「緊急時の食糧貯蔵を準備する」『緊急時の備え』（2023年）
緊急時の食糧貯蔵を準備する
はじめに
聖文の中で，わたしたちは自らを組織して「すべての必要なものを用意」（教義と聖約109：8）するよう教えられてきました。予期せぬ困難な時期を乗り切れるように，苦しい時に備えて緊急時の食糧やそのほかの生活必需品を貯蔵することができます。わたしたちは世界の各地でそれぞれ異なった状況の中で暮らしており，だれもが同じ量の食糧を買ったり貯蔵したりできるわけではないかもしれません。食糧貯蔵に関するこれらの提案を利用して，可能なかぎり備えられるよう，自分自身の状況における目標を立ててください。
食糧貯蔵はなぜ大切なのか
教会員は，食糧，水，そのほかの必需品の基本的な備蓄を行うことで緊急時に備えるように勧められています。自然災害，経済危機などの緊急事態はいつ起こるか分かりません。イエス・キリストを信じる信仰を持って緊急時の食糧などの必需品を貯蔵することにより，逆境に直面しても歩み続ける力を保つことができます。
食糧貯蔵にはおもに二つの要素があります：
上のリンクをクリックすると，それぞれの要素について詳しい情報が参照できます。
どのような食糧を貯蔵すべきか
短期間の食糧貯蔵では，日常の食事の一部を貯蔵します。適切な栄養を確保するために様々な食品群の食糧を購入し，腐敗を避けるために定期的に入れ替えます。
長期間の食糧貯蔵では，小麦，米，パスタ，オーツ麦，乾燥豆，ポテトフレーク，そのほか適切に包装され，涼しく乾燥した場所に貯蔵すれば30年以上持つ保存食に焦点を当てます。長期間の食糧貯蔵に関する詳細については，長期的な食糧貯蔵のガイドを参照してください。
食糧貯蔵を用意するときは，極端になるべきではないことを覚えておいてください。例えば，食糧貯蔵をすべて一度に用意するために負債を抱えることは賢明ではありません。財政的な負担にならないよう，徐々に貯蔵しましょう。
どのような非常食を貯蔵する必要があるかを検討するときには，ビタミンC源，衛生用品，薬，重要書類，衣類などの基本的な生活必需品についても考慮してください。緊急用品と共に，水の貯蔵や手持ち資金を含めることも大切です。自分の地域で特に貯蔵する必要のあるものについて，各地域の物質的な備えに関するガイドで学びましょう。
一人当たりどの程度の食糧貯蔵が必要か
あなたの世帯のために貯蔵する食糧の量は，あなたの状況によって異なります。一般的な指針として，以下の食糧貯蔵の推奨に従ってください。
短期間の食糧貯蔵には，まず家族が一日食べるのに十分な量の食糧を貯蔵することから始めます。その食糧の量を7倍して，1週間分を蓄えます。1週間分の食糧貯蔵ができたら，徐々に量を増やし，1か月分，そしてさらに多くを貯蔵していきます。
長期間の貯蔵のためには，長持ちし，長期的に生き延びるために用いることのできる食糧を少しずつ蓄えましょう。負債を避けるために，これらの食糧貯蔵品を時間をかけて購入してください。長期間の貯蔵のためにどのくらいの食糧を貯蔵すべきかについて，詳しくは長期的な食糧貯蔵のガイドを参照してください。
家族で一人当たりどのくらいの食糧を貯蔵すべきかに関する具体的なヒントについては，このfood storage calculator guide（食糧貯蔵のための計算ガイド）を使用してください。
食糧の備えに関する詳しい情報については，各地域の物質的な備えに関するガイドを参照してください。
非常食はどこに貯蔵すべきか
長期間の食糧貯蔵に最適な場所は，地下室，貯蔵室，床下，そのほかの乾燥した冷暗所です。ガレージや屋根裏部屋も使えるかもしれませんが，高温であることが多く，より速く食糧の品質に影響を与える可能性があります。暑い場所に貯蔵する場合は，食糧をより頻繁に入れ替えるようにしてください。また，非常食をコートクローゼットの中，クローゼットの上段の棚の上，ベッドの下，収納スペース付き家具，食器棚，縦長のスペースなどに貯蔵することもできます。食糧を貯蔵できるスペースがない場合や，大量の食糧の備蓄が法律で禁じられている場合は，自分の状況の許す範囲で貯蔵しましょう。
非常食を貯蔵する場所を探すときは，以下の貯蔵のヒントを心に留めてください：
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貯蔵する食糧は密閉容器に適切に入れるようにします。ビニール袋や箱に入った物は，齧歯類の動物や虫が入れない，ふた付きの容器または密閉の箱に保管します。
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食糧品は，乾燥した冷暗所に貯蔵します。熱，湿気，光にさらされると，貯蔵する食糧の保存可能期間が短くなります。
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食糧を床に置いて貯蔵する場合は，コンクリートの上に食糧を置かないでください。コンクリートの上だと，缶が錆び，プラスチックボトルが床から湿気を吸収します。食糧と床の間に隔壁を挟み，湿気から食糧を守ってください。
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どこに何の食糧があるかを覚えておくために，食糧の貯蔵場所のリストを維持してください。
貯蔵する食糧はどこで購入できるか
貯蔵する食糧を購入できる場所はたくさんあります。貯蔵する食糧を購入する最も簡単な方法は，地元の食糧品店で購入することです。食糧品の買い物に行くときに，缶詰食品などの長持ちする食品を購入し，緊急時の食糧貯蔵に追加します。また，長期的な食糧貯蔵のガイドに概説されているように食糧を貯蔵することで，自分自身の食糧貯蔵を用意することもできます。
貯蔵する食糧をオンラインで購入したい場合は，多くのリソースやキットが提供されています。アメリカ合衆国に住んでいる場合は，教会のオンラインストアで長期貯蔵用の食糧品を購入することができます。
家庭貯蔵センター
アメリカ合衆国またはカナダに住んでいる場合，家庭貯蔵センターも貯蔵用の食糧を集めるうえで優れたリソースです。家庭貯蔵センターでは，小麦，乾燥豆，米など，長期貯蔵用にあらかじめ包装された多くの基本的食糧を見つけることができます。家庭貯蔵センターに関する詳しい情報は，ここに掲載されています。
食糧貯蔵にはどのくらいの費用がかかるか
費用はどこで，どのように貯蔵する食糧を購入するかによって異なります。極端になるべきではないことを覚えていてください。例えば，食糧貯蔵をすべて一度に用意するために負債を抱えないでください。経済的な負担とならないよう，費用を分散して徐々に貯蔵しましょう。
食糧貯蔵は高額になる場合があります。乾燥，瓶詰め，冷凍をすることにより自分の食糧を保存することで，食糧貯蔵の費用を下げることができます。食糧貯蔵を補うものとして，庭に菜園を作ることを検討してください。