レッスン2
神殿に参入するにはふさわしさが必要
目的
神殿参入にはふさわしさが必要であることを理解できるように助ける。
準備
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神殿推薦状を受ける過程について説明してくれるように,事前に余裕をもって,ビショップまたは支部会長に依頼しておく。これに関する参考資料は〔9-10〕ページの「神殿推薦状を受ける手続きは祝福である」の項にある。もしビショップまたは支部会長が出席できない場合は,顧問の一人に頼んで紹介してもらってもよい。
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以下の引用を黒板またはポスターに書く。「わたしはすべての教会員の方々に,主イエス・キリストの生涯と模範に……さらに注意を払って生活するようにお勧めします。」(ハワード・W・ハンター大管長「尊く,大いなる約束」『聖徒の道』1995年1月号,9)
レッスンの提示
開会の祈りをしてもらう。
質問があるかどうか生徒たちに尋ねる。
神殿に参入する人は,福音に従って生活し,戒めを守ることによって,天の御父とイエス・キリストへの信仰を表さなければならないことを説明する。道徳的な清さを保ち,
道徳的な清さ
主と主の預言者たちが,道徳的な清さの重大さを繰り返し教えたことを説明する。ヒンクレー大管長は次のように教えている。「わたしたちは,婚前の純潔と,既婚後も完全な貞節を守るべきであると信じています。要約するとそういうことです。それは幸せな生活への道です。また喜びへの道でもあります。それは心に安らぎを,そして家庭に平安をもたらします。(「『それは,片すみで行われたのではない』」『聖徒の道』1997年1月号,57)
次の聖文を一緒に読む。
教義と聖約42:22-24(主は
教義と聖約121:45(主はわたしたちに,「絶えず徳であなたの思いを飾るようにしなさい」と命じられた。)
1テモテ4:12(わたしたちは純潔の模範とならなければならない。)
1ニーファイ10:21(清くない者は神と住むことができない。)
信仰箇条1:13(わたしたちは純潔と徳高くあるべきことを信じる。)
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主は,どうしてこれほど道徳的な清さを強調なさるのでしょうか。
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周りの世の中では,不道徳がどのような結果を生じているのでしょうか。道徳的に清い生活を送ることで,どのような祝福が得られるでしょうか。
黒板またはポスターに書いた引用に生徒の注意を向ける。(本課の「準備」の項参照)。
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わたしたちとわたしたちの子供がこの世の誘惑に抵抗し,道徳的に清い生活を送るうえでこの助言はどのように役立つでしょうか。
什 分 の一
教義と聖約119:4を読んでもらう。
大管長会は正しい什分の一について次のように説明していることを指摘する。「わたしたちの知るかぎり,什分の一に関する最も簡潔な言葉は主御自身の言葉です。主は,教会員に『毎年彼らの得る全利益の10分の1』を納めるべきであると教えておられます。これは収入を意味すると理解されています。」(大管長会からの手紙,1970年3月19日付)什分の一基金は,集会所や神殿の建設,伝道活動の支援,そして地上に神の王国を建設するために用いられる。
ジェームス・E・ファウスト管長の次の言葉を紹介する。
「什分の一は,貧富を問わず,世界中に住む各会員の幸福と豊かさの土台となる基本原則です。什分の一は犠牲の原則であり,天の窓を開く
生徒とともに以下の聖句を検討する。
レビ27:30(什分の一は主のものであって,主にとって聖い。)
マラキ3:8-11(什分の一を納めなければ,主から盗んでいるのである。主は,什分の一を納める人を豊かに祝福される。)
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什分の一を納めて,どのような祝福を受けましたか。
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什分の一を納めないと,どうして神から盗むことになると思いますか。(教義と聖約104:14)
教会員は全員,ビショップまたは支部会長と毎年什分の一の面接をし,什分の一の完納者かどうかを申告するように求められることを説明する。この面接は,会員にとってこの大切な戒めをどれほどよく守っているか自己診断する機会になる。
知恵の言葉
主は神殿参入の前に,霊と肉体の両面でわたしたちの生活を,汚し,不健康にする習慣を捨てるように望んでいらっしゃることを説明する。
次の聖句の中から必要なところをすべて読む。
1コリント3:16-17(わたしたちの肉体は神の宮であり,汚してはならない。)
教義と聖約89章(この啓示は知恵の言葉として知られている。1-9節は肉体に取り入れてはならない物,10-17節は体に益になる物を教え,そして18-21節には戒めを守る人たちへの主の約束が記されている。)
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現在の世の中で,知恵の言葉にある戒めを破るような影響を与えるものに,何があるでしょうか。
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自分や子供たちが主の健康の律法を守れるようにするには,どうしたらよいでしょうか。
教義と聖約29:34を読んでもらう。
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知恵の言葉への従順は霊的、肉体的にどのような点で祝福になると思いますか。
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これらの戒めを守って受ける「知識の大いなる宝」には(教義と聖約89:19)どのようなものがありますか。
ボイド・K・パッカー長老の次の言葉を紹介する。
「皆さんが霊的に何を学ぶかは,ある程度,自分の肉体をどう扱うかにかかってきます。だからこそ知恵の言葉が非常に大切なのです。
啓示によって禁じられている習慣性のある物質,つまり,茶,コーヒー,酒,たばこなどは,ほかの中毒性のある薬物と同じように,天との霊的なコミュニケーションに要する繊細な感覚を鈍らせてしまいます。
知恵の言葉をないがしろにしないでください。この戒めを守る人々に約束された『知識の大いなる宝,すなわち隠された宝』を受ける機会を,そのような態度のために失うかもしれないからです。知恵の言葉を守れば,肉体の健康にも恵まれます。』(「個人の啓示-
安息日
出エジプト20:8-11を一緒に読む。
主の民は,いつの時代にも安息日を
教義と聖約59:9-13を読んでもらう。
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安息日を聖く守るおもな理由として,主は何を挙げられたでしょうか。
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安息日を遵守するうえで教義と聖約59:9-13はどのような導きを与えてくれるでしょうか。
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安息日を正しく遵守する人々に約束されている祝福にはどのようなものがあるでしょうか。
この話し合いの一部として,ジェーム・E・ファウスト長老の教えた以下の原則を紹介する。
「主はなぜ安息日を守るように命じておられるのでしょうか。その理由は少なくとも3つあります。まず肉体の休息のためです。……
わたしの考える2番目の理由は,それよりもはるかに重要です。わたしたちは霊性を新たにし,強める必要があるのです……
3番目の理由は最も大切です。それは戒めを守ることによって,神に愛を示すことにほかなりません。救い主を愛しているというだけで,ほかに理由もなく戒めを守る人は幸いです。」(「主の日」『聖徒の道』1992年1月号,39)
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安息日を
聖 く守ることによってどのような祝福があなたの生活にもたらされましたか。
神殿推薦状を受ける手続きは祝福である
会員は神殿に行けるようになる前に,一人一人が神殿推薦状を受けるにふさわしいと認められなければならないことを説明する。次の引用に述べられているように,この推薦状を受ける手続きは,一人一人の人生にとって恐らく祝福になる。
「ビショップは個人的なふさわしさについて質問する責任があります。教会員にとって,この面接を受けることはとても大切です。なぜなら,それは聖任された主の
初めて神殿推薦状の発行を希望する人たち,ならびに神殿結婚を計画している人たちには,ビショップまたは支部会長,ステーク会長または伝道部会長が面接を行うことを説明する。推薦状の更新の場合,ビショップリック,およびステーク会長会の顧問も面接できる。
ここで,ビショップか支部会長または顧問の一人に神殿推薦状について説明してもらう。説明する人は,複数の人々を前にして実際の面接時の質問そのものを読んではならない。しかし,神殿推薦状の面接がどんなものなのかという概念を伝えるのは差し支えない。以下の言葉と参考にしてもよい。
神殿推薦状の発行を希望する会員は,天の御父と主イエス・キリストと聖霊について
推薦状の発行を希望する人々は,
また,清く徳高い生活を送り,主の貞潔の律法を守っていなければならない。この律法では,法的に正しく結婚している配偶者以外の何者とも性的な関係をもつことを禁じている。家族との関係において,霊的にも肉体的にも,福音の原則と一致した生活を送っていなければならない。人に霊的,肉体的,精神的あるいは、情緒的虐待を行っていてはならない。
進んで罪を告白し,その罪を捨てなければならない。道徳的な罪,家族の虐待,背教したグループや慣行への参加,あるいは深刻な法律違反などの重大な罪は,神殿推薦状の面接を受ける前の時点でビショップまたは支部会長に告白されなければならない。もし,すべての人に与えられているキリストの光,つまり良心に照らして,ある問題をビショップと話すべきかどうか迷うなら,恐らくビショップまたは支部会長と話すべきだろう。
離婚経験のある人たちは,神殿推薦状の発行を受ける前にビショップ,支部会長とステーク会長,伝道部会長から許可を受けなければならない。経済的な責任を遅滞なく果たすことも含め,離婚後も裁判所の裁定事項を常に守っていなければならない。
神殿推薦状の発行をお願い出る会員はビショップリックの一員または支部会長との面接後,ステーク会長会の一員または伝道部会長と面接を受けなければならない。このような手続きが必要であることについて疑問を抱く人もいるかもしれない。神殿推薦状の発行を願い出るというのは,とりもなおさず主に神殿参入の許可を求めることである。つまり,わたしたしは,主の権能を持つ
まとめ
神殿に参入するのにふさわしくなることと,有効な推薦状を常に携帯することの大切さを強調するために,以下のハワード・W・ハンター大管長の言葉を検討する。
「わたしは,……すべての教会員の方々に,主の神殿を,教会員であることの崇高な象徴とし,最も聖なる聖約を交わす至高の場所として確立するようにお勧めいたします。……わたしも,神殿に参入するふさわしさをすべての教会員が身に付けるよう,心から願っています。また,神殿が近くにないために,すぐにあるいは頻繁に参入できないとしても,すべての成人会員がふさわしい生活をし,有効な神殿推薦状の発行を受け,所持できるように願っています。」(「教会員の大いなる象徴」『聖徒の道』1994年11月号,3,6)
神殿参入にふさわしい状態を保って生活をするときに得られる祝福について,自分の
閉会の祈りをしてもらう。