「第15課 クラス用準備資料:イエス・キリストの来臨に備える」『モルモン書の教えと教義 教師用資料』(2021年版)
「第15課 クラス用準備資料」『モルモン書の教えと教義 教師用資料』
第15課 クラス用準備資料
イエス・キリストの来臨に備える
この課では「ニーファイの民」(3ニーファイ11:1)に姿を現わされ,教えを伝えられたイエス・キリストに焦点を当てて学びます。この時の群衆には義にかなったニーファイ人と,主に改宗したレーマン人がいました(3ニーファイ10:18-19参照)。救い主と彼らの交流に思いをはせるとき,主の性質,特質,聖なる使命について,自分の証を強められるように努めてください。
主の聖なる使命の中で人々が強く待ち望んでいるのが,再臨です。エズラ・タフト・ベンソン大管長は「モルモン書を読めば,主の再臨に備える方法が分かります」と教えました。(『歴代大管長の教え—エズラ・タフト・ベンソン』131)このレッスンは,救い主が民に現われる前に与えられた預言や,起きた出来事を研究することが,主の再臨に対するわたしたちの備えにどう役立つのかを考える機会となるでしょう。
セクション1
イエス・キリストの再臨に対してわたしはどれくらい備えられているだろうか
モルモン書の預言者たちは幾世代にもわたって,イエス・キリストの地上への出現を予告していました。キリストがエルサレム近郊で生まれる6年前,その来臨に向けて邪悪なニーファイ人たちを備えさせるため,主はレーマン人サムエルを遣わされました。サムエルはイエス・キリストの降誕と死に伴うしるしと不思議を,幾つか預言しました。(ヒラマン13-15章参照)
十二使徒定員会のロバート・D・ヘイルズ長老は, 預言者は主の来臨に人々を備えさせることができると教えました。
ベツレヘムでのあの聖なる夜以前の歴史上の出来事やあらゆる神権時代の預言者の言葉は,主の降誕と贖罪への道を備えました。……今日の出来事や預言が,主の再臨に自らを備えさせるものであるという認識がわたしたちにはあるでしょうか。(「回復と再臨の備え—『わたしの手はあなたのうえにある』」『リアホナ』2005年11月号,91)
セクション2
イエス・キリストの実在や再臨の真実性について疑問を投げかけるようなメッセージを聞いたとき,忠実でいるためには何ができるだろうか
ニーファイ人の中にはサムエルの言葉を信じた人々がいました。それ以外の人々はサムエルの教えに激怒し,石や矢でサムエルを殺そうとしました。しかし,どれもサムエルに当たらないことを見て,さらに多くの人々がサムエルの言葉を信じ,ニーファイのもとへ行ってバプテスマを受けました。後になって,キリストの誕生にまつわるしるしや不思議が実現し始めると,信じた人々は喜びに満たされ,信じなかった人々は心をかたくなにしました。(ヒラマン16:1-15参照)
元中央若い女性会長のボニー・L・オスカーソン姉妹は,疑いを呼び起こす声について次のように述べています。
わたしたちはただ〔命の木の実〕を味わい続ければよいのであり,わたしたちの信仰をからかう人や,疑うように仕向けることを喜びとする人,教会の指導者や教義のあら探しをする人々を気に留めないようにしなければなりません。わたしたちは毎日,疑いよりも信仰を選んでいくのです。 (「わたしは信じているだろうか」『リアホナ』2016年5月号,89)
十二使徒定員会のD・トッド・クリストファーソン長老は,キリストを信じる信仰を固く守り続けることについて,次のように教えています。
キリストへの堅固で揺るぎない信仰を保つには,イエス・キリストの福音が心と精神を貫かなければなりません。つまり,福音が単に人の生活に及ぶ様々な影響の一つではなく,その人の生活と人格を決定づける中心的存在にならなければなりません。……
キリストへの固く揺るぎない信仰を保つ人には,今もこれからも良いことが訪れるという約束を常に覚えておきましょう。(「キリストへの堅固で揺るぎない信仰」『リアホナ』2018年11月号,31,33)