人々が計画を立てるとき，どのように支援できるでしょうか

教会の指導者であるあなたには，ポルノグラフィーの使用で苦しんでいる個人と，その伴侶，両親，そのほかの関係者に支援を提供するという，独特な機会が与えられます。あなたの支援によって，ポルノグラフィーの使用にしばしば伴う恥じる気持ちが和らげられるかもしれません（ウェンディー・ウルリヒ「弱さは罪ではない」『リアホナ』2015年4月号，20－25参照）。

ポルノグラフィーの克服に向けた個人的な計画を立て，それに従うことによって，多くの人が成功を収めています。ポルノグラフィーを見ている本人と，その伴侶や家族，どちらの側にも癒しを見いだすための個人に合わせた計画が必要となる場合があります。個人の啓示を求め，答えを見いだし，自分の計画を立ててそれに従うことは，それぞれの個人の責任です。あなたは指導者として，計画を立てる個人を励まし，支援することができますが，計画を立ててその効果を評価することは本人の責任です。

本人やその伴侶，家族との霊感に基づく会話を通じて，あなたはこの困難な課題の克服に向けた計画を立てられるよう彼らを励ますことができます。本人が変化に向けた計画を立てるとき，あなたは以下のような方法で支援を行えます。

キリストに焦点を当てる
ほかの人たちに参加してもらう
適切なリソースを利用する

キリストに焦点を当てる

個人が前に進めるよう助けるためのアプローチは多くありますが，あなたの指導者としての役割は，人々がキリストのもとに行き，霊的な癒しを見いだし，神との和解と自分の行いにより傷つけてしまった相手との和解を求めるのを助けることです。

計画を立てるよう個人を励ますときは，その人が天の御父とイエス・キリストを信じる信仰を強められるよう助けることに努めてください。天の御父に従順であることでもたらされる祝福を認識できるよう，人々を助けてください。イエス・キリストの贖罪のもたらす祝福の効力を受けることと，聖約を守ることを勧めてください。計画の実行や改善の際に御霊の導きを求めるよう勧めてください。

個人が救い主に頼れるよう助けることに努めてください。救い主は強さの究極の源であり，究極の知恵をお持ちです。救い主はわたしたち一人一人を個人的に御存じであり，愛しておられます。個人が主に頼るとき，その人はこの問題への対応方法に関する導きを受け，主はその人を教え導いてくださいます。個人と伴侶を支援する方法や，彼らが救い主との関係を築けるよう助ける方法について霊感を求めてください。

ほかの人たちに参加してもらう

ポルノグラフィーの使用は隠れたところで深刻になり，しばしば恥じる気持ちを生じさせます。ほかの人たちとつながりを持つよう勧めることは，本人が励ましを受ける助けになるかもしれません。自分たちを励まし成長を促してくれる人たちから成る支援体制を，本人と伴侶の両者で築き上げることが重要です。

どのような程度と種類の支援が求められるかは，本人に特有の要因によって決まります。ポルノグラフィーを数回しか見ていない人は，問題を取り除くのに必要な時間や外部の助けが比較的少なく済むかもしれません。本人の伴侶についても，同様のことが言えるでしょう。しかし，伴侶に知られないまま長期間にわたってポルノグラフィーを見てきた人や，露骨なポルノグラフィーに手を出すようになった人の場合は，恐らくより多くの時間と助けが必要になります。またその伴侶にも，より多くの時間と助けが必要になるかもしれません。

家族

愛，支援，導きが家族からもたらされることがあります。ポルノグラフィーの問題への対処に当たって伴侶，両親，親戚の力を頼るよう本人に勧めてください。しかし，本人は家族が感じているかもしれない苦痛についても考慮すべきです。本人には，支援する準備ができている家族から支援を求めるよう勧めてください。一般的に，ポルノグラフィーの使用は隠れたところで深刻になるため，慎重に打ち明けることは，回復のための有効な要素となる場合があります。夫婦，または婚約や真剣な交際をしているカップルの場合，打ち明けることは必須です。

適切なリソースを利用する

個人のポルノグラフィーの使用を引き起こす要因は多数あることがよくあります。霊的な治療法は重要ですが，本人が必要とする助けはそれだけではないかもしれません。生物学的要因，心理学的要因，社会的影響といった，生活におけるほかの要因にも対処する必要があるかもしれません。生活におけるこうしたそのほかの影響に対処するためにどのような種類の助けが必要か考えるよう，本人に適切な形で勧めてください。これには信頼できるウェブサイト，医療専門家，メンタルヘルス専門家のようなリソースからの助けを求めることが含まれる場合があります。

専門家

医療専門家やメンタルヘルス専門家が求められる場合もあり，本人が自身の生活からポルノグラフィーを排除するため大きな努力を払っているにもかかわらずあまり成果が上がらなかったときは，特に必要とされます。この種の助けは，伴侶が信頼への裏切りに向き合う際にも必要となるかもしれません。ポルノグラフィーを克服する計画に加わってもらう人を選ぶときは，だれであろうと福音の標準を快く受け入れる人にするべきです。

テクノロジー

様々なオンラインツールが，ポルノグラフィーを見ることへの誘惑を退けるための助けになるかもしれません。ChurchofJesusChrist.orgの“Addressing Pornography（ポルノグラフィーに対処する）”セクション，『支援ガイド：立ち直ろうとする人の配偶者と家族への助け』，教会のメディアチャンネル，fightthenewdrug.orgなど，有益な情報が提供されているものがあります。一部のデジタルリソースは，アクセスの監視やブロックを実行するフィルターなどの介入機能を提供しています。またそのほかにもfortify.comのようなリソースは，系統立てられた介入機能を提供しています。

効果的な計画の要素

個人が計画を作成するときは，以下を検討するよう勧めてください。

計画を書き出し，具体的な活動や目標を明確に定めます。続いて，必要に応じて計画を分かち合ったり，評価したり，調整したりします。
挫折に直面しても熱心に取り組み続けるための方法を見つけます。
信頼できる家族，友人，教会指導者に進捗を報告するための報告責任計画を作成します。報告は必ずしもビショップに行う必要はありません。
計画の評価とフォローアップのために，伴侶，両親，それ以外の家族，そのほかの人を招きます。計画がどの程度うまくいっているかについてだれかに定期的に報告することが助けになる場合もあります。（See “What do I need to focus on to overcome my pornography habit?”参照。）