してもらう方法を知るために祈ってください。教える人のことをよりよく理解するならば，有意義で記憶に残るレッスンを行うことができるでしょう（『救い主の方法で教える』7参照）。