聖文
アルマ書58


第58章

ヒラマンとギドとテオムナー,さくもちいてマンタイのまちかえす。レーマンじんてっ退たいする。アンモンのたみむすたち,しっかりとってぶんたちのゆうしんこうようするときにまもられる。げんぜんやく六十三ねんから六十二ねんいたる。

1 「さて,まことに,わたしたちのつぎもくひょうは,マンタイのまちれることでしたが,まことに,わたしたちのちいさなぐんたいではどうしてもレーマンじんをそのまちからさそせませんでした。まことに,かれらはわたしたちがこれまでにおこなったことをおぼえていたため,かれらをとりでからおびきせませんでした。

2 また,かれらがわたしたちのぐんたいよりもはるかにおおぜいであったので,わたしたちはあえてって,とりでにこもっているかれらをこうげきしませんでした。

3 また,わたしたちは,これまでにかえしたまもとおすためにへい使つかうことがひつようになり,ゼラヘムラのからもっとおおくのえんぺいあらたなしょくりょうとどくのをたなければなりませんでした。

4 そこでわたしは,くにそうとくのもとに使しゃおくって,わたしたちのたみじょうきょうについてらせました。そしてわたしたちは,ゼラヘムラのからしょくりょうえんぺいるのをちました。

5 しかしまことに,レーマンじんおおくのえんぺいおおくのしょくりょうていたので,これは,わたしたちにとってあまりとくにはなりませんでした。とうのわたしたちのじょうきょうじょうのとおりでした。

6 またレーマンじんは,さくめぐらしてわたしたちをほろぼそうとして,ときどきしゅつげきしてました。しかし,かれらにはたいじょととりでがあったので,わたしたちはかれらとたたかうことができませんでした。

7 そしてわたしたちは,むずかしいじょうきょうもとなんげつち,とうとうしょくりょうけつぼうにしそうになりました。

8 さて,わたしたちをえんじょするためにた二千にんへいからぐんたいまもられて,しょくりょうとどきました。しかし,わたしたちがぶんしんくにとをてきちないようにまもり,おびただしいかずてきたたかうためにったえんじょは,ただこれだけでした。

9 このようなくるしいたいいたったげんいん,すなわち,なぜかれらがわたしたちにもっとおおくのえんぺいおくってくれなかったのか,そのゆうはわたしたちにはかりません。そのため,わたしたちはこころいため,またなんらかのしゅだんかみさばきがわたしたちのくにくだって,わたしたちがたおされ,かんぜんほろぼされてしまうのではないかというおそれでいっぱいになりました。

10 そこでわたしたちは,こころかみそそしていのり,わたしたちをつよめてくださるように,またてきからすくってくださるように,さらにわたしたちのたみささえるために,わたしたちのまちしょゆうぶつかえちからをわたしたちにあたえてくださるようにとおねがいしました。

11 そして,しゅなるわたしたちのかみは,わたしたちをすくうというしょうあたえてくださいました。わたしたちのれいへいあんげ,わたしたちにおおいなるしんこうさずけ,またしゅによってかいほうされるというのぞみをわたしたちにいだかせてくださったのです。

12 そこでわたしたちは,しょうすうながらえんぺいたことにゆうふるこし,てきやぶって,わたしたちのしょゆうぶつさいゆうたいまもろうかたけつしました。

13 このようにしてわたしたちは,マンタイのまちにいるレーマンじんたたかうためにぜんせいりょくそそいでき,そのまちちかのそばにてんまくりました。

14 そのよくじつ,レーマンじんはわたしたちがまちちかのそばのさかいにいるのをると,わたしたちのぐんたいへいすうへいりょくるために,わたしたちのまわりになんにんものみっていおくってきました。

15 そしてみってい調しらべで,わたしたちがへいすうのうえできょうりょくでないのがかると,かれらは,しゅつげきしてたたかってわたしたちをころさなければぶんたちへのえんたれるにちがいないとおそれ,またぶんたちのたいぐんようにわたしたちをほろぼせるとおもい,わたしたちをこうげきするようはじめました。

16 かれらがこうげきようをしているのをり,まことに,わたしはギドをしょうすうへいとともになかかくれさせ,またテオムナーとしょうすうへいなかかくれさせました。

17 ギドとかれへいみぎがわに,ほかのものたちはひだりがわにいました。かれらがこのようにかくれてしまうと,まことに,わたしはさいしょてんまくったそのおなしょにわたしのぐんたいのこりのへいとともにとどまり,レーマンじんめてるのをちました。

18 そこでレーマンじんは,わたしたちにかってたいぐんめてました。そして,かれらがめてて,わたしたちにつるぎでまさにおそいかかろうとしたとき,わたしはひきいていたへい退たいきゃくさせました。

19 そこでレーマンじんは,なんとしてでもいついてわたしたちをころしたいとおもったので,もうれつはやさでわたしたちのあとい,はいってました。わたしたちはギドとテオムナーのなかとおけたため,かれらはレーマンじんづかれませんでした。

20 さて,レーマンじんとおぎると,すなわちそのぐんたいとおぎると,ギドとテオムナーはかくれていたしょからがり,レーマンじんみっていたちがまちかえれないようにかれらのちました。

21 そして,ギドとテオムナーとへいたちはみっていたちのってからまちはしってき,そのまちまもるためにのこっていたりのへいたちにおそいかかって,かれらをころし,まちせんりょうしました。

22 これは,レーマンじんしょうすうりのへいのこしてぜんぐんさそされてしまったためにこったことでした。

23 そしてギドとテオムナーは,レーマンじんのとりでをれました。いっぽう,わたしたちはしばらくなかげたのち,ゼラヘムラのほうこうしんりました。

24 するとレーマンじんは,ゼラヘムラのかってすすんでいるのにづき,ぶんたちをめつぼうさそむためにられたけいりゃくがあるのではないかとじょうおそれました。そこでかれらはふたたもどり,やっておなみちかえしました。

25 そしてまことによるになり,かれらはてんまくりました。レーマンじんれんたいちょうたちは,ニーファイじんこうぐんつかっているとおもったからです。またかれらは,すでにニーファイじんぜんぐんはらってしまったとおもい,マンタイのまちのことはすこしもかんがえませんでした。

26 さて,よるになると,わたしはへいねむらせずに,べつみちからマンタイのかわせました。

27 そして,わたしたちはよるあいだこうぐんしたため,まことに,よくじつにはレーマンじんよりはるかにさきになり,かれらよりもはやくマンタイのまちきました。

28 そして,このさくによってわたしたちはながすことなくマンタイのまちせんりょうしました。

29 そして,レーマンじんぐんたいまちちかくにとうちゃくし,わたしたちがかれらとたたかいをまじえるようをしているのをじょうおどろき,またひどいきょうおぼえて,なかげてきました。

30 そして,レーマンじんぐんたいは,このほう全域ぜんいきからしました。しかしまことに,かれらはこのからおおくのじんたちとどもたちをってしまいました。

31 かつてレーマンじんうばわれたまちは,げんざいすべてわたしたちのしょゆうにあります。そして,わたしたちのちちおやたちとじんたちとどもたちは,りょになってレーマンじんられたひとびとのぞいて,ぜんいんかくいえかえっているところです。

32 しかしまことに,わたしたちのぐんたいは,そのようにおおくのまちとそのようにたくさんのりょうまもとおすにはちいさすぎます。

33 それでもまことに,わたしたちは,それらのでわたしたちにしょうさせ,かつてしょゆうしていたそれらのまちかえさせてくださったかみたよっています。

34 わたしたちには,せいがもっとおおくのえんぺいおくってくれないゆうかりません。わたしたちのもとにへいたちも,どうしてわたしたちにもっとえんぺいおくられなかったのか,そのわけりません。

35 まことに,あなたのほうしゅよくいっておらず,そちらのほうぐんたい退たいきゃくさせなければならなかったのかもしれません。もしそうであれば,わたしたちはつぶやきたくありません。

36 また,もしそうでなければ,まことに,せいなかなんらかのたいりつがあり,かれらはわたしたちをえんじょするへいをこれじょうおくってこないのではないかと,わたしたちはねんしています。なぜならば,すでにけんされてきたへいよりももっとおおくのへいがいることを,わたしたちはっているからです。

37 しかしまことに,それはどうでもよいことです。わたしたちのぐんたいよわくても,かみがわたしたちをすくてきからすくしてくださることをしんじています。

38 まことに,いまだい二十九ねんすえで,わたしたちはぶんたちのしょゆうしており,レーマンじんはニーファイのげました。

39 わたしがまえおおいにほめたたえたアンモンのたみむすたちは,いまわたしといっしょにマンタイのまちにいます。しゅかれらをちからづけ,つるぎたおされないようにまもってくださったので,一人ひとりころされませんでした。

40 しかしまことに,かれらはおおくのきずいました。それでもかれらは,かみぶんたちをゆうものにしてくださったそのゆうにしっかりとっています。そしてかれらは,しゅなるかみをよくおぼえ,まことに,しゅおきてさいけついましめをいつもまもるようにつとめており,しょうらいこることについてのげんふかしんじています。

41 あいするきょうだい,モロナイ殿どの。わたしたちをあがない,ゆうにしてくださったしゅなるわたしたちのかみが,いつもあなたをまえにとどめてくださいますように。また,しゅがこのたみめぐみをさずけてくださり,かつてレーマンじんがわたしたちからうばったせいかつひつようなすべてのものを,あなたがたがしゅよくかえすことができますように。まことに,これでわたしのがみむすびます。わたしはアルマの,ヒラマンです。」