「長期的な食糧と水の貯蔵」『緊急時の備え』（2023年）

長期的な食糧と水の貯蔵

はじめに

自然災害，経済的苦難，病気などの緊急時に備えて，長期的な食糧貯蔵品や水の貯蔵を準備しておくことは，個人や家族にとって重要です。そのような緊急事態はしばしば食糧や水の供給に影響を及ぼすことから，長期的な食糧や水の貯蔵を準備することで，困難な時に備えることができます。

末日聖徒イエス・キリスト教会の一員として，わたしたちは長期的な食糧貯蔵を徐々に構築するよう奨励されています。「困難が来たときに，わたしたちが自分自身や隣人の世話をし，人々を助けるビショップに協力できるように，〔天の〕御父は愛をもって，わたしたちに『すべての必要なものを用意しなさい』（教義と聖約109：8参照）という戒めを与えられました。」（『すべての必要なものを用意しなさい：家庭貯蔵』2）

長期的な食糧供給は状況によって異なるかもしれませんが，これらの長期的な指針や提案の幾つかに従うことによって，自分自身の緊急時の食糧を徐々に蓄えるために何ができるかを考えてください。

30年以上貯蔵できる食品

乾燥豆，小麦，米，乾燥パスタなどの主食は，きちんと密封し，涼しく乾燥した場所に保管すれば，30年以上の貯蔵も可能です。適切な容器に入れて，室温またはそれ以下（摂氏24度またはそれ以下）の湿気の少ない状態で貯蔵されている食品は，最近の科学的研究の成果により，以前に考えられていたよりも長く栄養を保ち，食用に供することができるとされています。多くの食品の推定保存期間が30年以上に延びています（下にある保存期間の新たな推定年数表を参照してください）。研究によると，長期保存された後でも，これらの食品は緊急時の生命維持に役立ちます。

食品	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年）
食品小麦	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 30+
食品白米	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 30+
食品トウモロコシ	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 30+
食品砂糖	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年）不明
食品インゲン豆	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 30
食品押しオート麦	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 30
食品パスタ	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 30
食品ポテトフレーク	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 30
食品スライスりんご	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 30
食品スキムミルク	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 20
食品乾燥ニンジン	新しい「生命維持のための」消費期限見積もり（単位：年） 10

長期的な食糧貯蔵には推奨されない乾燥食品

長期的な食糧貯蔵に含める食品を決定する際には，食品は乾燥したもの（水分が約10％またはそれ以下）でなければならないことを覚えておくことが大切です。長期的な食糧貯蔵に含めるべきではない乾燥食品を幾つか挙げます：

精白大麦	乾燥肉（ジャーキーなど）
乾燥させた卵	ナッツ
全粒小麦粉	玄米
製粉した穀物（押しオート麦以外）	黒砂糖
グラノーラ	乾燥させた野菜や果物（折り曲げたときポキンと折れるくらい内部まで十分に乾燥していない場合）
瓶詰や缶詰のバター	チョコレート

長期的な食糧貯蔵に含めるべきそのほかの食品

「30年以上貯蔵できる食品」セクションの表に記載されている食品の貯蔵に加えて，砂糖，脱脂粉乳，塩，重曹，調理用油などの食品を長期的な貯蔵に追加するとよいでしょう。必要な栄養素を摂取するために，ビタミンCなどの必須栄養素を含む食品も貯蔵してください。

一人当たりどの程度の長期的な食糧貯蔵が必要か

長期的な食糧貯蔵にはどのくらいの費用がかかるか

費用はどこで，どのように貯蔵する食糧を購入するかによって異なります。極端になるべきではないということを覚えていてください。例えば，食糧貯蔵をすべて一度に用意するために負債を抱えることは避けてください。長期的な食糧貯蔵を徐々に蓄え，時間をかけて全体的な費用を分散させてください。

水を長期間貯蔵するには

もし水が信頼性のある，前処理された源から直接供給されているなら，さらに浄化する必要はありませんが，そうでない場合は，利用前に水を浄化してください。清潔な食品用容器に保存する場合，塩素消毒された都市水道水はさらに処理する必要はありません。塩素消毒されていない水は漂白剤で処理する必要があります。水4リットル（1ガロン）につき，8滴の家庭用液体塩素系漂白剤（5－6パーセントの次亜塩素酸ナトリウム）を加えます。その際に使用できるのは，増粘剤，香料，添加物が入っていない，家庭用漂白剤に限ります。水は丈夫で漏れを防ぐ，破損しにくい容器で貯蔵してください。ジュースによく使われているブラスチックボトルでもよいでしょう。水の入った容器は，火の気や直射日光を避けて保存しましょう。水の貯蔵と浄化についてさらに学びましょう。

長期的な食糧貯蔵の条件

貯蔵品の寿命は以下の状況によって著しく影響を受けます：

温度：貯蔵品はできるだけ常に摂氏24度以下で保存してください。貯蔵場所の温度が高くなったら，必要に応じて食品を入れ替え，質を保つようにしましょう。
湿度：貯蔵場所は乾燥した状態を保ってください。容器が直接床に触れないようにして，空気の循環を良くするとよいでしょう。
光：プラスチックボトルに入っている調理用油や食品に光が当たらないようにしてください。
虫および齧歯類の動物：アルミパウチまたはプラスチックボトルに入っている食品を齧歯類の動物や虫の被害から守ってください。パウチは，齧歯類の動物からの保護は保証されていません。齧歯類の動物やそのほかの有害な動物の被害に遭う可能性がある場所に貯蔵している場合は，パウチに入れた食品をそれらの動物から確実に保護できる容器に入れてください。

長期的な貯蔵のための推奨される容器

家庭で食糧を貯蔵する場合は，以下の長期的な食糧貯蔵用容器を推奨します：

アルミパウチ（教会の配送サービスを通して入手可能）
ペットボトル（小麦，トウモロコシ，豆類などの乾燥食品用）

長期保存用のペットボトル

PETE（ポリエチレンテレフタレート）プラスチック製のボトルは，脱酸素剤を用いて穀物などの食品を貯蔵することができます。ペットボトルとは，容器に記されたリサイクルマークの下にPETEまたはPETと記されているものを指します。ペットボトルは常温で保存できる白米などを短期間（5年以内）貯蔵するのにも使用できます。

これらの容器は，脱酸素剤を用いると食品媒介性の害虫の侵入を防ぎ，食品の栄養価や味を保つのに役立ちます。一定の環境下であれば，小麦，乾燥豆など，腐敗する可能性が低い乾燥食品の長期保存用にプラスチック容器を用いることもできます。

長期的な食糧貯蔵のためのアルミパウチ

FAQ（よくある質問）

家庭貯蔵センターや配送サービス，オンラインのstore.ChurchofJesusChrist.orgで購入できるパウチはどのようなタイプですか？

パウチはプラスチックとアルミニウムの薄い膜を何層にも重ねて作られています。厚さは7ミル（178ミクロン）で，食品を湿気や虫から守ります。
どのような食品をパウチに入れることができますか？

パウチで貯蔵できる食品は，乾燥しており（水分が約10パーセントまたはそれ以下），常温で保存可能な，油分の少ない食品です。水分のある食品を低酸素パッケージで保存すると，ボツリヌス中毒を起こす可能性があります。
一つのパウチにどれくらいの量を入れられますか？

各パウチには，1ガロン（4リットル）の食品が入ります。重量は食品によって異なります。小麦は7ポンド（3.2キロ），白米は6.8ポンド（3.1キロ），脱脂粉乳は5ポンド（2.3キロ）入ります。
パウチのアルミニウムは食品に影響を及ぼしませんか？

影響はありません。食品基準に合ったプラスチックの被膜があるので，食品が直接アルミニウムに触れることはありません。食品を水分と酸素から保護するために，金属性の遮断材が重要な役割を果たします。
パウチを密封する最良の方法は何ですか？

パウチはインパルスシーラーを使って密封します（関連する指示を参照）。アイロンや家庭用の加熱器具では十分に密封できません。特に，小麦粉や粉ミルクのような粉末の食品には不向きですので，家庭用の加熱器具は使用しないでください。福祉サービスが用いているインパルスシーラー（American International Electric AIE 305 A1およびMercier ME 305 A1）は，シールの幅が3/16インチ（5ミリ），開口部の幅が11.5インチ（305ミリ），厚みが8ミル（205ミクロン）以内のパウチ用です。開口部がふさがれたときに操作が止まる安全スイッチが付いています。
インパルスシーラーはどこで見つけられますか？

インパルスシーラーは，ほとんどの家庭貯蔵センターにあります。多くのステークにもインパルスシーラーがあります。希望するならば，教会配送センターを通じ，またはオンラインstore.ChurchofJesusChrist.orgで購入できます。
パウチから空気をすべて抜く必要がありますか？

その必要はありません。脱酸素剤がパウチ内の空気から酸素を除去します。酸素が少なくなると寄生虫が死滅し，食品の品質が保たれます。
パウチを閉じたとき，パウチの両脇が内側にへこむのは問題ありませんか？

ほとんどの食品の場合，詰めてから数日の内にパウチの両脇が内側に少しへこみます。この現象は，粉末状の食品より粒状の食品の場合によりよく見られます。
食品を詰めたパウチは，どのように貯蔵すればよいですか？

パウチは低温で乾燥した場所，また齧歯類の動物の侵入を防げる場所で貯蔵します。貯蔵容器がコンクリートの床や壁に直接触れないようにしてください。
パウチは齧歯類の動物からの保護が保証されていますか？

パウチは，齧歯類の動物からの保護は保証されていません。齧歯類の動物やそのほかの有害な動物の被害に遭う可能性がある場所に貯蔵している場合は，パウチに入れた食品をそれらの動物から確実に保護できる容器に入れてください。食品以外の物が入っていた容器に入れて貯蔵しないでください。
緊急用キットはパウチに詰めるべきですか？

緊急用貯蔵品目の多くはアルミパウチに詰めるのに向いていません。緊急用医療品やグラノーラバーなどの緊急時食品は，必要に応じて頻繁に出し入れできるように蓋が取り外せる容器に入れておくのが最良の保存法です。

警告：水分のある食品を低酸素パッケージで保存すると，ボツリヌス中毒を起こす可能性があります。気密性の高い容器の中で脱酸素剤を用いて保存する場合，食品は乾燥していなければなりません（水分が約10パーセントまたはそれ以下）。

長期的な食糧貯蔵のための容器に関する詳しい情報は，「食品を長期保存するために容器に入れる」を参照してください。

食品を長期保存するために容器に入れる

ペットボトルに詰める

蓋がプラスチック製で回転式の，またはゴム栓付きのペットボトルを使用してください。空のボトルに蓋をして水中に沈め，押してみると，漏れないか確かめられます。ボトルから空気の泡が出るようなら，そのボトルは漏れます。

使用済みボトルを食器用洗剤で洗った後，丁寧にゆすいで残留物を完全に洗い流してください。ボトルの水気を切り，完全に乾かしてから食品を入れてください。

ボトルのそれぞれに脱酸素剤を入れます。脱酸素剤を使用できるのは，容量が1ガロン（4リットル）までの容器です。

ボトルの口までいっぱいに小麦，トウモロコシ，豆を入れます。
各ボトルの口を乾いた布できれいにふき取り，蓋をしっかり閉めます。
光の当たらない，冷温で乾燥している場所に食品を保存します。
保存中の食品を齧歯類の動物から守ってください。
ボトルの中身を入れ替えて保存する度に，新しい脱酸素剤を使用してください。

脱酸素剤を使う

脱酸素剤は，乾燥食品を虫の被害から守り，品質を保つのに役立ちます。乾燥食品を密閉容器に入れるときに使用します。脱酸素剤は家庭貯蔵センターでは入手できませんが，オンラインを通じてstore.ChurchofJesusChrist.orgで購入することができます。

FAQ（よくある質問）

脱酸素剤は何からできていますか？

脱酸素剤は鉄粉を詰めた小さな袋です。袋は酸素や水分は取り込む一方，鉄粉は漏れないような素材で作られています。
脱酸素剤はどのような働きをしますか？

詰めた食品の水分が脱酸素剤中の鉄分を錆びさせます。酸化する過程で，鉄が酸素を吸収するからです。酸素300ccに対応する脱酸素剤は，容量が1ガロン（4リットル）までの容器に乾燥食品を適切に詰めた場合に効力を発揮します。
脱酸素剤を使うと真空パックと同じような効果がありますか？

脱酸素剤は真空パックより効果的に酸素を取り除きます。空気は約20パーセントの酸素と約80パーセントの窒素から成っていますが，脱酸素剤は酸素のみを取り除くので，容器中に残された空気の大部分が窒素となり，中の食品の酸化や虫の繁殖を防ぎます。
脱酸素剤を使って，どのような食品を貯蔵できますか？

食品は水分が約10パーセントまたはそれ以下で，油分が少ないものにすべきです。水分が十分除去されていない状態で，食品を低酸素パッケージで保存すると，ボツリヌス中毒を起こす可能性があります。
脱酸素剤を入れて食糧貯蔵する際，どのような容器に入れたらよいでしょうか？

脱酸素剤を用いる際の容器は，湿気や酸素をしっかり遮断するものにします。以下のような容器がよいでしょう：
- 密閉用の蓋付きの金属製の缶
- アルミパウチ（教会家庭貯蔵センターおよびstore.ChurchofJesusChrist.orgで販売しているようなもの）
- PETEと記されたプラスチックボトルで，気密性があり，蓋がねじ式のもの
- 漏れ防止機能のある金属製の蓋の付いたガラス製保存容器
プラスチック容器や牛乳用ボトル，そのほかのプラスチックボトルでリサイクルマーク（右参照）の下にPETEまたはPETと記されていない容器の場合，脱酸素剤を使用しても効果がありません。
脱酸素剤を正しく使用するには，どうすればよいでしょうか？
- 脱酸素剤が入った袋の上部を切って開けます。個々の脱酸素剤を開けてはいけません。
- 20分から30分以内に使うだけの数の脱酸素剤を袋から取り出して，トレーの上に並べます。追加の脱酸素剤は，詰め入れ作業を進めながら必要な分量を取り出しますが，一度にわずかな数量を取り出すために何度も袋を開けたり閉じたりしないようにしてください。
- 以下に挙げる方法のいずれかで脱酸素剤の残りを再度閉じます。ジップロック式の袋の中に脱酸素剤を保存しないでください。
  - 家庭貯蔵センターで販売している，青色の特殊な留め金で脱酸素剤の入った袋を閉じる。
  - 脱酸素剤の入った袋をインパルスヒートシーラーで閉じる。
  - 長期保存のためにインパルスシーラーが手に入らないときは，脱酸素剤を袋から取り出し，漏れ防止機能のある金属製の蓋の付いたガラス製保存容器に入れます。500ミリリットルの瓶に25の脱酸素剤が入ります。
- 食品の詰め込み作業の際に，それぞれの容器に脱酸素剤を一つずつ入れます。
  
  警告：水分のある食品を低酸素パッケージで保存すると，ボツリヌス中毒を起こす可能性があります。

長期的な食糧貯蔵のためのプラスチック容器

プラスチック容器は，乾燥しており（水分が約10パーセントまたはそれ以下），油分の少ない主要な食糧の保存に用いることができます。食品基準に合ったプラスチック製で，漏れ防止機能のある蓋の付いたものだけを使用します。食品以外の物が入っていた容器は使用しないでください。

虫の繁殖を避けるには，穀物や乾燥豆をプラスチック容器に入れて保存する際にドライアイス（凍結した二酸化炭素）を使います。プラスチック容器内では，脱酸素剤または窒素ガス充填などで酸素を取り除いて虫を殺すといった方法は効果がありません。容器に詰める際に，食品が水気や湿気に触れないようにしてください。

ドライアイスの取り扱いに関する指示

容器の容量1ガロン当たりおよそ1オンス（1リットル当たり7グラム）のドライアイスを使います。金属製の容器にはその種類やサイズにかかわらずドライアイスは使用しないでください。シール効果が十分ではありませんし，圧力が過度に高くなります。
ドライアイスを手で扱うときには手袋をしてください。
清潔で乾いたタオルで，ドライアイスから霜の結晶をふき取ります。
ドライアイスを容器の底の中央に置きます。
ドライアイスの上に穀物または乾燥豆を注ぎ入れます。容器の上部1インチ（25ミリ）以内まで，食品を詰めます。
容器の上に蓋を置き，容器周囲の半分程度，蓋を閉めます。蓋を部分的に閉めることによって，ドライアイスが溶けるにつれ，容器から二酸化炭素が抜け出ます。
ドライアイスが完全に溶けてから容器の蓋を閉めてください。容器の底を触って，ドライアイスが全部溶けたことを確かめます。容器の底が非常に冷たいなら，ドライアイスがまだ残っているかもしれません。
蓋を閉めた後，数分間，容器を観察します。容器または蓋が膨れているなら，蓋の端を少し持ち上げて圧力を抜きます。
二酸化炭素が食品の中に吸収されて，容器内が部分的に真空状態になることによって，通常，蓋は少しへこみます。

プラスチック容器による貯蔵

容器の下を空気が流れるように，プラスチック容器を床から少なくとも1/2インチ（1.3センチ）離して保存します。
プラスチック容器を積み重ねる場合は3つまでにします。容器を積み重ねる場合は，容器の重みで蓋が破損していないか，定期的に確認してください。

パウチシーラーに関する指示

自動インパルスシーラー（115ボルト）

操作する前に指示書を全文読んでください。

準備する

シーラーを頑丈なテーブルの上に約5インチ（13センチ）高くして置きます。これでシーラーのシールバーがテーブル表面より約8.5インチ（22センチ）上となり，シール作業に適切な位置になります。フットスイッチをシーラー後部とつないで，床の上に置きます。電源コードを差し込みます。注意：シーラーに電源コードをつないでいるときは，子供がそばにいないようにしてください。
Recycle（リサイクル）ダイヤルを2に，Congealing（硬化）ダイヤルを6に，Sealing（シール）ダイヤルを4に，Action Selector（動作選択）スイッチをManual（手動）に設定します。脱酸素剤の入った袋を開けます。脱酸素剤を20分から30分以内に使う数だけ取り出します。袋をインパルスシーラーで再びシールします。
脱酸素剤を追加する必要があるときはその都度，袋を開けて再びシールしてください。

パウチに詰める

一つのパウチに食品を1ガロン（4リットル）詰めます。（詰めすぎると，しっかりシールできません。）容量が2クオート（2リットル）のピッチャーがあると，パウチの詰め込み作業をするのに便利です。食品をピッチャーのふちまで入れてすりきりし，2杯分をパウチに移し入れます。
食品を詰めたパウチそれぞれの上部に脱酸素剤を入れます。
粉末食品の場合は，シール部分の内側を乾いたタオルでふき取ります。

パウチをシールする

電源を入れます。（シーラーの電源が入っているときは，幼い子供がそばにいないようにしてください。）
シーラー前部の正しい位置にパウチを縦に置きます。パウチの重みがテーブルまたは棚の上にかかるようにし，パウチがシーラーにぶら下がらないようにしてください。
パウチ左右の継ぎ目を握り，両端を外側に引っ張って，パウチの開口部を閉じます。パウチの上部1.5インチ（30－40ミリ）を直角に折り曲げ，中に残っている空気を押し出します。食品がパウチの中で均等になるようにして，パウチの開口部を平らにします。開口部が平らにならず，食品があふれるようなら，入れすぎていないか確かめてください。
パウチの両側の継ぎ目を持って，開いたシールバーの間にパウチの上部を差し込みます。シールバーの間に指を入れないようにしてください。
なるべく上の部分で閉じられるようパウチの位置を定めます。左右の継ぎ目を外側に引っ張って，しわをなくします。フットスイッチを押して，シーラーを作動させます。シールバーを閉じた後，パウチを放します。上記の工程が終了したら，パウチを取り外します。
パウチに内容物とシールした日付のラベルを貼ります。

シールを確認する

焼けた箇所がなく適切にシールされているかどうか点検してください。工場でシールされたような状態である必要があります。
シール部分を引っ張ったとき，はがれないか調べます。
パウチ本体を押してみて，空気や内容物が押し出されないか確認します。
シールがはがれるようなら，シール部分に拭き残しがないか，または食品を詰めすぎていないか確かめてください。必要なら，シールの設定を1/4段階上げます（例えば，4から4.25に上げる）。硬化の設定が6になっていることを確認してください。
シール部分が焼けているなら，シールの設定を1/4段階下げます。