2コリント8－13章

「神は喜んで施す人を愛して下さる」

2コリント8－13章を読むとき，あなたが教える人のことを考え，彼らがこれらの章に記されている原則を見つけられるよう助けるための活動を計画してください。その後，ほかのアイデアを見つけるためにこの概要を読んでください。

印象を書き留める

分かち合うよう招く

以下は2コリント8－13章から学んだことをクラスの参加者に分かち合ってもらうための一つの方法です。何人かに，読んだ箇所から好きな言葉を選んでホワイトボードに書いてもらい，クラスの残りの参加者に聖文からそれを探してもらいます。クラスの参加者に，なぜその言葉が自分にとって大切な意味があるかを分かち合ってもらいます。

教義を教える

2コリント8：1－15；9：6－15

聖徒は貧しい人や助けの必要な人に喜んで自分のものを分かち合う

神は聖徒たちに対し，助けが必要な人の世話を助けるよう命じておられ，2コリント8－9章の聖句はその取り組みにおいてクラスの参加者に導きを与えるでしょう。そのような聖句を探す助けとして，ホワイトボードに「わたしたちはなぜ与えるのでしょうか」「わたしたちはどのように与えるべきなのでしょうか」といった質問を書くとよいでしょう。クラスの半分に2コリント8：1－15から答えを調べてもらい，残りの半分に2コリント9：6－15を調べてもらうとよいでしょう。（8章1－15節では，惜しみなく与える人々の例としてパウロがマケドニヤの聖徒について話していることを説明するとよいでしょう。）パウロの教えた原則は，貧しい人や助けの必要な人の世話をよりよくするうえでどのような助けとなるでしょうか。
主が聖徒たちの物質的な必要を満たされる方法をクラスの参加者がよりよく理解する助けとして，「その他のリソース」には幾つかのリソースが載せられています。クラスの参加者の何人かにこれらのリソースのうち，一つかあるいは複数のリソースを読んでもらい，印象に残ったことを分かち合ってもらうよう割り当てるとよいでしょう。クラスの参加者は2コリント8：1－15；2コリント9：6－15から，パウロの時代の聖徒が現代のわたしたちと同じ方法で貧しい人の世話をしていたことを示す記述を見つけられるでしょうか。

2コリント11：13－33

偽預言者は人を欺こうと努めている

コリントの聖徒のようにわたしたちは皆，偽りの教えの影響を受けているため，パウロの「にせ使徒」に関するコリント人への警告を読むことから益を得ることができるでしょう。クラスの参加者に，クエンティン・L・クック長老のメッセージ「イエスの証に雄々しくある」（『リアホナ』2016年11月号，40－43）から，今日わたしたちに影響を及ぼす偽りの教えの例を探してもらうとよいでしょう。あらかじめこのメッセージを読んでもらうようだれかに割り当て，わたしたちを福音から遠ざける「つまずきの石」を避ける方法について何と教えているかを分かち合ってもらいます。今日よく耳にする教えの中で，わたしたちを福音の真理から遠ざけるものとしてほかにどのようなものがあるでしょうか。クラスの参加者に2コリント11：21－33に目を通してもらい，これらの節から真の「キリストの僕」について学んだことを分かち合ってもらいます。

2コリント11：3；13：5－8

わたしたちはイエス・キリストの福音に対する自分の忠実さを「反省」（吟味）するべきである

教会員は時々，人生の問題や困難に押しつぶされそうに感じることがあります。そして，末日聖徒でいることをチャレンジに感じることもあります。「あなたがたは，はたして信仰があるかどうか，自分を反省……するがよい」というパウロの勧告は，あなたとクラスの参加者が「キリストに対する純情と貞操」に焦点を当てる助けとなるでしょう（2コリント13：5；11：3）。 2コリント11：3を一緒に読み，「キリストに対する純情と貞操」という言葉が何を意味するかについて話し合うとよいでしょう。また，イエス・キリストの福音についての新聞の記事を100字以内で書くよう依頼されたときのことをクラスの参加者に想像してもらってもよいでしょう。記事を書く時間を与え，書いたことをお互いに分かち合ってもらいます。助けが必要な場合，ヨハネ3：16－17；3ニーファイ27：13－21；『真理を守る』162を参照してもらうとよいでしょう。自分が福音の基本的な原則に対して忠実でいるかどうかをクラスの参加者に考えてもらいます。
よりよい僕になるために自分の人生をよりシンプルにする方法についてクラスの参加者が「反省」する助けとして，「その他のリソース」にあるディーター・F・ウークトドルフ長老の言葉を分かち合うとよいでしょう。「福音の基本的な教義や原則に目を向け，それを生活に応用することに集中」するようにというウークトドルフ長老の勧めを実践する方法について話し合ってもらうとよいでしょう。信仰に忠実であり続けるために反省する方法について，クラスの参加者はほかにどのようなアイデアを持っているでしょうか。

2コリント12：5－10

救い主の恵みは，わたしたちが自分の弱さの中に強さを見いだすために十分である

身体的な障がいから解放されるように祈ったにもかかわらず，祈りがこたえられなかったと感じている友達に何と言葉をかけますか。クラスの参加者に，2コリント12：5－10を黙読しながらこの質問について考えてもらいます。その後，これらの節から得られた考えのうち，この状況の助けとなるものを分かち合ってもらいます。イエス・キリストの恵みを通して弱さの中に強さを見いだした経験について分かち合ってもらってもよいでしょう。その経験は彼らの人生にどのような影響を与えましたか。

家庭で学ぶよう励ます

ガラテヤ人への手紙を読むようクラスの参加者を励ますため，福音から離れてしまった知人がいるかどうか尋ねるとよいでしょう。そのような人がいる場合，福音から離れてしまったガラテヤ人に戻って来るよう招いたパウロの方法について読みたいと思うことでしょう。

その他のリソース

2コリント8－13章

貧しい人や助けが必要な人を助ける主の方法

モーサヤ4：16－27；アルマ34：27－29；教義と聖約104：14－18
『手引き第2部—教会の管理運営』（2010年），6.1
「什分の一と献金」『若人の強さのために』（2011年），38－39
賛美歌：「主の恵み，人にも分かたん」「われ主を愛して」「今日われ善きことせしか」（『賛美歌』138番，134番，137番）
福音のテーマ「福祉」topics.lds.org

わたしたちはよりシンプルな方法で福音に従った生活を送ることができる

ディーター・F・ウークトドルフ管長はこのように教えています。

「兄弟姉妹の皆さん，福音に従った生活は複雑である必要がないのです。

実に簡単でまっすぐな道なのです。次のように説明できるでしょう。

神の言葉を熱心に聞くことにより，神を信じ，神の約束を信頼できるようになります。
神を信頼すればするほど，わたしたちの心は神と互いに対する愛で満たされます。
神を愛しているので，神に従い，神の言葉と一致した行動を取りたいと願うようになります。
神を愛しているので，神に仕えたいと望み，人々の生活を祝福し，貧しい人や助けが必要な人々を助けたいと願うのです。
主の弟子としての道を歩めば歩むほど，神の言葉をさらに学びたいと願うようになります。

このようにして，一歩がまた次の一歩につながり，ますます信仰と希望と慈愛が増し加えられていきます。

福音は美しいまでにシンプルであり，美しいほどにわたしたちに益を与えてくれます。

兄弟姉妹の皆さん，福音はあまり自分の益になっていないと考えたことが一度でもあるなら，一歩下がって少し高いところから自分の生活を吟味し，主の弟子としての取り組み方をシンプルにしてください。福音の基本的な教義や原則に目を向け，それを生活に応用することに集中してください。神は皆さんが充実した人生を送れるように導き，祝福してくださること，また福音が皆さんにもっと益を与えてくれることを約束します。」（「すばらしく益になっています！」『リアホナ』2015年11月号，22）

レッスンを改善する

家族と協力する。「良きにつけ悪しきにつけ，個人に最も大きな影響を与えるのは，普通その人と一緒に暮らしている人たちです。ですから，〔家族と〕一緒に取り組むときに，クラスの生徒を強めようとする皆さんの努力は最も良い結果をもたらすでしょう。家庭は福音に従って生活し，福音を学ぶうえで中心となる場所だからです。」（『救い主の方法で教える』8）