はじめに

服役したからといって，それをあなたの人生を決定づける経験にする必要はありません。投獄されたことがあるかどうかにかかわらず，あなたが神の子供であることは，永遠に変わりません。イエス・キリストを信じる信仰を持ち，イエス・キリストに頼って前進するなら，主が望んでおられる人物になれるよう主は助けてくださるでしょう。主はあなたが充実した有意義な人生を送れるように助けてくださいます。

服役中や出所後の生活は困難なものになるかもしれません。犯罪歴があるために，仕事や住居を見つけたり堅実な人間関係を築いたりすることが難しくなり，その他日々の生活の様々な側面が複雑になる場合があります。そのような困難があるとしても，あなたは独りではありません。キリストの教えに従うことによって，あなたは自分自身を改善することができます。そして，弱さが現れた瞬間や思慮に欠けた選択，困難な経験を過去のものにすることができるのです。神は決してあなたをお見捨てになりません。神はあなたを愛し，祝福し，信頼してくださいます。そしてそれは，どのような試練に遭うときでも，日々の強さの源になります（マタイ11：28－29参照）。

父なる神とイエス・キリストに加えて，あなたの家族，友人，そして教会も助けの源になってくれます。また，善良な人たちはたくさんいて，あなたが長い目で見て実りある生活ができるよう支援する専門の機関を近隣に組織しています。しかし，前に進む助けとなる良い選択をするのは常にあなたなのだということを，忘れないでください。

救い主と連携して自分を変え，向上していくための助けとなる行いを幾つか紹介します：

• 祈りと聖文研究，瞑想を通して，神に近づく。これらの簡単な行いを通して，良い選択ができるよう霊感が与えられ，イエス・キリストが自分の救い主であり，友であられることを理解し，信頼できるようになるでしょう。

• 教会とつながる。ビショップ，支部会長，長老定員会会長（男性の場合），扶助協会会長（女性の場合）など，地元の教会指導者と連絡を取ってください。改心の経験や将来に対する望みなど，あなたのこれまでの人生を彼らに話してください。この指導者たちは，あなたが生活を整え，教会に参加できるよう助けてくれます。

• すべての法的な義務や制限や結果に引き続き従う。出所，仮出所，保護観察に関する順守事項に違反する恐れのある行いや，再度の収監につながる可能性のある行いに関与してはいけません。あなたの進歩状況，必要，望みについて，監督機関と頻繁に連絡を取ってください。

• 収監につながる可能性のある友人や場所や生活様式を避ける。あなたが生活の中で良い方に変わろうとするときに支えてくれる友人を見つけてください。改善目標を忠実に守り，法的な要件を満たすことができるような職業や住居を，近隣で探してください。人生のこの時期を使って，自分の将来を思い描いてください。住む場所や安全な社会環境について，教会指導者に助言を求めてください。

忘れないでください。神はあなたを愛しておられ，あなたを鼓舞し，努力する強さを与え，助けてくれる人々のもとに導いてくださいます（1ニーファイ17：3参照）。