ほんとうの友達を見つけること,ほんとうの友達になること
イギリスのオックスフォードに住む青少年たちがほんとうの友情について彼らの考えを分かち合っています。
5歳のときからの親友であれ,数学のクラスで会ったばかりのクラスメートであれ,良い友人がいるのは大切なことです。『若人の強さのために』にもあるように,「だれもが良いほんとうの友達を必要としています。そのような友達はあなたにとって大きな力と祝福になります。」(16ページ)
では,良い友達を見つけて,友情を保ち続けるにはどうすればよいのでしょうか。
イギリスの青少年たちに,ほんとうの友情とは何か尋ねてみました。ほんとうの友達についての彼らの経験談を読んで,彼らが友達によってどのように強められたか見てみましょう。皆さんも,友達が,自分にとって大きな力になってくれていることに気づくかもしれません。
良い友達とは何でしょうか。
アロン・M:会えてうれしいと感じられる人です。自分も友達のことを気にかけているし,友達も自分のことを気にかけてくれていると感じられます。一緒にいて気を許せる存在です。彼らの前では,自分を取り繕ったりする必要を感じません。
レイトン・H:支えて,慰めてくれる存在です。
マディー・H:信頼できる存在です。
レイチェル・P:良い友達は,いつでもそばにいて支えてくれる人だと思います。
エマ・F:わたしの親友は,いつでもそばにいて助けてくれました。高校をやめて,ホームスクール(訳注—海外には,学校に行く代わりに家庭やグループで勉強して義務教育や高校の卒業資格を得ることができる国があります。)に替わったとき,彼女はわたしにメッセージを送ってくるようになりました。「最近どう,元気にしてる?また一緒にどこか行こうよ」と言ってきてくれるんです。そのときわたしにはあまり友達がいなくて,それで,結局お互い大親友になりました。わたしが悲しい気持ちでいると,彼女にはいつもそれが分かりました。どうして分かったのかは知りませんが,いつもそうでした。
友達は,どのように支えてくれますか。
ハンナ・P:合唱団に入っていたとき,発表会に来てくれる友達が何人かいました。
アンドリュー・S:サッカーでほんとうによく助けてくれた友達がいました。
ベラ・F:宗教学のクラスで,教会の集会所へ校外学習に行きました。たくさんの宣教師たちがいて,とても楽しかったです。そのときに,だれがほかの人の宗教をほんとうに尊重しているかが分かったので,自分にとってだれが良い友達になるかを知るとても良い機会になったと思います。次のようなことを言われました。「じゃあ,あなたはののしるような言葉は使わないのね?それなら,あなたと一緒にいるときは気をつけるようにするわ。」コーヒーなどを飲まないことを話すと,「そうなのね。それならカフェに行かなくてもいいわよ」などと言ってくれました。彼らはみんなわたしを尊重してくれました。
エマ・B:わたしの友達は宗教についてとてもオープンに話してくれる人たちで,ある友達はこんなふうに言ってくれました。「あなたが信じていることをわたしは必ずしも信じてはいないけど,あなたが知っていることや信じていることを理解したいと思っているわ。あなたが信仰を強く持てるよう助けられるようにね。」
カルビン・B:引っ越して来てから,わたしは学校でだれとも知り合いになりませんでした。なので,教会の人しか知りません。青少年の活動では,みんな優しく接してくれました。
エマ・F:わたしのワードには若い女性がそれほど多くいないので,引っ越して来たばかりのときは,教会員の友達は多くありませんでした。ユースカンファレンスでようやく一人の友達ができて,そのおかげで,活動に参加するときにとても違ってきました。彼女がわたしを自分の友達に紹介してくれたおかげで,わたしにも教会員の友達ができて,とても助けられました。
どのように友情を築きますか。
ウィリアム・S:だれかのあいさつがきっかけで会話が始まり,友達になります。
ジェームズ・P:わたしの場合は,活動を通して友達ができました。休暇でアメリカに行ったときに,ブリガム・ヤング大学のサッカーキャンプに参加しましたが,知り合いはだれもいませんでした。でも,初日が終わるころには,全員がわたしの名前を覚えてくれていました。ただ,一緒に活動をしたり,お昼を食べに行ったり,助け合ったりすればいいんです。
セス・H:共通の興味が助けになると思います。だれかと同じものに興味があって,実際に一緒に活動すれば友情が芽生えます。
ほんとうの友情は,人気があることとどのように違いますか。
セス・H:友情は個人的なもので,人気は個人的なものではありません。わたしの学校では,運動能力や,男子であれば何人ガールフレンドがいるかで,「人気者」だと考える傾向があります。でも,それとは別に,ほんとうにたくさんの友達と良い関係を築くことができると思います。人に優しく接していれば,自然に人気者になるのではないでしょうか。ずっと人気者であり続ける人たちは,良い友達である人たちだと思います。
エマ・B:どのような態度で他の人に接するかだと思います。人気があっても,ほんとうに失礼な態度を取る人をたくさん知っていますが,彼らには良い友達があまりいないように思います。反対に,とても人気があっても,みんなに優しい人も知っています。それが大きな違いではないでしょうか。態度の問題だと思います。他の人が自分より劣っていると考えることはできません。そんなことはないからです。
アイザック・P:良い友達であれば,他の人にどう思われても友達でいてくれます。そして,自分も友達に対してそうするのです。
グレイス・S:友達は一緒にいて,信頼できます。
ほんとうの友達からどのようなことを学んできたでしょうか。
アロン・M:自分に正直であることです。自分らしくいられないのであれば,ほんとうの友達になることはできません。自分の標準をよく思ってもらえないのであれば,彼らはほんとうの友達ではありませんし,助け合うこともできません。
アイザック・P:よく話を聞くことです。友達が何かを話しているときには,無視しないでください。彼らの話を親身になって聞いて,力になってあげるのです。
エマ・B:良い友達がすることは,いろいろなことに誘ってくれることです。元気かどうか聞いてくれたり,ちょっとしたことを尋ねてくれたりします。小さなことが,実は大切なのです。
ジェームズ・P:もう少し心を開いて,自分の友達のグループに招き入れたり,ほかの友達と知り合ったりすることもできると思います。それでも良い友達でいることができます。
ほんとうの友達とは……
グレース・S:ほんとうの友達は,あなたのことをよく知っています。
アンドリュー・S:ほんとうの友達は,いつでも頼れる存在です。
ジェームズ・P:理解しようとしてくれます。
レイトン・H:彼らと一緒にいると,自分に自信が持てます。
カルヴィン・B:ほんとうの友達は応援してくれます。