セミナリー
学習評価4:エノス-モーサヤ17章


「学習評価4:エノス-モーサヤ17章」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「学習評価4」『モルモン書 教師用手引き』

学習評価4

エノスモーサヤ17章

聖文をともに研究し,話し合う青少年たち

この課は,モルモン書の研究で自分が設定した目標とこれまでの成長を,あなたが自己評価するのに役立ちます。

個人の啓示に基づいて生徒が行動するよう助ける。啓示に基づいて行動するには,まず生徒が啓示を受けていると認識する必要があります。自分の霊的な感情が聖霊と関連していることを,生徒が理解できるよう助けてください。福音の原則をどのように応用するかを話し合うことは,イエス・キリストのようになるために何をすべきかを,聖霊が生徒に促す機会を与えることになります。

生徒の準備:生徒には,親や友人と,預言者は何をするのか,預言者はどのように彼らに影響を与え,祝福してきたかを話し合ってもらいます。

学習活動案

以下の活動は,生徒が自分の目標,モルモン書の教えを説明する能力,福音に従って生活する態度,望み,能力がどのように変わってきているかを評価できるようにすることを目的としています。

クラスによっては,エノスモーサヤ17章の研究で,異なる真理に焦点を当てたかもしれません。その場合は,それらの異なる真理に対応する評価活動を自由に作成してください。評価活動のアレンジや作成に関する情報は,セミナリー教科課程の訓練の「理解度調査の訓練」の項を参照してください。この項目は次のウェブサイトにあります:ChurchofJesusChrist.org。

「振り返り……努力し続ける」

定期的に時間を取って,自分が行っていることを振り返り,評価することが重要です。十二使徒定員会のデール・G・レンランド長老は,次のように述べています:

「わたしは皆さんに,自らの生活を振り返り,悔い改め,努力し続けるようにお勧めします。……わたしたちは変わるとき,わたしたちがかつてどのような人物であったかということよりも,現在どのような人物で,どのような人物になろうとしているかに,神がはるかに強い関心を持っておられることに気づくでしょう。」(デール・G・レンランド「末日聖徒は努力し続ける民です『リアホナ』2015年5月号,58)

生徒に,次の質問について深く考えてもらいます。必要に応じて,この課の活動を使って,生徒がより具体的な分野で自己評価できるようにしてください。

  • モルモン書から学ぶことで,自分がどのように成長したり変化していると思いますか。

  • 自分が設定した目標まで,どの程度近づきましたか。

  • 引き続き取り組みたいことはありますか。それとも,別の分野に焦点を当てる方が有益でしょうか。

以下の活動は,あなたの理解,知識,自分がやろうとしていることの進捗度を測るのに役立ちます。自分の努力を認め,天の御父の愛を感じられるよう,聖霊を招いてください。

預言者の役割を説明する

以下の活動は,生徒が預言者の役割を説明する練習として役立ちます。まず,一人の生徒にアビナダイの話を簡単に繰り返してもらうとよいでしょう。

モーサヤ11-17章で預言者アビナダイについて研究したとき,ノア王や祭司たちが公然と彼を拒否しているにもかかわらず,アルマは彼が預言者であると信じて教えに従っていたことに気づいたかもしれません。現代でも,預言者を拒否する人がいる一方で,預言者を受け入れる人もいることに気づくでしょう。

以下のリソースか自分で見つけたリソースを使って,ほかの人が預言者とは何か,なぜ現代に預言者が必要なのかを理解できるように,短い回答を作ってください。その回答を裏付ける聖句を一つ以上入れてください。

変化をつけるため,ソーシャルメディアの投稿やクラスで共有できる短い動画を生徒に作成してもらうのもよいでしょう。二人一組で回答を作ってもらうのもよいでしょう。

生徒が回答を作っている最中は,生徒のヒントになるように次のリソースと質問を表示するとよいでしょう。生徒を見て回り,質問があった場合に手伝えるようにするのもよいでしょう。

役立つと思われる聖文のリソース:

回答を作成する際に考えるべき疑問:

  • 預言者とはどのような人で,何をするのでしょうか。

  • 人は預言者について,どのような疑問や誤解を抱いているでしょうか。

  • 現代において神が預言者を召される理由をほかの人が理解できるように,ほかにどのようなことを分かち合えるでしょうか。

時間を取って生徒に回答を発表してもらうか,預言者の役割を交代で説明してもらいます。

イスラエルの集合を助け,ほかの人々に奉仕する

この活動は,生徒がそれに基づいて行動した招きをフォローアップし,成長と進捗を自己評価するのに役立ちます。

神が預言者を通して明らかにされた真理の一つは,人の永遠の命をもたらすことが神の業であり栄光である(モーセ1:39参照)ということです。ベニヤミン王はモルモン書の中で,神のために務める方法の一つはほかの人のために務めることであると指摘しています(モーサヤ2:17参照)。最近では,中央若い女性会長のボニー・H・コードン会長が次のように教えています:

「わたしたちの永遠の目的は,キリストのもとに行き,主の偉大な業に積極的に携わることです。それは,ネルソン大管長が教えたことを行うように簡潔です。『だれかが聖約を交わし,それを守れるよう助けるために何かを行うときはいつでも……,イスラエルの集合を助けているのです。』そして主とともに業に励むとき,主をより深く知り愛するようになります。」(ボニー・H・コードン「キリストのもとに行きましょう。しかし自分一人だけで行かないでください『リアホナ』2021年11月号,11)

以前のレッスンで自分が立てた目標や計画が,以下のような形で神の業に参加するのに役立っているかを考えてください:

  • イスラエルの集合という主の業で,主を助ける(ヤコブ5:71-72,75参照)。

  • キリストのような方法でほかの人のために務める(モーサヤ2:17参照)。

  • あなたがすでに取り組んでいる,もしくは取り組むつもりの福音に関連する別の目標に取り組む。

時間を取って,生徒に次の質問の答えを学習帳に書いてもらいます。生徒に霊的な進歩についての考えを発表してもらうときは,御霊の促しに注意し,敏感に反応してください。

  • この分野でどのように進歩しましたか(またはなぜこの分野で進歩したいのですか)。進歩するために,何をしましたか(またはすることができそうですか)。

  • どのような障害や苦労がありましたか(またはありそうですか)。それをどう克服しようとしましたか(またはできそうですか)。

  • その目標に取り組んでいたときに,天の御父の愛をどのように感じましたか。なぜ主はあなたの努力を喜ばれると思いますか。

イエス・キリストを通して幸福と喜びを感じる

次の活動は,生徒がイエス・キリストを通して経験する幸福と喜びのレベルを評価することを目的としています。生徒の記憶を呼び起こすために,これらの聖文の話の画像を表示するとよいでしょう。

モルモン書の研究で,あなたはイエス・キリストと主の福音を通して喜びと幸福を見いだした多くの人々の話を読みました。少し時間を取って,その例を幾つか振り返ってみましょう。例えば次のものがあります:

イエス・キリストの福音を通してあなたが感じる幸福を,どのように説明し,または表現するかを考えてください。

次のマインドマップ活動は,生徒が単独で作業する前に,まずホワイトボードを使ってクラス全体で少し行うとよいでしょう。生徒の考えは個人的なものなので,分かち合う必要はないと伝えて安心してもらいましょう。

学習帳の空白ページか1枚の紙の中央に,イエス・キリストを通した喜びと幸福と書いてください。その周りを円で囲ってください。次に,これらの言葉に関連する考えを書き加え始めてください。まず,次の質問にどう答えるかを考えることから始めるとよいでしょう:

  • イエス・キリストの福音は,自分の人生の喜びの理由の一つであると感じますか。そう思う理由,またはそう思わない理由は何ですか。

  • モルモン書から学んだことで,自分がより幸せを感じるうえで役立ったことは何ですか。

  • 聖文研究のおかげで,天の御父とイエス・キリストと自分の関係は良くなったと感じますか。そう思う理由,またはそう思わない理由は何ですか。

考えが浮かんだら,すぐ紙に書いて円で囲んでください。書いたものを互いにつなげるか,中央の語句につなげてください。考えやアイデアを追加していくと,あなたのマインドマップは次のようなものになります。

空白のマインドマップ

時間を取り,生徒に各自でマインドマップの続きに取り組んでもらいます。有意義だと思った考えには,色違いの鉛筆やペンで強調してもらうとよいでしょう。

マインドマップが完成したら,来週いっぱい自分の目につく場所に置いておくとよいでしょう。イエス・キリストと主の福音により大きな喜びと幸福を見いだし,認識できるよう,天の御父の助けを求めて祈るとよいでしょう。

生徒がマインドマップを分かち合う必要はありませんが,作成したときに感じたことを話し合ってもらうとよいでしょう。生徒に自分の考えを分かち合ってもらう場合は,御霊に敏感に反応して促しに従いましょう。