「リソース」，『アロン神権定員会キャンプガイド』(2019)

「リソース」，『アロン神権定員会キャンプガイド』

リソース

ワードとステークの指導者の役割

ワードの指導者

ビショップとその顧問たちはワードのアロン神権会長会であるため，定員会の活動を見守ります。彼らは，両親やその他の指導者と密接に協力して，個々の若い男性を見守り，強めます。( General Handbook: Serving in The Church of Jesus Christ of Latter-day Saints（『総合手引き：末日聖徒イエスキリスト教会いおける奉仕』） ,10.3, ChurchofJesusChrist.org.参照)

ビショップリックはワードのすべてのキャンプ計画を承認します。定員会指導者，アドバイザー，ならびにスペシャリストは，「行事と活動の計画」を完成させ，目的や目標，場所，活動の詳細，キャンプの日程についてビショップリックと協議してください。

ビショップリックはまた，予算およびキャンプの保安措置も承認してください。これには，適切な成人指導者の選出や，行動と服装に関するキャンプの標準の決定も含まれます。さらにビショップリックは，アロン神権定員会のキャンプを支援する一環として，若い男性の父親を含むワードの男性たちを招くとよいでしょう。

ステークの指導者

ステーク神権指導者はステークアロン神権キャンプのすべての計画を承認します。こうした活動の計画は，ステークアロン神権委員会およびステークアロン神権-若い女性委員会で助けることができます( General Handbook（『総合手引き』） ,29.3.9,参照)。

ステークキャンプの計画過程や指導者の中に，ステークの若い男性を，できるかぎり加えてください。ステークの神権指導者はステークアロン神権キャンプの計画，支援の一環として，若い男性の父親を含むステーク内の男性を招待してもよいでしょう。

キャンプの評価

将来の成功のためには，キャンプの評価は欠かせません。定員会指導者と定員会アドバイザーは，キャンプの終了時に集まり，キャンプ活動を評価すべきです。キャンプの目標は達成されているか，将来に向けて体験の質をどう改善できるか，といった点を中心に評価してください。

評価するときに，次のような質問を考えるとよいでしょう：

若い男性たちは御霊を感じていたか。どの箇所で。どの時点で。
活動は計画どおりに進められたか。計画どおりにいった理由またはいかなかった理由は何か。
何がもっと改善できるのか。
解決する必要のある問題が何かあるか。
若い男性は自分たちの目標を達成できたか。達成できた理由，もしくは達成できなかった理由は何か。
キャンプの成果として，若い男性の生活にどのような変化が起きたか。
今回経験したような肯定的体験をさらに持ち続けるには，わたしたちに何ができるか。

定員会の会員に自分の経験を振り返って話してもらうことを検討してください。学んだことを家族や友達に分かち合うよう，若い男性に勧めます。青少年の活動を通して，若い男性がキャンプで学んだ技術をさらに伸ばしていけるようにするとよいでしょう。また，キャンプで教わった教義について日曜日のレッスンで話し合うこともできます。うまくいった活動があったら，ほかの人に教えてあげると良いでしょう。

評価を通じて学んだことを，次回のキャンプをさらに良いものとすることに活かしてください。

ステーク神権キャンプ

ステークアロン神権キャンプはステーク会長会の指示のもとで計画され，ステーク若い男性会長会または支援のために召された人たちによって実施されます。

神権キャンプはデイキャンプでも，宿泊を伴うキャンプでも，あるいは数日間におよぶキャンプでも行うことができます。また，例えばヒラマンの陣営，シオンの陣営といった聖典に関連させた名称をつけてもよいでしょう。

神権キャンプは若い男性に指導，計画，管理させてください。担当の地域七十人と調整すれば，複合ステークでキャンプをすることも可能です。キャンプでは，霊的，社会的，身体的，知的活動，また奉仕を基本とした活動などのバランスを取ってください。

例えば，

霊的な活動としては，聖典学習，『わたしの福音を宣べ伝えなさい』の勉強，聖句の暗誦，小グループによる話し合い，ファイアサイド，証会，あるいは青少年が教える機会などがあげられる。
知的な活動としては，応急処置，サバイバル技術，植物学，紐の結び方，そのほかの技術を学ぶなどの活動があります。
身体活動の例としては，水泳，スポーツ活動，登山，アーチェリー，そのほか青少年が興味を覚えそうな催しなどがあげられます。
社会的な活動としては，インターネットの安全を守ることについての学習，指導技術の訓練，あらゆる種類の親切な行い，対話術を学ぶなどがあげられます。
奉仕活動には，キャンプ場や施設の美化，人道支援キットの作成，人々に奉仕するときに使う技術の習得などを含めることができます。

各ワードに幾つかの活動の計画と管理を割り当てるのもよいでしょう。計画した活動のタイプに適したキャンプ場や施設を選んでください。グルーブに分かれて行う活動は，ビショップたちに自分のワードの青少年と交流する機会を与えてくれるでしょう。

キャンプの目標を決める

青少年の指導者たちと話し合い，キャンプの目標を決めるとき，祈りの気持ちで次のように自問してみてください。「このキャンプの成果として若い男性の生活にどのような変化が起きることを天の御父は望んでおられるだろうか。」その答えがあなたの目標となり，ほかの決断を下すときの指針にもなるでしょう。

神権キャンプは若い男性がイエス・キリストに対する証を強め，神権の義務を全力で果たすための助けになるべきです。ほかの人に奉仕したり，霊的，社会的，身体的，知的に成長する（ルカ2：52参照）ための，バランスのとれた機会を青少年に提供してください(ルカ 2:52; General Handbook（『総合手引き』） ,10.2.1.3; 20.2.6参照).。

キャンプの責任や割り当ては，すべての若い男性に行きわたる方法を検討してください（General Handbook(『総合手引き』), 4.2.6参照）。

兄弟愛と一致を育む意義ある機会を考案してください。若い男性全員が必要とされ，役に立っていると感じる必要があります。

キャンプの目的は以下のものから見つけられるでしょう：

アロン神権定員会のテーマ
神権の義務と責任
青少年の年間テーマ
聖句
預言者または使徒の言葉
小冊子『若人の強さのために』
子供と青少年のプログラム

準備のための活動

キャンプのための活動は，出発前から始まります。さらに準備が整い，知識が増し，キャンプが待ち遠しくなるような活動を計画するよう考えましょう。

次のようなことができるでしょう：

若い男性とその家族のために事前活動を行い，そこで定員会指導者がテーマやキャンプの詳細を紹介します。
キャンプの計画を立て，準備を整える活動を行う。
栄養のあるレシピで，予算に収まるキャンプメニューを作る。
ごみの処分方法，水源の保護，自然区域の維持などの，環境保全の仕方を学ぶ。キャンプ場を，来たときよりもきれいにして帰る。
キャンプ用具の使い方や野外料理の仕方を練習をする。
野外サバイバルの技術を学ぶ。
キャンプに向けて身体を鍛えるために，体力作りの計画を立てる。それには，ハイキング，サイクリング，そのほか体力作りに関連した活動などがあります。

安全および非常時対策

キャンプでのあなたの最も大切な責任は，若い男性の霊的，道徳的，情緒的，および身体的な安全を守ることです。行動および交流はすべて，教会の標準に沿ったものとし（『若人の強さのために』と大管長会が毎年発信する安全に関する手紙を参照），キリストのような行いを模範で示す必要があります。

これに加えて，指導者は，安全を確保し，キャンプの目標を達成するのに必要な環境を作るために，キャンプの具体的な標準と指針を設けることができます。活動への参加は権利ではなく特権であり，不適切な行動，または自分自身や周囲の人々を危険にさらすような行動を取った場合には，この特権が取り消される可能性があるということを，青少年は理解するべきです。指導者とアドバイザーはこうした期待されていることを親と参加者に伝え，彼らは問題が起こった場合にどう対処するかを協議する必要があります。

キャンプには，十分な人数の成人指導者が参加しなければなりません。どの活動にも少なくとも2人の成人指導者がいるようにするべきです。活動の規模が大きくなれば，成人指導者の人数も増やすことになります。すべての指導者は，近くの成人指導者からよく見える場合を除き，青少年と一対一の状況にならないよう常に注意するべきです。

キャンプ活動を計画するに際しては，そのような特定の活動の経験を持つ成人指導者が，少なくとも一人はいれば，全員の安全性が大きく高まることを覚えておいてください。

基本的な応急手当では対処できない事故や大きなけがが発生した場合は，直ちに神権指導者に報告してください。キャンプの全参加者，特に成人指導者は，虐待やネグレクトの兆候を見逃さないように注意してください。肉体的または性的，精神的な虐待の事実が分かった場合には，直ちに該当する行政当局へ届け出て，ビショップに連絡してください。

若い男性と指導者は，キャンプに備えて体力作りをするべきです。地元のすべての規則や法令に従って，危険を最小限にとどめてください。移動手段と通信手段を常に確保しておいてください。可能であれば，看護師や医師，または応急手当ての経験が豊富な人を招いてキャンプに参加してもらいます。救急用品を携行してください。青少年の親または保護者，近隣の医療機関，最寄りの警察署や消防署などの，緊急時に必要になる機関の住所と，連絡が取りやすい電話番号のリストを作って携帯します。

キャンプの前に，若い男性の親と話して，食べ物や病気，情緒面に関する，若い男性それぞれの特有な必要を把握しておいてください。青少年の行動を積極的に観察して，必要なときには介入します。いじめや悪ふざけ，そのほか思いやりやモラル，礼儀を欠く言葉や行動を容認してはなりません。担当する青少年の安全と福利のために計画するという責任を理解して，受け入れてください。キャンプにどんな危険があるかを調べ，それについて伝え，その危険を最小限に抑える方法を用意します。さらに情報を得るために，「総合手引き」（英語），毎年通達される安全に関する大管長会の手紙，『青少年安全ガイド』，safety.ChurchofJesusChrist.orgを，確認してください。

成人と青少年の指導者は周到に計画を立てて，すべてのキャンプが教会の指針に従うようにしてください。safety.ChurchofJesusChrist.orgと「総合手引き」（英語）の以下の章にある指針を調べてください：

親に説明し，かかわってもらう

若い男性がキャンプで学ぶ事柄は，若い男性を強め，その家族に祝福をもたらすようなものであるべきです。キャンプを準備する際には親を招き，息子の霊的な必要や親の望みについて話してもらうとよいでしょう。家族の役に立つ活動や技術のアイデアを出してもらうこともできます。提供できる専門知識や技能を持つ親がいるかもしれません。キャンプの日程と場所，費用，テーマ，活動を親に伝えます。従うべき服装と行動の標準を親と若い男性に説明します（1 テモテ4：12参照）。

キャンプの前に，本人に代わって「両親または保護者の承諾書／医療手当依頼書」フォームに必要事項を記入して提出するよう，それぞれの参加者の親にお願いしてください。このフォームは safety.ChurchofJesusChrist.orgにあります。キャンプと活動について詳しい情報を伝え，親がその情報を踏まえて息子の参加を許可することができるようにしてください。 (General Handbook(『総合手引き』)20.6.13参照）。

キャンプ活動のアイデア

以下に挙げるのは，キャンプを計画する際に採用できる霊的，社交的，肉体的，および知的活動のアイデアです:

霊的

ソーシャルメディアを使って伝道活動をする
ソーシャルメディアを一切使わない
モルモン書からのクイズ
標準的なゲーム
ファイアサイドディボーショナル
早朝ディボーショナル
証会
伝道への備え
日常習慣

社会的

家族関係
ほかの人とのコミュニケーションを図る
インターネットの安全
奉仕活動
小さな親切と奉仕の行い
指導者訓練

身体的な面

キックボール
ロッククライミングと懸垂下降
マウンテンバイク
トライアスロン
障害物コース
フリスビーチャレンジ
バレーボール
サッカー
ウォータースポーツ
水泳
カヌー
ボート競技
急流下り
小型ヨットによる帆走
ハイキング
バックパッキング
50マイル(80キロメートル)のバックパッキング
探検開拓
自転車キャンプ
ウィンタースポーツ
シュノーケリング
釣り
スノーシューを着けてのウォーキング
冬場のキャンプ

知性的な面

開拓者の技術
野外サバイバル技術
オリエンテーリング
木材加工
ダッチオーブン料理
火起こし
紐結び
火災時の安全確保
人命救助
非常時のサバイバル
野外の保護
植物学
ジオキャッシング〔訳注：GPSを利用した地球規模の宝探しゲーム〕
海上ナビゲーション
野外写真撮影
革細工
木彫り
野外料理
荒野でのサバイバル
射撃
応急処置

そのほかの活動のアイデアは，ChurchofJesusChrist.org/youth/activitiesにあります。この項で取り上げられているアイデアは，「青少年の活動」サイトに活動カードがあります。