セミナリー
第70課―マスター教義の実践4:霊的な知識を得るための原則を応用する


「第70課―マスター教義の実践4:霊的な知識を得るための原則を応用する」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「マスター教義の実践4」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第70課:教義と聖約51-57章

マスター教義の実践4

霊的な知識を得るための原則を応用する

マスター教義は,生徒がイエス・キリストとその福音の上に生活の礎を築くのに役立ちます。この課では,マスター教義聖句と,その聖句が教える教義を学ぶ機会を生徒に提供します。生徒はまた,霊的な知識を得るための神聖な原則を学び,その原則を応用します。

学習活動案

マスター教義の復習:応用する

以下の質問は,生徒がマスター教義聖句の教えを実生活に応用する方法を学ぶ練習をするのに役立つでしょう。必要に応じて,生徒がこれまでに学んだマスター教義聖句に関連する質問を作成するとよいでしょう。

生徒に,焦点を当てたいと思う質問を一つ選んでもらいます。

  • わたしが良い人だった場合,どの教会に入るかは重要でしょうか。

  • 個人的に啓示を受けたかどうかは,どうすれば分かるでしょうか。

  • なぜ友人や家族に福音を分かち合うべきなのでしょうか。

  • どうして総大会に参加する必要があるのでしょうか。

  • どうすればイエス・キリストとのきずなを強くすることができるでしょうか。

次の活動は,少人数のグループかクラス全体で行ってください。

学ぶことができるスキルの一つは,聖文を実生活での状況に応用する方法です。上記の質問のそれぞれについて,疑念を抱いている人の助けになるマスター教義聖句を一つ選んでください。マスター教義聖句と重要語句のリストについては,『マスター教義に関する基本文書』(2023年)を参照してください。

各質問の答えには,一つ以上のマスター教義聖句が含まれていなければならないことを,生徒が理解しているか確認してください。

生徒がそれぞれ,自分が選んだ状況に当てはまるマスター教義聖句を見つける時間を十分に取った後,次のような質問をして見つけた事柄について話し合います:

  • あなたが焦点を当てた状況に当てはまると感じるマスター教義聖句はどれですか。

  • これらのマスター教義聖句は,その状況にどのように役立つでしょうか。

何人かの生徒に,自分が選んだ聖句と,そのような疑問を持つ人にその聖句がどのように役立つと思うのかを発表してもらうとよいでしょう。

レッスンの後半でマスター教義の実践練習に十分に時間を取れるよう,この活動は10-15分以内で終わらせるように計画してください。

生徒がマスター教義聖句を応用するのに役立つ方法に関して,その他のアイデアが付録の「マスター教義の復習活動」の項に記載されています。

霊的な知識を得るための原則を学び,応用する

レッスンの残りの部分では,生徒が霊的な知識を得るための原則を現実の状況に応用できるようにすることに焦点を当てます。以下のシナリオを作成する前に,まず霊的な知識を得るための原則を復習するよう生徒に勧めるとよいでしょう。推奨される復習活動は,付録の「マスター教義の復習活動」の項に記載されています。これらの原則は,『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第5-12段落に記載されています。

シナリオを作成する

生徒が霊的な知識を得るための原則を応用するのを助けるために,結婚や家庭を築くことについて不安を抱いている人についてのシナリオをクラス全体で作成してみましょう。

生徒に,結婚や家族について聞いたことがありそうな考えをホワイトボードに書いてもらうとよいでしょう。生徒に,関連性があり,シナリオを作成するのに役立つと感じる項目を,このリストから一つ選んでもらいます。生徒に,そのような不安を抱いている設定の人名前を決めてもらい,詳細を追加して,自分や知人が直面しそうな実際の状況のように感じられるようにしてもらいます。

以下はシナリオの例です:

トロイの両親は,彼が幼いころに離婚しました。トロイは両親のどちらとも仲良くしていますが,両親はいずれも,結婚しなければよかったと思っているようにトロイには感じられます。彼はまた,たくさんの夫婦げんかやストレスも目にしてきました。彼は,結婚に価値があるかどうか,疑問に思っています。彼は,自分が結婚したいかどうか,よく分かりません。

ディスカッション・スペース

シナリオを使って霊的な知識を得るための原則を実践する一つの方法は,問題を見つけ出し,解決方法をブレインストーミングすることです。次のような話し合いのヒントを,教室中に配置するとよいでしょう。生徒を少人数のグループに分けて,各スペースの課題に取り組んでもらうとよいでしょう。

一つのスペースで課題に取り組む時間を十分に取った後,グループには別のスペースに移ってもらい,生徒の全員が,霊的な知識を得るための3つの原則を応用する練習を行えるようにしましょう。クラスが作成したシナリオに基づいて,与えられている話し合いの質問を調整するとよいかもしれません。

スペース1

課題:どのような視点が,結婚や家族に対するこの人の気持ちに影響を与えているでしょうか。この状況で,永遠の視点から見ることが難しいのはなぜだと思いますか。

助ける方法の例:この人に,天の御父の救いの計画について何を理解してほしいと思いますか。永遠の視点は,あなたが見つけた課題にどのように役立ちますか。

『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第8-10段落を復習し,さらに役立つ真理の記述を見つけてください。

スペース2

課題:この人は,どこでそのような考えに遭遇したのでしょうか。そのような考えが説得力を持つのはなぜでしょうか。

助ける方法の例:結婚と家族に関する情報を求めるときに,神が定められた情報源に頼ることが大切なのはなぜでしょうか。この状況に役立つ聖句または預言者の言葉を一つか二つ見つけてください。

『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第11-12段落を復習し,さらに役立つ真理の記述を見つけてください。

スペース2では,見つけた聖句や預言者の言葉を書くカードや付箋を生徒に配付し,書いたものをホワイトボードに貼ってもらうとよいでしょう。生徒が3つのスペースを回り終えたら,何人かの生徒に,選んだ聖句や預言者の言葉が,なぜこのシナリオの中の人の助けになるのかを発表してもらうとよいでしょう。

生徒が参照聖句を見つけるのに助けが必要であれば,創世1:282:241コリント11:11教義と聖約42:22-2549:15-17131:1-4などの聖句をホワイトボードに示してもよいでしょう。

スペース3

課題:どのような理由で,この人は信仰をもって行動することが難しくなっているのでしょうか。

助ける方法の例:この人に,信仰をもって行動するために何をするよう招きますか。その行動をすると,この人はどのようにイエス・キリストに対する信頼を深め,これらの困難を乗り越えていけるでしょうか。

『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第5-7段落を復習し,さらに役立つ真理の記述を見つけてください。

あなたが学んだこと

以下の質問は,話し合いや学習帳の活動で使うことができます。

  • 今日学んだことから,結婚と家族に関する天の御父の教義について疑問を持っている人に,何を伝えますか。

  • 霊的な知識を得ることについて学んだことの中で,福音に関する疑問に答えるのに役立つものは何ですか。

福音について疑問を抱くのは普通のことであることを生徒に思い起こしてもらうとよいでしょう。個人的な疑問や懸念に対処するために,霊的な知識を得るための原則を使うことによる力について,あなたの気持ちを生徒に伝えるとよいでしょう。