末日聖徒の声
わが子がこの世を去るのを見守る
最初の超音波検査の後に,医師はおなかの赤ちゃんにダウン症の可能性があると言いました。主人とわたしにとってこれは予期せぬことで,わたしの将来のビジョンはたちまち変わってしまいました。
妊娠中ずっと,どうなるのだろうかという疑問や心配でいっぱいでした。それでも,赤ちゃんが生まれてくる準備を入念に整えました。ついにその日がやって来ると,美しい特別な子供が生まれようとしていることを心に感じました。
わたしたちはこの男の赤ちゃんにサンティアゴと名付けました。生まれて間もなく,彼にはダウン症だけでなく,心臓,肝臓,肺に影響を及ぼす深刻な合併症が幾つかあることが分かりました。医師と看護師は,すぐに人工呼吸器と人工心肺装置を取り付けました。病院で日々を過ごしているとき,主人とわたしはサンティアゴをほかの兄弟たちと一緒に,どのように育てるか話し合い始めました。すると,わたしたちがどれほど天の御父の助けを必要としているかについて気づいたのです。
わたしたちの幼い「サンティ」は,人工呼吸器が外せるほどに元気になりました。自分で呼吸し始めたとき,まるで「ママ,ぼく,強くなって務めを果たすからね」と言っているようでした。小さな手でわたしたちの指をぎゅっと握りました。彼は丈夫になりましたが,心臓は持ちこたえられませんでした。心不全を起こし,しばらくすると,彼は天の御父のみもとに帰って行きました。
わたしは,自分がそのような経験をするとは夢にも思っていませんでした。赤ちゃんが生まれてくるのを心待ちにし,赤ちゃんのためにたくさんのことを計画した後に,この世から去るのを見守るのは,父親や母親にとって最もつらいことです。
夫とわたしは,サンティアゴの葬儀の後,神殿に行きました。神殿に入ると,慰めを感じました。いつかわたしの赤ちゃんに会い,彼の母親として楽しく過ごせることが分かりました。神殿と永遠の家族に感謝しています。かわいいサンティアゴと再び一緒になれるかどうかは,わたしたち次第なのです。